倫理と道徳ってどう違うの?
調べ物をしていたらこのキーワードが目に入ったのでついつい。。。
倫理とは?道徳とは?という言葉の深さについては、哲学などを専攻されていて学識のある方に専門的な話はお譲りすることとして、私の体験、経験的なものとちょっとした知識で簡単にお話ししたいと思います。
専門家からは、それはちょっと違うぞとご指摘を受けるかもしれませんが。。。
一言で言うと、
倫理 = 法律的なもの
道徳 = 行動指針のようなもの
と考えています。倫理的というのは、会社であれば、何々をしてはいけないというコンプライアンス的なもので「法令遵守」「倫理的法令遵守」と言われているようなものが倫理的であると考えています。道徳的というのは、どちらかというマネジメント領域のもので人と人との関係において、上司はこう振る舞った方が良い、部下としてはこう振舞うべきであると考えるのが道徳的と捉えています。
これは人間が安心安全に生活をする場合に両方とも必要なものです。なので対立するものではないのですが少々異なっています。
私が研究してきたWoven Work Designでは、
組織に対して様々な教育を通じてマネジメント能力の向上しつつ、道徳的な部分が押し上げられることを「染める」と呼んでおり、組織を膠着状態から解放する、染めやすくするために制度やルールを変えることを「織る」と呼んでいます。
「染める」「織る」というのは、Woven(織物)の工程であるためコンセプトとして採用しています。
皆さんに考えていただきたいのですが、倫理が強くなる、つまりルールが多くなりあれもこれも細かなルールでがんじがらめになっていては息も詰まり苦しくなってきませんか?
方や、道徳が強くなるとこうしないさい、ああしなさいと言われるので面倒だなぁと思うことでしょう。
しかし、道徳の場合には、人間としての成長を伴います。あの時、耳に痛いことを言われたがそのおかげで今の自分がいると思えることもあります。
私は、今までの経験で時代に即した道徳的な教育をしていく上でそれにあった倫理制度とのバランスが合っていれば組織は活性化することがわかってきたのです。
道徳のレベルが低くなると抑制するために倫理が強くなります。これは悪循環なのです。本来は、道徳レベルを上げれば悪いことをする人も減るはずなので倫理で強く縛る必要がないのです。
今の世の中を見るとそのような現象になっていないでしょうか?
企業の立場でみると、コンプライアンスをきちんと定めないと外部機関から色々と言われてしまうので、コンプライアンスを強くしようとする動きになります。
しかし、これは従業員目線ではなくあくまで企業目線なので職場の活性化にはつながりません。制定する部門と教育の部門が連携が取れていないのです。
最近の企業における人材育成<染める>も結果的に道徳レベルの向上につながるものが少なくなってきており、表面的な心理操作的な研修やスキル教育が多いのが現状です。
日本の歴史を辿ると「論語」を中心とした道徳教育がメインだったので、「論語と算盤」ではありませんが、道徳レベルの向上に貢献できていたのだと思います。
このように考えていくと道徳と倫理の違いが多少、見えてくるのではないでしょうか?
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