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海外駐在で直面した辛かったこと 5選

皆さん、お久しぶりです。SHIRAKIです。記事をご覧いただきありがとうございます。

6月は休みと挑戦の季節です。

監査法人勤めの方は繁忙期も明けはじめたころでしょうか。新しいチャレンジに向けて歩みを進められている方もいらっしゃるはずです。

私も今年は様々なことに挑戦する一年にしたいと思っています。忙しい時期も明けましたので、改めてやり残したことを見つめなおし、リストを達成していきます!
もしご興味があれば、『SHIRAKIの今年やりたい100のコト』もご覧ください。

今年こそは、来年こそは「海外駐在」に。

そんな風に決意されて行動されている方も、私の周りではちらほら出はじめました。海外駐在経験者ということもあり、私の元にも相談が時たま寄せられています。

「海外駐在の生活ってどうなんだろう」、
「私にも行けるものなのかな」、
「どうやったら海外駐在の枠を勝ち取れるんだろう、これから何をすればいいのかなぁ」、
などなど、相談内容は多岐にわたります。

海外駐在に行くメリット。
海外駐在を通して得られる経験は、仕事・プライベートともにかけがえのない貴重なものだと断言できます。ただ、そんなことは、海外赴任に興味を持たれている方には百も承知のことかと思います。

そこで、今回はあえて、経験者だからこそ伝えられる海外駐在で直面した辛かったこと5選を皆様にご紹介できればと思います。


はじめに

巡り合わせによるところも大きかったのですが、私の海外赴任では、主に下記の業務を対応していました。

会計監査

大規模監査チームで現地メンバーに混じり、一構成員として業務にあたっていました。チームメンバーもクライアントも日本人はほぼおらず、完全に現地メンバーに囲まれる形で仕事をしていました。
加えて、私とスタッフの2人で回すような小規模監査チームもいくつか担当していました。

ジャパンデスク業務

ジャパンデスクでは、海外進出する日系企業の現地サポートが使命であり、監査契約先には監査チーム調整、それ以外の先には相談対応や当局対応サポートなど幅広くカバーしていました。
アドバイザリー契約を結んでいる先では、会計や税務のみならず、現地規制対応に関する質問対応などもしており、加えてビザ申請サポート、システム導入に関する相談なども受けておりました。

ジャパンデスクの詳しい話は、てりたま先生がわかりやすくまとめてくださっています。



海外赴任で辛かったこと 5選

その1 - のしかかる重責

海外赴任では、駐在枠という考え方があります。
例として、法人として各国に確保しているジャパンデスクの枠、若手育成のためのプログラム、グローバルアカウント紐づき(海外子会社チーム)出向などの赴任枠が挙げられます。

赴任枠の性格や歴史によりけりですが、一般的にこうしたポジションの継続には、現地での一定の実績や評価が求められます。(海外赴任に限らずすべての出向案件に共通する話ですが。)
赴任先での人間関係の悪化や、明らかな実力不足の結果として、周囲からの低評価を招き、その枠が不要と判断されれば、その枠は消滅しかねません。現にここ数年でも、中断した海外枠の話も耳にすることがありました。

また、上記のとおりですが、海外駐在では多岐に渡る業務を兼任する場合も多いです。
日本法人で働いていた頃は監査一本だった私ですが、現地ではアドバイザリー業務やクレーム対応等にも携わることとなり、相談窓口としても、国際税務の質問や現地規制、時にはシステム導入に関する話題に対応することもありました。このようななれない分野をカバーしなければならないという点でもプレッシャーは多少かかっていました。

ポジションという意味でも、物理的な責任が伴います。赴任先では、役職が日本で働いていたときよりも高いポジションにつくことも一般的で、私も内部調整やクライアントコミュニケーションに苦労した記憶があります。

せっかく掴み取った赴任枠ですので、下手に責任を感じすぎず、自分の人生やキャリアを考えたうえでやりたいようにやればいいものだとは思います。お世話になっていたパートナーの方々からは、そんな風に温かく送り出してもらった記憶がありますが、私の場合は常に一定の責任感がつきまとってしまってしまっていたように思います。


その2 - 助けを求められる先が少ない

私の場合、これも日本の頃とは大きく異なることの一つでした。

チームの一員として監査業務に当たる場合、他業務で手が回らなくなった場合には、アサインや分担を調整してもらうよう相談することも可能でした。

しかし、海外赴任時の業務において、日系企業のカバーは孤軍奮闘で、基本的に替えがききません。駐在枠として与えられた業務(ノルマ)がある以上、それらを投げ出すことも難しいです。(うまく騒げば無理な話ではないのかもしれませんが。)

