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「苦痛な電話営業を無くす。」Quickerの創りたい世界の話(創業〜現在編)

皆様、初めまして!Quicker株式会社 代表取締役CEOの渡邊将太と申します!

とあるプレゼンテーションで声が裏返っている渡邊。

Twitter:https://twitter.com/wnst36


Quicker(クイッカー)株式会社は見込み顧客と法人営業担当者(インサイドセールス)を10秒で繋ぐB2Bマーケティング/インサイドセールス向けのプロダクトを開発しているスタートアップです。

Quicker(クイッカー)とは


2022年の3月にはプレシリーズAで3.2億円の資金調達を実施させて頂き、数多くのメディア様(日経新聞様、THE BRIDGE様、ダイヤモンド・シグナル様等)に取り上げて頂きました。


日経新聞https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC15AMY0V10C22A3000000/
THE BRIDGE
https://thebridge.jp/2022/03/9seconds-pre-series-a-round-funding
ダイヤモンド・シグナル
https://signal.diamond.jp/articles/-/1106


今後、Quickerの仲間になって下さる方々やQuickerのユーザー様に向けて、Quickerの会社の軌跡(前半)や今後の展望(後半)を自身の言葉で書き綴ることにしました。是非、最後までご覧頂ければ幸いです。
※前半だけで約1万字のボリュームになっております!笑


このnoteを読んで欲しい方々

  • 転職を検討中の方

  • Quickerのユーザー様

  • Quickerのメンバー

  • Quickerの応援者

  • 電話営業で辛い思いをしている方
    ※この領域に全く知見のない方向けのnoteになりますので、この領域の専門家の方は温かい目でご覧頂けると幸いです。笑

※前置きが結構長いのでQuickerの創業から今までの話に興味がある!という方は「苦痛な電話営業の原体験」からご覧ください!

電話営業の「不」と「闇」


あなた「お、このサービスについて勉強がてら資料を見てみよう!」

10分後、、、。

あなたの電話「〜♫」

あなた「はい、〇〇です。」

サービスの営業担当者「お世話になっております。株式会社の××です。この度は弊社のサービス資料をダウンロード頂きましてありがとうございました。資料はご覧頂けましたでしょうか。」

あなた「あ、まだ見てないです。」

サービスの営業担当者「大変失礼致しました。ちなみに〇〇様はサービスの導入を検討されている決裁者様でしょうか?

あなた「はあ、、、。(資料請求しただけなのに、、、。)」


皆様、この様な経験は一度はしたことがあるのでは無いでしょうか?

「問い合わせをしたら、同じ電話番号から何度も何度も電話がかかってきた」

「資料請求をしただけなのに、数十分ぐらい電話で質問攻めにされた」

「着信拒否をしても、別な番号からかかってきた」

SNS等を見てもいきなり営業担当者から電話がかかってくる方々の悲痛な声が散見されます。


冷静に考えて常識を逸脱しているこの行為。


同じ電話番号に5回も6回も電話をかけるって日常の中でそうないはず。

なぜ、こんなことが起こってしまうのか?

これは、

「買い手(顧客)の行動・情報のブラックボックス化」(テクノロジー的な観点

「売り手(営業)のアクティビティーをベースとした目標設定」(電話営業の慣習的な観点)


上記2つに原因があると思っております。


まず、「買い手(顧客)の行動・情報のブラックボックス化」(テクノロジー的な観点)について

電話営業の課題

コミュニケーションを取れるタイミングが不明


「いつ」「どこで」「何をしているか」等の買い手のリアルタイムな行動が把握できないので、相手の都合を考えずに架電をすることになってしまいます。

当然ながら、電車に乗っている時や、会議中は電話に出ることができない。

電話に出ることができないことが重なると買い手のエンゲージメントは下がり、ある程度の興味があったのに「もういいや。しつこい。」となってしまう。

これは本当にもったいない。


買い手の購買プロセスのどの段階かが不明


問い合わせや資料請求をした買い手が製品の導入プロセスのどの段階で問い合わせや資料請求をしているかが不明なので、

「勉強がてら資料をダウンロードした買い手」に対して「予算はありますか?」

みたいな一方的なコミュニケーションが発生してしまう。

「勉強がてら資料をダウンロードした買い手」に対しては、その方の勉強になるような資料をまずはメールでお送りし、反応や関心度合いが上がった時に改めて買い手の求めていることを察知し、適切な情報を提供する。のが正解なはず。

