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つかふる姐さんに聞いてみようNo.39 「人を信じるって、なんですか?心から人を信用することが、難しいです」_Miho


いつもnoteやTwitterを訪れてくださって、ありがとうございます。つかふる姐さんです。
フォロワーの皆さまから寄せられたご相談にお答えする、「そうだ、これつかふる姐さんに聞いてみよう」No.39をお送りします。
※個人の特定を防ぐため、とこどころ情報を伏せてお送りしています。

今回は、Mihoさんからのご相談です。

「人を信じるって、なんですか?心から人を信用することが、難しいです」

詳細は以下です。

つかふる姐さんに聞きたいことがあります。
人を信じるって、なんですか?心から人を信用することが、難しいです。
もう、疑うことに、詮索することに疲れました。それでも、疑うことをやめられません。
粗探しをしてしまいます。矛盾を探してしまいます。
本当は信じたい。それができたら、楽なのでしょうに。

私が人を信用できない原因の理由を私なりに考えました。
私は人と向き合い、本音で話すことが苦手です。言いたくても、我慢してしまいます。言葉は喉まで出てくるのに、「こんなこと言ったら相手が傷つくかもしれない」「私が我慢すれば丸く収まるかもしれない」などと考え、言葉は詰まり、涙になって出てきます。
おそらく、幼少期にそれがうまく生きる術だと覚えてしまったからだと思います。だからでしょうか。今、20代半ばになって、人としっかり向き合えてる気がしません。私も、相手も、お面をつけて、線を引いて、深いところは明かさないまま、付き合ってる気がしています。

どうしたら、人を信用できますか?
粗探しはもうしたくない。人を愛して、人から愛されたい。自分のことも愛したい。
上手じゃなくていいから、強く生きたいです。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。こんなご時世ですが、お体にお気をつけてください。


Mihoさん、お便りありがとうございます。

人を信じられないことについて、苦しんでいらっしゃるのですね。
心から人を信じたいけれど、疑って粗探しをしてしまう。本音が言えず、気持ちを押さえ込んで、心を隠したまま人と付き合っている、それが辛いのですね。

Mihoさん、今回お寄せくださったご相談に対する私の回答、もしかしたらあなたをすごーくがっかりさせてしまうかもしれません。
でも、Mihoさんも正直な気持ちで打ち明けてくれたのだから、私も正直にお返ししようと思います。
あくまでも私個人の考えなので、鵜呑みにしないで距離をとってお聞きください。
私の考えは一般的ではないということを念頭に置いてくださいね。(しつこい)


「人を信じるって、なんですか?心から人を信用することが、難しいです」


Mihoさん、「人を信じる」って、自己責任です。

そして「“心から”人を信用する」って、限りなく不可能に近いです。


プロフィールにも載せているのですが、私個人的に人間という生き物がとても好きでして、割と長いこと人間の専門家をさせてもらっています。

それで自分なりに考えてることなんですが、人間て、めちゃくちゃややこしい生き物なんですよ。
意識に無意識、本能に理性、攻撃性に保護欲、劣等感に選民思想、愛着に憎悪、トラウマに快楽、
もうとにかくすんごいゴッチャンゴッチャンに入り乱れちゃってるわけなんです。矛盾のてんこ盛りです。
そして最も厄介なのは、「そんなややこしい自分で半分も理解できていない(自覚がない)」ということなんです。

「自分はこうだ!」「こうするんだ」「こう思うんだ!」って決めたところで、ありとあらゆる刺激や条件や情報が、内界のうねりが、それを刻一刻と変えていくんです。それはたとえるなら海の波に似ています。
パターンも構造もあります。構成も一定です。でも全く同じ形の波が再現されることは二度とありません。
絶え間なく変化し続けているんです。

そんなスーパー不安定な生き物と100%の約束、できます?なんの疑いもなく信じること、できますか?
相手と同じように、自分だって矛盾てんこ盛りで変化していく中で、
誓いや思いや関係性や約束や、そんなものが100%変わらずに永続することは可能なのでしょうか?

おそらく“その瞬間”は心から誓えるかもしれません。なんの疑いも曇りもなく。
恋愛なら「あなたを死ぬまで愛します」、親なら「この子を命に代えても守ります」、仕事なら「人生を御社に捧げます」とか。でもどうでしょう?数年経ってマンネリ化してきたら?子どもが手を離れて独り立ちしたら?もっといい転職のチャンスがあったら?

人の気持ちは変わります。事情も相手も変わっていきます。それは誰にも止められません。
それを「裏切り」、「嘘」、「無責任」と呼ぶこともあるかもしれません。

でもみんな必死に幸せになるためにもがいています。自分の欲求やコンプレックスと意志との折り合いをつけようと四苦八苦しています。今よりさらにいい場所に行きたくて、認められたくて、苦しみから解放されたくて。
相手の立場に立ってみたら、変化や心変わりを責めることってなかなか難しいもんです。

ですから、私は「“心から”人を信用」していません。正直しようとも思っていません。それでいいと思っています。

じゃあどう付き合うのか?どう愛すのか?