ジャパンデスク業務の場合、基本的に日系企業の相談はすべて自分に寄せられることになります。監査チームで調整が必要な際にも、クライアントが苦情気味であることもあり、慎重なコミュニケーションが求められます。

監査業務でも、日本語でのコミュニケーションが求められているポジションや、親会社コミュニケーションやコーディネーションなど、他のメンバーに任せにくい業務が多数発生してしまっていることがあります。これらも当然に分担という話は発生しにくいというのが実態です。


その3 - トラブルが多い

海外赴任中一番つらかったことが、とにかくトラブルが多かったことです。これは仕事に限らず、プライベートでも多く見舞われました。

なんといっても、まず風邪です。日本生活ではほとんど体調を崩さないタイプですが、赴任期間中は2ヶ月に一度のペースで熱を出していました。
長時間労働も多少影響していたのかもしれませんが、何より食文化や衛生環境、免疫が大きく関係していたように思います。

モノもたくさん壊れました。冷蔵庫が突然止まったり、エアコンも一週間程度使えなかったりと地獄を見ていた時期もありました。私の素行の問題もありますが、数年の駐在期間で2回スマートフォンを買い替えています。。

仕事でもトラブルは多々ありました。やはりひとつはコミュニケーション・トラブルです。理解不足で仕事を滞らせてしまったり、言った言わないで揉めてしまったりすることもありました。
また、確認状や契約手続きなど、日本とは違った流れのアドミンも多くあり、慣れるまでには色々ととトラブルを起こしてしまい、ストレスを感じていた記憶があります。


その4 - 語学の壁

日本人の中では英語が得意な方ですが、英語ネイティブ出なかった私には、語学の壁はやはり大きかったです。

赴任当初、まずチームメンバーの英語が全く聞き取れない事実に驚愕しました。赴任前から海外の方と働く機会があったものの、彼ら・彼女らのような日本人にとってきれいな英語を話してくれる方は少なく、方言も混じったような話を理解し切るのには本当に苦労しました。どうしようもなく、(セキュリティ上は推奨されませんが、)録音アプリは常に開けるようにしており、帰り道の電車で繰り返し録音を聞いて理解するようにしていました。

数ヶ月もすると、だんだんと聞き取りに慣れてきて、ストレスもだいぶ軽減されてきました。しかし、議論の場ではもどかしさを感じる機会が最後まで多かったように記憶しています。

海外パートナーは日本と比べても発言力が強く、細かすぎて現場が疲弊してしまっているようなパートナーの例も時折存在します。(逆に全く見ないような方もおり、日本のようにバランスが取れたパートナーが少ないのですが笑。)
私は、グローバルアカウントの監査チームで、現地でも細かすぎると呼び声高いパートナーにあたってしまいました。とにかくコメントが膨大で、毎回エッセイか契約書の抜粋でも送られてきたのかな?と勘違いするほどの量です。

なんとか言いくるめて、追加作業をできる限り避けたいと常日頃思っている質なのですが、なかなか言い返せないもどかしさを感じる場面も多く、日本にいた頃より仕事が不必要に増えがちであったように振り返って感じています。


その5 - 財政面が厳しい

赴任中にたくさん週末旅行に行ったということもあるのですが、赴任中は100万円単位でマイナス収支となってしまいました。

待遇はどの職階で赴任するかによっても大きく変わってきますが、私の赴任時は、どの職階であってもみなさん財政面で苦労されていました。特にご家庭がある方であれば、なおさら厳しくなります。商社や銀行マンの知り合いもできたのですが、彼らとの生活水準の違いには涙が出そうになりました笑。

待遇面の詳細はお伝えしにくいところがありますが、ここでお伝えしたいことは監査法人の海外赴任では、手厚い手当は期待できないという点です。


おわりに

いかがでしたでしょうか。

繁忙期明けということもあり、私の周りでも海外赴任について聞かれることも多かったので、海外赴任当時を振り返り、思いつくがままに書かせていただきました。

  • 上記を原因とするそこそこの仕事量

  • 度重なるトラブル

  • 減っていく銀行残高

改めて言うまでもありませんが、海外赴任の経験は、私の人生やキャリアにとってかけがえのない経験でしたし、このような機会をいただけたことは本当に良かったと感じています。それは、語学などのスキルに限らず、海外の人の働き方を間近で見ることができた経験や、現地での日本人を含む様々な人との出会いを含みます。この点は、次回の記事などでもかかせていただければと思います。

今回は長文になりましたが、最後までお読みいただきましてありがとうございました。

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