見出し画像

岩田聡さんのはなし。(任天堂にシューカツでいったとき。)


就職活動のときに、任天堂を受けました。
残念ながらご縁はなかったけれども、会社説明会のはなしは、いまも忘れられません。

なぜなら、当時任天堂の社長だった岩田聡さんが、学生に向けて直接説明してくれたからです。

そのときの話を、覚えている限り書いてみたいと思います。


せっかくこの説明会に来ていただいたので、お土産を持って帰ってもらいたい。

それは、「戦略」と「戦術」のはなしです。大きな方針を決めた、方向性や目的を決めたものが、「戦略」です。

この「戦略」は、簡単に変えてはいけません。

それに対して、「戦略」を実現するための方法、手段は、「戦術」です。

「戦術」はどうやって変えても構いません。目の前でやっていることがうまくいかなくて、同じことをやっていては、ずっとうまくいきません。

そんなときは、躊躇うことなく、「戦術」を変えましょう。これは、みなさんの人生においても同じです。

「戦略」と「戦術」について、じぶんなりに考えてください。

こんな話を、会社説明会で聞いたことがなくて、今も頭の中に残っている。

素敵なお土産をもらえたことに、本当に感謝している。

星のカービィをつくった岩田さんから、ライブで、目の前でこんな話を聞けるとは、想定もしていなかった。

今も忘れることない、大切な思い出だ。

そんな岩田さんのことを書いた本を読んだ。
その中で、岩田さんが従業員を大切にしていることを感じた文章があった。

わたしは社長に就任したとき、1ヵ月ぐらいかけてひたすら社員と話をしたんです。そのときに、いっぱい発見がありました。  自分は相手の立場に立ってものを考えているつもりでいたのに、直接ひとりひとりと話してみると、こんなにいろいろな発見があるのか、と思いました。当時は、なにが自分たちの強みで、なにが弱みなのかをわかろうと思ってやったことだったんです。それがわからないと、自分は社長としてものを決められないです


この文章をよんで、とても真摯な人だとおもった。そして、そんな真摯な態度で、若い学生たちに対して語りかけていたのか、と思った。

岩田聡さんは、亡くなってしまったけれど、私の中で、岩田さんは生き続ける。あの日の、たった1時間の説明会で、私の中で、岩田さんはとても大切な存在になりました。どうもありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?