買い手の購買プロセスが完全にブラックボック化しているが故にコミュニケーションに齟齬が発生してしまいます。


買い手のパーソナリティーな情報が不明


基本的に買い手に対して アプローチをする際に参考にする情報は、

・企業名
・氏名
・役職
・従業員規模
・導入検討時期

上記ぐらいで、ここにアプローチをする「〇〇様」個人のパーソナリティーな情報は含まれていないです。

・いつ現在のご役職に昇進されたのか?
・どんなミッションを社内では背負っているのか?
・今、抱えている個人としての悩み
・最近、SNS等でどんな投稿をしたのか?

「〇〇企業の〇〇部長の〇〇様」

ぐらいの断片的な情報しかなく、買い手のパーソナリティーな情報が一切無い為、これもコミュニケーションに齟齬を生んでいる要因かと思います。

サービスに全く興味が無い。(自社への導入を検討していない)

電話に出れる状況では無い。

問い合わせを頂いた方が来週に退職する。


等の情報がリアルタイムでクリアにわかれば、売り手のアクションとして何度も何度も電話を行うことは基本的に無くなるのでは無いでしょうか?

その人に合った適切なコミュニケーションを取るのでは無いでしょうか?

ただ、残念ながら、

現時点でこれを実現するテクノロジーは存在しないというのが事実

だと思います。


次に、「売り手(営業)のアクティビティーをベースとした目標設定」(電話営業の慣習的な観点)について

基本的に電話営業やインサイドセールスの組織は売上から逆算されて、チームの行動目標が設定されます。(例外もある)

具体的には、

受注数 → 有効商談数 → 商談数 → アポイント数 → 接触数 →  コール数 → リード数

太字が電話営業のKPI

あくまで一例ですが、上記のように、

商談を〇〇件を作るためには、××件のアポイントが必要だよね。その為には△△人のお客様と会話をしないといけないから、□□件のコールが必要だよね(ニコッ)というロジック良くも悪くも正当化されてしまうことです。 

理論上は正しいですが、

買い手の購買体験を全く無視し、企業の売上にのみにフォーカスした目標設計

が成されています。

上記の理由から、買い手側の購買体験を無視して、とりあえず「電話をしてみないとわからない」という行為が常態化していると認識しています。

大学を出たばかりの新卒の社会人に対して、これを「成長できる仕事」と定義している会社が数多くあることは日本の「闇」だと本気で思っています。

※詳しくは上記に記載


買い手は無駄なコミュニケーションや情報提供を望んでいない


今後 5 年間でバイヤーとサプライヤー間のデジタル インタラクションが指数関数的に増加し、従来の販売モデルが崩壊するでしょう。購入者はデジタル チャネルで発生します。これは、すべての購入者の 33% が売り手なしの販売体験を望んでいる

https://www.gartner.com/en/newsroom/press-releases/2020-09-15-gartner-says-80--of-b2b-sales-interactions-between-su

こちらは有名なリサーチ・アドバイザリー企業であるGartner社のレポートになるのですが、記載の通りで買い手は売り手の余計なコミュニケーションを望んでいないということがわかります。

「営業担当者は、新しいツールやチャネル、顧客を引き付ける新しい方法を採用し、営業活動を顧客の購買慣行や情報収集のニーズに合わせる必要があります」

https://www.gartner.com/en/newsroom/press-releases/2020-09-15-gartner-says-80--of-b2b-sales-interactions-between-su

そして、今後は「買い手」の方があらゆる情報を持つ状況の中で、「売り手」は適切なタイミングで買い手の購買プロセスや情報収集のニーズや用途に合わせる行動が必要になります。

その大きな環境変化の中で、上記に記載した常識を逸脱したいきなりの「営業電話」は時代の流れから大きく逸れていることがよくわかります。


QuickerのVision

僕らのVisionはこの旧態依然の常識を逸脱した非効率な電話を用いたコミュニケーションをディスラプトし、

旧態依然の電話営業の在り方を変え、
売り手と買い手の新しい
コミュニケーションプラットフォームを創る。

これをQuickerのVisionとして据えています。

そして、そのVisionを実現する為には「何が必要か?」を念頭にプロダクト開発を行っています。

実は今のQuickerは上記のVisionを達成する一つのパーツに過ぎません。

※Visionの上位概念に存在するQuickerのMissionについては後編に記載


日本のセールス・マーケティング領域の将来性

いやいや。でもこの領域ってSalesforceとかHubspotとかあるやん?ビジネス的な観点やマーケットの大きさの観点で言うと、イマイチなんじゃないの?と思われた方もいらっしゃるでしょう。


