汚い話を文学的に短く
-僕はそのとき、それしか見ることができなかった-
夜も更け、街には自分以外誰もいなくなってしまったかのような静けさが訪れていた。
お酒を飲んだ帰りのタクシーから降りた瞬間、僕の中から込み上げるものがあった。
それは僕の生きた証、つまりは僕の食べた鶏の皮、それも外はカリカリ、食べた瞬間に油が口の中に広がり、健康に良いものではないなと思いながらハイボールで流し込んだ、鶏の皮と、サクサクホクホクで食せば多幸感に包まれるつまみ、フライドポテト。そして大量のアルコール。
それらがまる