変わっていくその人を、変化も含めて愛せればいいと思っています。

「人を信じることは自己責任」と言ったのは、誰にもその変化を予測することができないからです。
それでも、その変化の幅も含めてその人を受け入れるというのが、“信じる”ということかなと私は考えます。

Mihoさん、世の中って、コントロールできないものばかりじゃないですか?
人の心も、約束も。
それに振り回されていたら哀しすぎて前に進めないから、私は自己責任で人を信じています。
自分がどうするかだけは、自分である程度コントロールできるからです。
相手は変えられませんが、自分がどうあるかで、相手との関係にを変えていくことはできます。より良い方へ。

もちろん道ゆく人を全て信じてるわけじゃないですよ。そんなことしたら身が持ちません。
関わる中で、「この人なら信用してもいいな」と思えるほんの一握りの人だけです。
変化し続けるその人の、核にあるであろう“誠意”や”信念”のようなものを信じています。
そしてその信用が続くように、2人の間の約束が続くように、誠心誠意お付き合いします。
私にできることはそれだけです。

それがあっけなくひっくり返ったら、私に見る目がなかったということ。
相手を責める必要もありません。学んでその後の人生にどう生かせるかを考えます。

こうすると、あまり疑心暗鬼にならずに穏やかでいられたります。
(自己責任て便利ですね)


それからMihoさん、本音で話すことが苦手だと書いてくださいましたね。

言いたくても我慢してしまう。

「こんなこと言ったら相手が傷つくかもしれない」
「私が我慢すれば丸く収まるかもしれない」

と考えてしまう。

“相手を傷つけるかもしれない言葉”って、どんな言葉でしょう。どんなシーンで湧き上がりますか?
私には想像することしかできませんが、もしかしたらMihoさんが我慢を重ねてきたことで、アンバランスな環境が出来上がってしまっているのかもしれませんね。

でも、それを勢いに任せて相手にぶつけてしまう前に一旦逡巡できるというのは、むしろ大切なスキルであるとも言えます。
この言い方だと相手を傷つけてしまうかもしれないから、ちょっといったん置いて冷静になろう、
うん、それよりもこう言った方がいいんじゃないか?みたいな推敲できるって、素晴らしいです。

そういうの、「アサーション」て言うんですよね。ご存知でしょうか?
相手の気持ちや立場を考えながらも、自分の考えや伝えたいことを、その場にふさわしい形で表現する。
それってめちゃくちゃ難しくって、世界中の人がドツボにはまっていたりします。
その結果アサーショントレーニングの教材や著作って山のように売られているんですよ。すごくないですか?
アサーション講座なんてのがあるくらいです。


それだけヒトのコミュニケーションてややこしいということなんですね。

Mihoさんの場合、“相手の気持ちを考えてあげられる”優しさをすでにお持ちになっているので、
次のステップとしては、ご自身のことをもう少し大切にしてあげられるといいですね。
おそらく今の環境では変化を起こすのに勇気がいると思うので、誰かの手を借りたり、思い切って一歩を踏み出す為の“きっかけ”があるといいかもしれません。アサーションの文献も参考になると思うので、もしよかったら手にとってみてくださいね。


Mihoさん、人って怖いし不安定な生き物です。
お面をつけて線を引き、深いところは明かさないまま付き合うというのも、立派な防御スキルだと思います。

わざわざ防具を捨てて素っ裸で戦場に乗り込む必要はありません。防具は大事にしてください。この魑魅魍魎が蠢く社会の中で、きっとあなたを守ってくれるはずです。

でもあなたがその野蛮でミステリアスな生き物に、もっと近づきたいのなら。
限りなく近づきたいのなら。
時には多少のリスクや怪我も覚悟しないといけません。

なぜなら向こうもあなたと同じように、人に怯え、疑い、怖がっているから。
相手としっかり向き合いたいのであれば、本音で付き合いたいのであれば、まずはあなたからドアを開く必要があります。

人を心から信じる・愛するって、空中ブランコみたいなものだなあと時々思います。
相手を信じて飛び込むとき、こちらは信じられないくらい無防備で危険な状態です。
それでも相手が受け止めてくれることを信じて飛ばなければ、繋がることは出来ません。

私たちにできることは、セーフティネットを強く持つこと、思い切り飛ぶ勇気を持つこと、相手のタイミングや状況を読み取ること、小さな信頼を重ねていくこと。。

世界ってわりとハードですよね。そう思いませんか?

でも大丈夫。ちゃんと頑張ったぶん、いいことも起こります。


あなたが「この人なら(変化も含めて)信じてもいい」「たとえ怪我をしてもいいから防御を解いて触れてみたい」と思える人に対して、あなたの持つ優しさや思いやりとあともう少しの勇気を発揮できるといいですね。

あなたが他者への疑いや粗探しや不信から解放されて、
ご自身の選択と力にフォーカスできるよう祈っています。

あなたの繊細で真摯な思いに触れて、相手がそれに呼応してくれることを祈っています。

あなたの今後の人との関わりが、安全であたたかく、愛情や思いやりに満ちたものになるよう祈っています。


Mihoさん、ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました!

また次のnoteで、お会いしましょう。

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