結論、このセールス・マーケティングのマーケットは大局的に見て国内でもまだまだ伸びると思っております。理由は3つで、

・営業人口の急速な減少
・良いUXのテクノロジーがまだまだ不足している
・SFAやMAツールの普及による営業データの蓄積から活用のフェーズへ

上記が理由となります。

まず、営業人口の急速な減少についてですが、類を見ない速度で日本の人口は減少しております。(周知の事実)

それに伴い、営業人口の減少も進んでおり、1人あたりの生産性の向上が一つ大きな観点になってくるので、テクノロジーの力でその分を補うというのは避けては通れない大きなマクロ的な環境変化としてあるのではないでしょうか。近年のインサイドセールスという言葉の普及も上記のトレンドが関連しているかと思います。(当たり前の話ではあるので、詳しくは割愛。)


良いUXのテクノロジーの不足
についてですが、下記をご覧ください。

https://sbigrowth.com/tools-and-solutions/enterprise-salestech-landscape

上記はセールステックやマーケティングテックが日本の何歩も先に進んでいるアメリカのカオスマップです。

とにかく数が膨大ですし、あらゆるジャンルで素晴らしいUXを持ったプロダクトが数多く出てきているのが事実かと思います。

また、この領域でValuation(推定時価総額)が1,000億円を超える所謂、ユニコーンのスタートアップが数多く存在しています。

比較対象としてわかりやすい例を挙げると
SmartHR社の推定時価総額は時価総額は1,700億円
SmartHRよりも評価の高い上場前の企業が7社も存在する


一方で日本はこの領域で時価総額が1,000億を超えている国内企業は名刺管理の「Sansan」ぐらいではないでしょうか。

Sansanの時価総額(10月25日(火)時点)


その他にもベルフェイスやレブコム等の大型調達を実施している企業は存在
しますが、まだまだ米国に比べると数は少なく感じます。(当然、人口の違い、地理的な背景、CRMの普及率等の要因はあると思いますが)


もっと数多くのプロダクトが出てくる予感がしますし、中長期的にはSansanに次ぐユニコーン企業が必ず出てくると思っています。


SFAやMAツールの普及による営業データの蓄積から活用のフェーズへについてですが、

2021年度のクラウド型CRM市場は、前年比121.9%の4047億円。2022年度は前年比118.6%の4798億円となる見込みで、オンプレミス型CRM市場と逆転する見込みz2022年度以降、年平均成長率17.9%で成長し、2026年度には9203億円まで拡大すると予測。

※ここでいうCRM定義はかなり広義なので、詳細なデータがある方は教えて下さい

上記にある通り、SFAやMAツールのマーケットは年々拡大傾向にあります。(Salesforceの日本法人も国内でとんでもない売上を上げている。)

SFAやMAツールが普及してくるとそこに営業に関連するデータが蓄積され、次はそれを活用する(したい)フェーズが今後、必ず来るはずです。

それに伴い、その類のプロダクトがもっと増えると思っています。

ちなみにSalesforceは米国ではSFA(営業支援システム)ではなく、既に「infrastructure(インフラ)」として定義されているみたいです。(データの蓄積場所)


苦痛な電話営業の原体験

前置きが長くなってしまったのですが、そんな中で何故、渡邊がQuickerという会社を立ち上げ、どういう変遷を辿ってきたのかをここからは記載していきたいと思います。

順番が前後してしまったのですが、簡単に自己紹介をさせて下さい。

1990年生まれ栃木県出身。大学卒業後の2014年に新卒で株式会社NTTドコモに入社。エンタープライズ営業に従事。その後、2016年にfreee株式会社に入社し、インサイドセールスやフィールドセールスを経験。シェアリングエコノミー系のスタートアップの人事責任者を経て、2019年にDropbox(日本法人)に入社。2020年4月にQuicker株式会社(旧9seconds株式会社)を創業。2021年10月開催の「インキュベートキャンプ14th」で約400社超の応募の中で総合順位2を受賞。


