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ようもうとみどり
2021年9月19日 18:13
星のまなざしがのぞく夜は、芝生の上に暮らすテントウムシに星が与えられる。七つか八つか、はたまたそれ以上か。テントウムシは、生まれてから死ぬまで、自分が背負った星の数を知らない。与えられる星は、夜空に瞬く星が落とす影だ。それを一匹が背負うには、体に対してあんまり大きすぎるものである。そこで自然のシステムは、星を背負う個体の数を増やして分散することで解決することとした。この依存関係により、たとえ人
2021年8月25日 19:33
「世界のへそがあるならば、この世界はえびぞりってことなのかな?」彼はときどき発作のようにこんなことを言った。この日はまだ言いたいことはわかるけれど、「定期購読で組みあがった蟻の蟻酸で気圧を下げたら、ダウンバーストは防げたのかな」だなんてわけのわからないことを言いはじめた日には、その言葉でわたしに何をつたえたいのだろうと頭を悩ませなければいけなかった。「それ誰の言葉?」「扇風機のまわる羽を