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1ヶ月と1か月はどっちを使う? noteで表記ゆれを減らす考え方:書籍学習

noteのWebライティングで表記ゆれを減らすには?



結論として、noteのWebライティングで表記ゆれを減らすには、自分なりに表記のルールについて理由を説明できるようにすることが重要です。

「1か月」「1ヶ月」「1ヵ月」「1カ月」の表記を例に挙げて考えてみましょう。

皆様はいつもどれを使っていますか?

変換するとき、ひらがなの「か」になったり、カタカナに見える「ヶ」が出たり、「ヵ」の大きさが異なったり、混乱しやすいですよね。

複数の記事ですでに表記がブレてしまっている方もいるのではないでしょうか。

複数存在する「1か月」の表記について解説した一冊が「新聞と現代日本語」という書籍です。古い書籍(平成16年第1刷発行)なのですが、明確な使い分けの根拠が記されていました。

同書から「1か月」の表記の使い分けを学び、表記ゆれを減らすためのヒントを探ってみましょう。

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書籍:「新聞と現代日本語」


著者情報を簡単にご紹介してから「1か月」の表記の使い分けを解説します。

~著者情報~

【氏名】
金武伸弥 氏

【経歴】
早稲田大学第一文学部卒業後に読売新聞社に入社。
校閲部次長、編集局参与を経て、用語委員会幹事を務める。

~解説~

書籍によると「1ヶ月」の「ヶ」は、旧表記で最も古い書き方であり、箇に含まれる竹(タケカンムリ)の一つをあらわす符号とのことです。確かに竹を半分にすると「ヶ」になりますよね。

つまり「ヶ」はカタカナのケではなく、箇(か)を意味します。そのため「ヶ」の読み方は「か」です。

ただ「ヶ」の見た目は一般的にカタカナとして認識されやすかったようです。次第にカタカナの「ヵ」「カ」が用いられるように変化します。

最終的には公用文や教科書では「1か月」に表記が統一されるようになったとのことです。

著者による見解をザックリとまとめます。

  • 「1ヶ月」は、箇に含まれる竹(タケカンムリ)の一つをあらわす符号を用いた旧表記

  • 「1ヵ月」と「1カ月」は、「1ヶ月」がカタカナを用いるように変化した表記

  • 「1か月」は、最終的に落ち着いてきた現代表記

したがって、noteのような現代ツールを使う今においては「1か月」が最も妥当だということがわかります。

ただし著者によると、新聞社やテレビ局などでは、表記が「1か月」と「1カ月」に分かれているとのことです。

【「か」を採用している新聞社とテレビ局】

  • 読売新聞

  • NHK

  • 日本テレビ

  • テレビ東京

【「カ」を採用している新聞社とテレビ局】

  • 日本経済新聞

  • 朝日新聞

  • 毎日新聞

  • 産経新聞

  • フジテレビ

  • テレビ朝日

~検証~

本当にそうなのか新聞社の購読案内ページを具体的に確認してみました。

まず、読売新聞の場合を確認してみましょう。

同ページでは「まずは1か月から始めてみませんか?」とのフレーズがありました。

引用:読売かんたん申し込みサイト 読売新聞社

読売新聞は「1か月」という表記を採用しているようです。

次に日本経済新聞の場合も確認してみましょう。

同ページでは「日経電子版 はじめの1カ月無料」とのフレーズがありました。

引用:動く年に、日経電子版 日本経済新聞社

日本経済新聞は「1カ月」という表記を採用しているようです。

新聞社によって表記が異なっていました。したがって現在は「1か月」あるいは「1カ月」のどちらかを使うのが正解だといえそうです。

参考:新聞と現代日本語 文春新書

※古い書籍なので「一か月」のように漢数字が用いられていましたが、今回は「1か月」のように洋数字を用いて解説しました。洋数字と漢数字についても機会があったら解説してみたいと思います。


表記ゆれを減らすには正しい表記を調べることも重要です。下記のような辞書を手元においておくと迷わず文章を執筆できるので、ぜひ導入してみてください。

Webライティング大学校では三省堂国語辞典を愛用しており、メリットを下記の記事にまとめていますので、気になった方はぜひチェックしてみてください。

まとめ


私は仕事で「1か月」を使うように意識してきました。納品後の調整は編集者に任せています。特に何か指摘されたことはありません。

これから出会う編集者から、納得できる見解を聞けたら、使い分けの基準を修正するつもりです。

このように、表記を使うときの理由を明確にしておけば記事全体の表記ゆれを減らせます

noteで執筆するときに表記ゆれが減らない方は、使い分けの根拠をリサーチして、人に説明できるように理解を深めるよう意識してみましょう。疑問を解決していくうちに、意識せずに表記を統一できるようになるはずです。

今後も今回のように書籍を活用してnoteで活かせるWebライティングのお役立ち情報を発信していく予定です。

引き続きWebライティング大学校を何卒よろしくお願いいたします!



書籍学習のコーナーのほかの記事は上記のマガジンにまとめています。「ジャパネットたかた」の創業者の自伝をもとに、成果を出す文章の書き方を解説した記事などもあります。ぜひお読みいただけるとうれしいです!



今回は古い書籍をご紹介していますが、Webライティング大学校では新刊情報もまとめています。最近発売されたWebライティング・Webライターの書籍を知りたい方は、こちらのマガジンもチェックしてみてください。

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