サッカーに明け暮れていた高校時代の渡邊。
まず誰だかよくわからない。

NTTドコモ時代。スマホ・ケータイ安全教室の講師の写真。
60代のお姉様から質問攻めに合いテンパる様子。


freee時代。手の組み方の癖。
この写真を親に送ったら「なによそのヘルメットみたいな髪型」と一蹴される。


上記が経歴にはなるのですが、記載の通り、僕自身も「電話営業」や「インサイドセールス」をキャリアを通じて経験してきた人間です。現場で酢いも甘いもを経験してきた自負はあります。

そのキャリアの中でこのnoteの冒頭に記載した、

常識を逸脱した電話営業を自分自身も行っておりました。

自分の目標達成や評価の為だけに、

繋がらないとわかっている電話番号に何度も何度も電話をかけ、

いらないだろうな、、、。と思っているお客様に対してしつこくテンプレのヒアリングを行い、

新卒の方やインターンの方に繋がらないなら、電話番号を変えてかけてみればどう?とアドバイスをしていました。

同僚の中には、精神疾患を抱えてしまう方もいました。

それを横目にひたすら電話をかけ続けていました。

その時の自分の幼稚さと視野の狭さ、愚かさを含めた深い反省が今でも心の中にあります。

起業のきっかけになった「Springboard」への参加(2019年12月)


そんな「不」を肌で感じ、これって何とかできないだろうかと悶々としている日々の中で、あるメディアを見ていたら下記のニュースが目に入りました。

3ヶ月以内の起業を決めていて具体的に準備を進めている社会人、半年以内に本気で起業する覚悟を持つ社会人を対象に、2ヶ月間の起業支援プログラムを提供。


「起業」


この文字を目にした瞬間に、勝手に手が動き、上記の「社会人向けの起業支援プログラム Springboard(スプリングボード)」の応募フォームに自身の情報を入力してました。

そうか。その手があったか。会社や事業というスケールで「電話営業」の在り方を変えれば良いのか、と。

幸いにも数ある応募の中から面接を潜り抜け、このSpringboardに参加させて頂くことになりました。

このSpringboardでは、2ヶ月間、VCの方と事業のブラッシュアップを行い、投資家を含めたデモデイでピッチを行うという内容なのですが、自分は初めから、「セールス」×「SaaS」の領域で事業プランを練り、この2ヶ月間を過ごしました。

同期との写真。真ん中に座る我の強さが窺える。
最終プレゼンで発表したサービス。DeNAの会長の南場さんへのプレゼンはさすがに緊張した。


起業・シードラウンドの資金調達(2020年6月)


その2ヶ月間の中で、メンターとなって頂いたアプリコット・ベンチャーズ(現mint)の白川さんから、起業をするなら、投資をすると仰っていただき、二つ返事で「お願いします。」とお伝えし、Quicker株式会社(当時は9seconds株式会社)を立ち上げることになりました。


ただ、意気揚々と起業したものの、当然ながらすぐにプロダクト開発には着手できず、朝の10時から19時まで採用媒体でエンジニアにスカウトメールを打ち続ける暗黒期が約3ヶ月続きます。

世の中に何も貢献できていないのは無いか?

このままエンジニアが採用できず、キャッシュが無くなったらどうしよう?

プロダクト開発を甘く見ていた、、、。

そんな気持ちを抱えながら、カフェと自宅を往復する日々が続きました。

最初に登記したオシャレなオフィス♫(カメラの後ろに洗濯物が積まれている自宅(7畳)の一角)


念願のエンジニア(宇田川)の入社(2021年4月)

そんな中で、やっと1人目のWebエンジニアが入社をしてくれます。

Quickerの現開発責任者の「宇田川」です。

怖っ。夜道で出会ったら泣く。しかもよく見ると腕にマジックで何か書いてある。怖い。


ごめんなさい。写真を間違えました。彼ですね。

キューティカルパーマだよっ♪

1990年生まれ静岡県出身。ICU(国際基督大学)在学時に新卒採用向けのサービスを開発。新卒で株式会社アカツキに入社し、オリジナルゲームのプランナー、ディレクターとして従事。2018年にFindy株式会社にエンジニアとして入社。新規事業のプロダクト開発担当者を経て、2021年3月に9seconds株式会社に取締役CPO / CTOとして入社。


