『東京を捨てる』と、ぶっちゃけどうなるの?
おはようございます、ひらっちです。今日は朝からすごい雨ですね。ライター&農業という「二刀流」の利点は、こんな時に仕事が停滞しないこと。雨が降れば、屋内で原稿の執筆。晴れれば、畑に飛び出して農作業。晴耕雨読ならぬ「晴耕雨書」で、雨模様の1週間をうまく乗り切りたいと思います!
<いつものように簡単な自己紹介です>
僕は、地方国立大学を卒業後、ブラック企業で営業マンを経験。その後、フリーランスのライターとして独立開業、さらに数年後、新規就農して農業をスタートさせ、2020年現在、好きな仕事を選びながら人生を謳歌する「ほぼセミリタイア生活」を実践しているアラフォーです。
このnoteでは、特に20・30代のビジネスパーソンの皆さんに、僕の経験に基づいた「人生を楽しく過ごすための技術」を提供し、少しでもたくさんの方に「幸せな毎日」を掴んで欲しいと考えています。どうかお付き合いください。
■週末に読んだ「地方移住」に関する本が面白かったのでご紹介します
あらためまして、ひらっちです。今日は久しぶりに「地方移住」をテーマに書いてみたいと思います。
この週末は、のんびりした休日を過ごすことができました。天気が悪かったのと、先週にかなり原稿をやっつけたこともあって、たまった新聞や本を読む時間を確保できたんですが、その中で面白かったのがこの一冊です。
タイトルは『東京を捨てる』。『週刊SPA!』の編集者や『AERA』の記者などを経てフリーとして活躍されているジャーナリストが書いた本で、2020年5月、ご自身も兵庫県の淡路市に移住されたようです。
この本が面白かったのは、新型コロナの感染拡大をきっかけに、移住を決めた人たちの生の声をたくさん収録していること。僕もライターだから分かりますが、感染拡大が続くなかでの取材は色々と大変だったかと思いますが、本当にさまざまな切り口から移住に関する情報をまとめた労作です。「移住ってどうなの?」「ちょっと真剣に考えてみたい」という方は、ぜひ手に取ってもらいたい内容に仕上がっています。
大方の人が予想するところだと思いますが、この本で取り上げられているコロナ移住者の多くが、「リモートワークをきっかけにした移住」であり、「東京との程よい距離感を保った形での移住」をしています。
地方移住の不安で、おそらく筆頭に上がるのが「収入」でしょう。要するに「地方で食っていけるの?」ってお話。この本の中で登場する移住者の多くが、リモートワークへの移行を機に決断に踏み切っています。会社がリモートワークになれば、オフィスの近くに居を構える必要がなくなる。地方に移住しても新たな職探しをする必要がない。これはやっぱり、移住にとって大きなアドバンテージになるというわけですね。
また、「たまには東京に行くから」という理由で、東京からのアクセスの良さを重視しているのも傾向の一つです。移住者を呼び込みたい地方自治体からすると、そのあたりの交通手段を確保し、何らかの助成制度を設けると、移住者を呼び込むハードルが格段に下がるんじゃないかなと思います。
■地方移住で「収入が不安」なら「地域おこし協力隊」をうまく使うとよさそうです
この本の良いところは、移住の可能性についてかなり具体的かつ詳細に書いてくれている点です。筆者が有効な手立ての一つとして挙げているのが「地域おこし協力隊」。このnoteでも以前に取り上げましたよね。
「給与が安すぎる…」などと批判されがちな「地域おこし協力隊」ですが、支給される報酬とは別に、活動費の一環で家賃などを行政が負担してくれるケースも多く、世間のイメージに比べるとかなり豊かに過ごせるイメージです。
また、この地域おこし協力隊、副業が認められているケースが多いみたいなんですね。これは「その地域に根付いてもらうため」という側面が大きいと思いますが、地方移住を機に起業を考えている方にとっては、まさに「渡りに船」だと思います。だって、一定の給与を保証されながら、その地域で起業する準備を同時並行で進められるわけですから。
ちなみに僕なら、こんなことを考えます。
例えば、地域おこし協力隊として活動している間に、年間100~200万円くらいをコンスタントに稼げる事業を起こす。地域の便利屋的なものでもいいし、都会で暮らしていた時からやっていたことの延長線上でもいいと思います。農作業や家事を請け負う便利屋なみたいなものであれば、すぐに起業できそうです。
そして、これを法人化します。今だと合同会社が安くていいかな。場合によってはNPO法人も選択肢に入るかもしれない。そこで低額の役員報酬を設定して社会保険(厚生年金・健康保険)に加入する。
で、3年間の地域おこし協力隊が終了する頃には、全く別のビジネスを個人で始める。こうすれば、個人事業主の最大のネックである、社会保険の負担をかなり抑えられます。それなりの収入で、税金や社会保険の負担を抑えながら豊かに暮らせる状態を構築できるというわけです。これに、地方ならではの自給自足や物々交換をプラスすれば、都会よりリッチな暮らしが現実味を帯びてきます。
「地方=仕事がない」というイメージが強いですが、それは「東京のような」という枕詞を付けた時のお話だと思います。リモートワークが定着しつつある今、ネットを活用して「東京のような仕事」を継続することも十分可能ですし、この本でも指摘している通り、ブルーワークまでストライクゾーンを広げれば、むしろ若者不足に悩む地方には、いろんな仕事がゴロゴロと転がっているはず。
その辺を許容し、自分のこだわりを少々抑えて「地方にうまくフィットできるかどうか」が、地方移住を成功させる秘訣かもしれませんね。
■まとめ
いかがでしたでしょうか? 詳細についてはぜひ『東京を捨てる』を読んでいただければと思いますが、メリットだけでなくデメリットも含めてかなり具体的なお話が記述されていて、コロナ禍での移住を検討している方にとっては「ベストなガイドブック」と言えるんじゃないかなと思います。
メディアが取り上げる移住のお話は、一部のお金持ちだからできることが多いので、もう少し身の丈のお話が聞いてみたいという方にはちょうどいいと思います。
『東京を捨てる』というタイトルはかなり刺激的ですが、東京を「捨てるor捨てない」はもちろん個人の自由です。「東京が大好き」「絶対に離れたくない」という人がいても当然いい。安易に「地方へ移住せよ!」と推奨するつもりもありません。人それぞれ事情があるし、向き・不向きもあるからね。
でも、あなたが抱いている「東京から離れたいけど、離れられない理由」が「地方への誤解」から生じているとしたら、それはとても残念なことだと思います。
もしこのnoteをご覧になっているあなたが「東京暮らし」に違和感を覚えているのであれば、ぜひ「地方暮らし」にも選択肢を広げてみてほしいです。あなたの人生をより豊かにする方法が待っているかもしれないですから。
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