年金支給額は「額面」ではなく「手取り」で考える

おはようございます、ひらっちです。最近は農作業がピークを迎えていて大変です。更新も畑の情報ばかりですが、そんな状況がしばらく続きそうな予感。確定申告の期日も近づいていますし、今週は地獄のような忙しさになりそうです。まあ、毎年の恒例行事なので、仕方がないと諦めておりますが。

<いつものように簡単な自己紹介です>

僕は、地方国立大学を卒業後、ブラック企業で営業マンを経験。その後、フリーランスのライターとして独立開業、さらに数年後、新規就農して農業をスタートさせ、2020年現在、好きな仕事を選びながら人生を謳歌する「ほぼセミリタイア生活」を実践しているアラフォーです。

このnoteでは、特に20・30代のビジネスパーソンの皆さんに、僕の経験に基づいた「人生を楽しく過ごすための技術」を提供し、少しでもたくさんの方に「幸せな毎日」を掴んで欲しいと考えています。どうかお付き合いください。

■年金は「手取り額」で考えないといけない?

あらためまして、ひらっちです。今日は「年金」について書いてみたいと思います。

このnoteでも先日、年金について書きましたが、最近はいろんなメディアで年金の話題をたくさん見かけるようになりました。

来年の2022年4月から年金制度が大きく変わるのがその要因かなと思います。改正の中身については、先日100万人登録を突破した両学長さんの『リベラルアーツ大学』でうまくまとめた動画がアップされていますので、一度ご覧いただくと理解がしやすいと思います。

それにしても両学長、本当にすごいなぁ~。ご本人も「赤字だ」と言っていますが、これだけのクオリティの動画を連日アップし続けるなんて。「僕がnoteでわざわざお金について語る必要はほぼないわ・・・」と思わせるぐらいの良質動画の連続です(笑)  

で、そんな年金の話題について、昨日4月10日の日経新聞に面白い記事が掲載されていたので、今日はそちらをメインにご紹介したいと思います。

毎週土曜日に掲載されている「マネーのまなび」という特集コーナーの記事で、年金の支給額を「額面ベース」と「手取りベース」で細かく比較する内容になっています。

記事を担当しているのは、編集委員の田村正之さん。年金に関する著書も出されている日経新聞のお金のスペシャリストです。

年金について詳しく知りたいという方は、ぜひ田村さんの著書を読んでみるのがお勧めです。ちょっと内容が古くなっているとは思いますが、おそらく今読んでも年金の全体像を掴むためにはとても役立つと思います。

■繰り下げで支給額が増えれば、その分、支払うべき税金や社会保険料も増える

実際に年金が支給されている方であれば自然と理解できると思いますが、まだ年金をもらうのがだいぶ先になる人のなかには、「年金支給額=貰えるお金」と考えている人が結構いらっしゃるかもしれません。

でも、実際には、年金から税金や社会保険料が引かれます。要するに、サラリーマンの給料と同じように「額面と手取りの金額は違うよ」ってこと。

上記の日経新聞の記事では、これを踏まえて、支給開始年齢に応じてどれぐらい年金額が変わるのかを「額面」と「手取り」のそれぞれのケースで比較検討しているというわけですね。

繰り下げ受給をした場合、年金額が増えることは以前のnoteでもすでにお伝えしましたが、支給額が増えれば、その分、取られる税金や社会保険料も多くなります。

そのため、ベースの支給額が多い厚生年金受給者の場合、繰り下げ受給でさらに金額が増えると、それだけ税金や社会保険料も多くなっていくというわけです。65歳→75歳で84%増額というのは、あくまで額面のお話。税金が増えることを考慮すると、必ずしも84%増額にはならないよ、と理解しておくことが大切です。

このあたりの損得勘定については、本当に人それぞれです。誰にでも当てはまる答えは存在しませんが、特に年金支給額がもともと多い人は、税金や社会保険料を考慮した「手取り金額」をきちんと計算したうえで、繰り下げ受給について検討した方がいい、ということですね。

■まとめ

年金については、本当にいろいろと複雑で、それだけで本が何冊も書けてしまうぐらいですから、一般の人には正直分かりにくいですよね。個人的には「あえて分かりにくい制度にしているんじゃないの?」と勘ぐりたくもなりますが、逆に見れば「年金を制するものは老後を制す!」とも言えるわけで、現役時代からちゃんと年金の知識を磨いておいた方がいいと思います。

そもそも基礎年金しかない自営業者、専業主婦、フリーランスなどの場合、75歳までの繰り下げを選んで84%増額されても、引かれる税金や社会保険料はほとんど変わらないため、繰り下げのメリットはより大きくなります。

ちなみに前述の日経新聞の記事によれば、65歳→75歳繰り下げによる手取りの受給額は、基礎年金のみの自営業者などの場合で「90%増加」、男性の厚生年金受給者の場合で「70%増加」。実に20%もの違いが出るようです。

また、当たり前ですが、繰り下げ受給は平均寿命が長い女性が有利です。なので、特に専業主婦の方は、繰り下げ受給をぜひ前向きに検討してみるのがいいと思いますよ。

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