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キレイな言葉を並べて、起業を煽ることはできるけど…

こんばんは、ひらっちです。今日はバレンタインデーですね。皆さんはいかがお過ごしでしょうか? 

我が家では、妻と娘2人が、せっせと手作りチョコ&クッキーを作り、プレゼントしてくれました! 普段は「キモイ!キモイ!」と連呼されている肩身の狭いパパですが、これでまた1年頑張れそうです(笑)

<いつものように簡単な自己紹介です>

僕は、地方国立大学を卒業後、ブラック企業で営業マンを経験。その後、フリーランスのライターとして独立開業、さらに数年後、新規就農して農業をスタートさせ、2020年現在、好きな仕事を選びながら人生を謳歌する「ほぼセミリタイア生活」を実践しているアラフォーです。

このnoteでは、特に20・30代のビジネスパーソンの皆さんに、僕の経験に基づいた「人生を楽しく過ごすための技術」を提供し、少しでもたくさんの方に「幸せな毎日」を掴んで欲しいと考えています。どうかお付き合いください。

■独立して自分でビジネスをしたいという人を支援してきましたが…

あらためまして、ひらっちです。今日は「起業」をテーマに書いてみたいと思います。

もう20年近く個人事業主をしているので、「私も独立してみたい」「フリーランスになってみたい」という相談を受けたりすることがあります。

僕は基本的に「やってみればいいじゃん!」というタイプの人なので、頭ごなしに「やめといた方がいいよ」と言うことはないんですけど、もちろんそれも、ケース・バイ・ケースです。

ここ1年ぐらい、割と関係が深い人から「自分も独立して頑張ってみたい」と相談を受けていました。2年後の起業に向けて色々とサポートを続けてきましたが、先日、残念ながら袂を分かつことになりました。

なぜ僕がその人を応援するのを辞め、袂を分かつことになったのか? それは、あまりにも起業するリスクが高すぎると思ったからです。

■リスクをきちんと見極め、時には撤退を促すことも必要

このnoteでは、ほぼ全面的に起業を応援しています。それはなぜかというと、基本的に若い世代の方にエールを送るのがこのnoteの目的だと考えているから。そして、若い世代であれば「起業に挑戦するリスクが少ない」と考えているからです。

もちろん、20歳前半でも結婚して子供がいる人もいると思いますが、おそらく今の世の中では少数派でしょう。なので、起業して売上が上がらない日々が続いたとしても、生活費を限りなく切り詰めて頑張り続けることが可能です。また、もし仮に失敗したとしても、その後の挽回は比較的容易です。

実際、僕もフリーランスのライターとなったのは24歳の時です。たとえ売上が少なくても、生活費を極限まで切り詰めることで生きていけました。

一方、40歳前後になってくると、おそらく状況は大きく異なります。結婚し、子育て期間中の方もきっと多いはずです。そうなれば、売上が思うように上がらない日々が続けば、家族まで巻き込んで生活が破綻する可能性があります。

もちろん、パートナーがフルで働いているなど、前提条件によって全く異なるわけですが、僕は、何もせずに2年間くらいは食っていける分の余裕資金を確保しておくのが無難だと思っています。

前述のサポートしていた人は、一戸建ての住宅ローンを抱え、パート勤めの奥さんとお子さんの生活費の大半を稼いでいます。2年後の起業に向けて着々と準備を進めていると思っていたのですが、実際には、この1年間で以前に比べて手持ち資金を100万円ほど減らしていました。本来、まだお子さんが小さく、家計の貯蓄がしやすい時期であるにも関わらず、です。

コロナ禍という不測の事態が影響しているのかもしれませんが、それでも、この状態が続けば、起業の段階で手持ち資金がわずかしか残っていません。

しかも、今後展開していこうとするビジネスは、いわゆるフリーランスの仕事とは違い、それなりの初期投資が必要です。いきなり数百万円のキャッシュが消える計算になるため、借金をしないといけない状況になっていました。

僕は、そのことを本人に伝えました。そして「ちゃんと事業計画を立てよう。生活費も見直そう」と提案したのですが、結局、「自分でやるから構わないでほしい。なぜいつもマイナスのことばかり言うんだ。そこまで言われるなら自分ひとりでやるからもういい!」と断られてしまいました。

その人には、今でもなんとか頑張って成功してほしいと願っていますが、うまく導くことができなかった自分のふがいなさに、ちょっと心を痛めています。

■まとめ

もちろん、起業を控えた人に、耳障りのいい言葉を並べることはできます。

「これからは起業が当たり前の時代、一緒に成功を掴もう!」

「誰だって苦しい時はある。頑張って成功を手にしよう!」

僕だって、すべての人にこういったポジティブな言葉をかけてあげたい。応援してほしい気持ちも分かります。苦しい時を乗り越えてきたのは、僕も同じですから。でも、やっぱり駄目な時は「ダメだ」と伝えないといけない。苦しいですけどね。

リスクをきちんと理解し、最悪のケースを想定しておくこと。僕はこれが何より大事だと思っています。そして、どれだけ悲観的な情報であっても、そこから目を背けず直視したうえで、どういう方法を取るべきなのかを考える。それが自分で商売をするときの鉄則です。

起業・独立を考える時には、ネガティブなことは考えたくないもの。でも、ちゃんとリスクも考えたうえで、計画を練ってほしいなとつくづく思います。

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