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宿がないので旅

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ロシアにラスコーリニコフごっこをしにいく/ペテルブルグ、犯行現場

ロシアにラスコーリニコフごっこをしにいく/ペテルブルグ、犯行現場

 こんなに面白くて、かつ有名な本を、みんなが読んでいないのが不思議でならない。罪と罰は登場人物のキャラ立ちが激しくてほとんどジュブナイルだと思うし、実際ミステリー小説の元祖だと言われている。鬱屈した貧乏大学生の主人公ラスコーリニコフ(イケメン)は、正義感が強くて賢い妹ドゥーニャ(美人)を地元に残して上京している。貧困から売春婦に身をやつすヒロインのソーニャ(薄幸系美人)は底抜けに純粋でいたいけだ。

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ロシアにラスコーリニコフごっこをしにいく/前書き

ロシアにラスコーリニコフごっこをしにいく/前書き

 大阪の人は新喜劇や漫才の言葉と自分の言語を同一視されることを嫌うが、関東の人間からしてみると、西成、難波、ミナミ、どこにいてもすべての瞬間が新喜劇のように思える。それと同じく、ロシアの人はドストエフスキーの作品がロシアに固着させたイメージを嫌うが、行ってみたロシアはやっぱりドストエフスキーの国だった。私は大阪が大好きだし、ロシアにもめちゃめちゃに惚れ込んだ。

 10代の終わりにドストエフスキー

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