宇田川との出会いはWantedlyのスカウトメールでした。

当時のスカウトメール。もう少し内容をカスタマイズした方がよかったかも。
途中で返信が途絶えたので、FacebookでDMを送った。(途絶えないでよ。ちゃんと返してよ。)


初めは業務委託での契約だったのですが、一緒に働く中で、彼のエンジニアとしての技術力の高さ云々では無く、

物事を前に進める力

良い事業を作りたいという想いの強さ

エンジニア未経験からの成長角度

この3つが素晴らしく、何とか正社員として採用したいと思い、目黒の「中垣」という焼き鳥屋さんで3時間ぐらい口説いた結果、入社を決めてくれました。

ハイボールを10杯ぐらい飲んで、最後は何を言っているか自分でもわからなかった。
そしてとても美味しい。


彼がいなかったら今のQuickerは間違いなく存在していないです。プロダクトが立ち上がらず、次の資金調達(後述)もできなかったと思います。本当に感謝してもしきれない存在です。

そして、今では、複数人のエンジニアをマネジメントしながら、マルチに活躍してくれています!


プロダクトのPivotからQuickerのリリース(2021年5月)


実は今の「Quicker」というプロダクトの前に別のプロダクトを僕らは作っていたのですが、そのプロダクトの検証をSTOPし、今のQuickerを2021年の5月から開発し始めます。

宇田川の頑張りもあり、おおよそ3ヶ月でβ版を作り、何とか短期間で有料契約を数十社獲得することができました。

ユーザー様のウェブサイトに検証段階のQuickerが初めて表示された瞬間
(バグって表示されている)


そして初めてPR TIMESでプレスリリースを打ちます。

初めてのプレスリリース。ありがたいことに割と反響を頂いた。



起死回生のIncubate Campへの参加・準優勝(2021年10月)


しかし、Quickerの β版のリリース + 顧客の有料導入 はできたものの、この時期には次の資金調達にとても難航していました。

この時の残りのランウェイは残り6ヶ月〜8ヶ月ぐらいだったと記憶しており、何とか資金調達を実施したいと思いながらも日々の業務に追われていた記憶が鮮明にあります。

その時、先述したmintの白川さんから、

起業家と投資家の合同合宿「Incubate Camp」

の応募をおすすめして頂き、満を持して応募をさせて頂きました。


書類選考と面接を実施して頂き、結果は、

合格!

ここから約1ヶ月間、このIncubate Campで上位に入る為に徹底的に準備をしました。

緊張し過ぎて前の晩は一睡もできなかったのですが、結果は、

総合順位第2位!!! 指し示し方の癖。


メンターであるCoral CapitalのJamesさんのご協力もあり、後一歩ではありましたが、ある程度の成績を残すことができました。


多分、40時間ぐらい寝てなかったが、この笑顔。目がキマってる。


シードの起業家の方々は是が非でも参加をお勧めするイベント
です!



プレシリーズAで3.2億円の資金調達(2022年3月)


そして「Incubate Camp」で総合順位第2位であったことや、既存ユーザー様の定量・定性的なフィードバックが素晴らしかったことから、プレシリーズAのラウンドで約3.2億円の資金調達を実施させて頂き、更にQuickerを価値あるプロダクトにしていくための準備が整いました。


そしてこのラウンドには以前からコミュニケーションを取らせて頂いていた国内最大のベンチャーキャピタルであるジャフコ様と、Incubate Campの夕食で隣の席になった手嶋浩己氏が率いるXTech Ventures様にご出資を頂きました。

素晴らしい株主に恵まれ、この時から改めて僕らの大きな勝負が始まっています。


新メンバーの入社(2022年3月以降)

そんな最中、プレシリーズAの資金調達後に2名役員候補になり得るメンバーが入社しました。

1人目は3人目のQuickerの正社員で、事業開発(セールス・マーケ・CS)を一任している

岸本将和 です。

入社してすぐの写真撮影。(こっ○見る○。)

1994年生まれ岡山県出身。
2017年に新卒でキリンホールディングス株式会社に入社し、キリンビール滋賀工場にて製造計画の策定/調整を担当。その後、2019年に株式会社ビザスクにて事業開発担当として大手~スタートアップまでの新規事業支援やセールスを経験後、2022年にQuicker(旧 : 9seconds)株式会社にジョイン。


