用語集:  「CIAモントリオール実験」

今回は「CIAモントリオール実験」について見て行きましょう。

相変わらずのCIA...

「CIAモントリオール実験(CIA Montreal Experiments)」: 心理学や精神医学の分野における過去の倫理的に問題のある研究活動の一つです。この実験は、アメリカ中央情報局(CIA)によって行われたもので、1950年代から1960年代にかけてカナダのモントリオールで行われたものでした。具体的には、アメリカ合衆国政府がCIAに依頼し、意識や記憶に関する研究を行ったものですが、その手法や倫理的側面が問題視されています。

この実験には、以下のような特徴がありました:

  1. サブプロジェクト68(Subproject 68): このプロジェクトは、心理学者であるドナルド・エ.キャメロンによって指導され、意識と記憶に関する研究を行いました。具体的な実験内容は、被験者に対してLSD(幻覚剤)などの薬物を投与したり、電気ショック療法を行ったりするものでした。

  2. 記憶消去の試み: モントリオール実験では、記憶を消去することを試みる試験が行われました。この実験には、被験者が意図的に記憶を忘れるような過程が含まれており、その後の心理的影響が指摘されています。

  3. 倫理的問題: モントリオール実験は、被験者の同意を得ずに行われたり、非人道的な方法が使用されたりしたため、倫理的な問題が存在しました。被験者には損害が生じ、一部の人々が後遺症を抱える結果となりました。

この実験は、その後の研究倫理において議論の対象となり、倫理的なガイドラインの重要性を強調する事例として挙げられることがあります。モントリオール実験は、人権と倫理に関する重要な課題を浮き彫りにした出来事として歴史に残っています。

毎回ながら、酷い話です。

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