前職でのビザスクでは法人営業として、24ヶ月連続で個人目標を達成し、MVPを取ったことのある若手の怪物君です。上昇志向が強く、常に自身の枠組みを超えて会社にとって重要なことをマルチタスクでこなしていきます。また、自分の弱みとしっかり向き合い、プライドを捨てて改善していけるところも推しポイントです。趣味は読書、キャンプ。最近は、ハイクラス層のマッチングア、、、。現場からは以上です。

始業前に軽く筋トレすると生産性が上がるんですよ!ハハッ!って言いながら筋トレする岸本。尚、この筋トレマットは以後、1回も使われていない。
生産性を上げて欲しい。

ある意味、大きなリスクを取って某有名企業から3人目の正社員としてQuickerに入社してくれた岸本。常日頃、「Quickerを偉大な会社にする」という覚悟が伝わってくる頼れる創業メンバーです。



2人目はアクセンチュアの戦略コンサルから、エクサウィザーズでSaaSプロダクトの事業部長を勤め、QuickerではプロダクトマネージャーとStrategyを担当している

名畑猛司 です。

1989年生まれ兵庫県出身。2014年に旭硝子株式会社(現AGC株式会社)へ入社し、化学品カンパニー千葉工場でプラント主任業務に従事。2015年にアクセンチュア株式会社の戦略コンサルティング部門へ入社し、自動車・電機メーカー等を対象として、主にサプライチェーン改革、組織再編系のプロジェクトを複数経験。2018年に株式会社エクサウィザーズへ入社し、人事領域でtoBのSaaSの新規企画/立ち上げを経験した後、複数のSaaSプロダクトの事業責任者を担当。2022年にQuicker株式会社に入社。

とにかく優秀で、この人より頭の良い人っているのか?ってぐらいロジカル。まず、物事のキャッチアップの速度が異常。(1を言えば100を理解してくれる。)そして僕のよくわからない突発的な提案を、まとめて言語化してくれたり、時には論理的に懸念点をズバッと言い当ててくれます。たまに抜けてるのが癖になるお洒落なお兄さん。マリカーについては弱いし、成長の余地が全く見られない。(ドリフトからの加速のやり方とか全くキャッチアップできていない。)

ランチに対する要望はしっかりするタイプ。

名畑は業務委託として約2ヶ月程、手伝ってくれた後に4人目の社員としてQuickerに入社してくれました。前職のプロダクトマネージャー/事業責任者での経験を活かして、Quickerの戦略や勝ち筋を緻密に考えてくれています。顧客に対するリスペクトがあるのに加え、人としても尊敬できる側面を持っている素晴らしい兄貴です。


とにかく誠実で、タフで、優秀なメンバーが入社をしてくれています。自分自身もなぜこんなメンバーが集まってるのかがよく理解できていないですが、胸を張って「強いチーム」だと言い切れます。


後半に続く


ご覧頂いた通り、僕らは流行り廃りや、第三者から唆(そそのか)されてこの領域に足を踏み入れた訳では無いです。

起業する前からこの領域だと、強い信念を持ってこの事業に臨んでいます。

 Horizontal SaaSの中でもスケールさせるのが難しい領域だと重々承知しているつもりです。

Webサイトのコンバージョンレートの向上とか、インサイドセールスのオペレーションを改善とか、見込み顧客との接触率の向上とか、そういう類のスケールの小さい話では無く、

「電話営業」そのものの定義・在り方 や 「B2B企業の売り手と買い手のコミュニケーション」をテクノロジーの力で根本から変えようとしているスタートアップ

が、我々「Quicker」という集団です。

誰もがいきなり電話がかかってくる体験には一定の嫌悪感を感じる。

誰もが見ず知らずの方に電話かけるのは緊張するし、精神的な負荷を感じる。

何十年も前からこの電話営業の「不」は解決されていない。アップデートされていない。

だからこそスタートアップとして僕らが解決する意義があると思っていますし、必ずこの根深い課題を解決したいと思っています。

後編では、Quickerの創りたい世界や現状で抱えている課題について書きたいと思います!

後半に続くぅ!


Quickerは絶賛、採用中なので、興味ある方は是非、ざっくばらんにお話ししましょう!









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