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新環境で焦ってる人へ

最近コロナもひと段落してきて、うちの学校にも交換留学生が増えてきました。

初めての環境での生活を前に、留学前は大半の方がワクワクと不安で心が落ち着かないのでは無いでしょうか。

今回はそんな留学を目前にした方に向けて、
4年間の台湾留学を経験したわたくし羊が、
留学前に心に置いておくべき大事な事を一つご紹介したいと思います。(先輩風吹かしたいの!)

とは言っても今回の内容は留学だけではなく、
生きていく上でも大事な事だと思うので、
留学予定のない方も是非参考にして頂ければ幸いです。

では閑話休題、早速本題。
羊の教え、それはズバリ!

「自分の軸で判断すべし」

と言う事。
これどう言う事なのかと言いますと、

「全てを受け入れようとしなくていい」

と言う事。

と言うのも留学に行く人はみんな「異文化交流」とか「多様性」とかって言葉を盲信している部分があり、真面目な人ほど何でも受け入れようとするが故に自分の意思や感情を置き去りにしちゃいやすいのです。

特にかつての私のような、
やる気に満ち溢れた意識高い系留学生はこの罠に落ちやすく、
羊も最初の2年くらいはこの足枷に苦しんでおりました。

〜羊の実体験〜

実は羊の大学は地方にあったため日本人がおらず、クラスメイトは全員台湾人でした。
そんな環境だったこともあり
クラスに馴染むのもそれはそれは大変で、
羊は留学当初は
「自分も早く台湾人と同じように振る舞い、思考し、話せるようにならなければ!」
と凄く焦っていました。

だからこそ中国語の勉強もめちゃくちゃ頑張ったし、皆と仲良くするためにそれなりに努力もしました。(明るく話しかけてみたりね)

そして無事同じクラスのある女の子と仲良くなる事ができました。
その子は割と明るい性格で友人も多く、
面倒見が良かった為、当時の私にとっては凄くありがたい存在でした。

ただ、日によって気分に差があり
たまに凄く当たりの強い時があったんです。

例えばある時、その子が私に
「羊のメイクってダサいよねー。なんでそんなふうに眉毛描くの?ちょっと見せてよ。日本人は皆そうなの?ww」
と言ってきた事がありました。
私は「失礼だなあ」と思いましたが、
台湾女子はそういう超ストレートな物言いをする国民性があるとネットで見た事があったし、
実際うちのクラスも思ったことはなんでも言っちゃうちょい気のきつい子がちょくちょくいたので、
その時はこれが所謂「台湾ガール」で、まあ皆こんな感じなんだと思うことにしました。

それからも何度か同じような事がありましたが、
その子は私だけでなく他のクラスメイトにもそういった態度で接しており、他の台湾人の子達も特にそれを不愉快に感じているような素振りを見せなかったこともあって、私もこれはこの国では普通の事なんだと自分に言い聞かせて生活していました。

なにより当時は中国語学習と並行して授業にもついていかなければならず、新たに他の人と人間関係を構築する余裕も気力もありませんでした。(睡眠時間3時間とかで毎日耐えてた)

そしてしばらく経ったある日、
パソコンの授業を受けている時のことでした。
私は授業で分からない部分があり、その子に尋ねました。
するとその子は
「どうせあんたに何言っても聞き取れないじゃない。」
と笑いながら答えてきました。
多分冗談のつもりだったのでしょうが、
私はなんだか自分の中国語をバカにされたように感じて、カチンときて
「じゃあ日本語で喋ってくれる?」
と言い返しました。(彼女は日本語が全くできない)
すると彼女は
「ここは台湾だから。日本語なんて要らない。」
と言い返してきました。
私がその言い方にイラつきすぎたのと、言い返せるようなうまい中国語も思いつかなかったため無言になると、
彼女は私の中国語を誇張して真似しだし、隣の友人達に向かって
「羊の真似〜、似てるでしょ?」
「羊って中国語下手だよね〜ww、あんた聞き取れる?」
と、完全に私をからかい始めました。

本人としてはイジリのつもりだったのでしょうが、
3時間睡眠で命を削って中国語を勉強していた私にとっては冗談に聞こえず、もう悲しいやら悔しいやらでその日は寮に帰って大泣きしました。

そしてその事を別の台湾人の友人に話したところ、実はその友人も彼女の事を苦手に感じていたと知らされました。
私がその友人に台湾ではあれが普通なのかと思っていたと伝えると
「普通じゃないと思うし、それ以前に一緒にいて嫌な気持ちになるヤツとは居なくてええやろ。」
と言われ、その時初めて
自分がずっと自分の気持ちを無視して無理に周りに合わせていたことに気づかされました。
そしてその言葉に勇気を貰い、それ以来羊は彼女と距離を置くようにしました。
すると気持ちもだいぶ楽になって、そのうち自然と新しい友人もできました。(因みに勇気をくれたその友人とは今では親友になったよ)

まとめ

留学だからとか、新しい環境だからと言って、全てを受け入れなければならない事はありません。
「剛に習うは剛に従え」と言う言葉がありますが、
剛が何かもわからないまま、盲目的に全てに従うのは全くもってナンセンスです。
そしてまた、何が剛かを安易に決めつけてしまうのもナンセンスです。

4年間住んでみてよく分かりましたが、ネットの言う通り、台湾には言い方が超ストレートな人いれば逆にそうでない人も大勢います。

よく海外の方から日本人はマナーが良いと言われますが、実際は道にゴミをポイ捨てするやつも、店員さんにタメ口なやつも、回転寿司の醤油をぺろぺろするやつもいます。

何処の国でも色んな人がいるのが当たり前で、
この国の人は皆こうだ!と言い切るのはそれは単にその人が無知なだけ。

羊は
「多様性を理解する」のではなく、
「多様性があることを理解する」事が
本当の意味での多様性理解だと思っています。

だから、留学だ!海外だ!と、あまり線を引きすぎずに、自分の頭で良し悪しを判断し、いつ何処でも自分が正しいと思ったものを選び、自分が良いと思った人といることが大切なのです。

留学は地味な戦いの連続ですが、全てを受け入れようとはせず、自分の気持ちに正直に過ごしてみるとまた見えてくるものがあると思います。

自分の軸で考えること。
留学生としてでなく、何時如何なる時もあなたとして生きること。
それが結局一番大切なのです。

最初は大変かもしれませんが慣れればこっちのもんです。頑張り屋さんのあなたの留学が、最高の経験になることを願っております。

ユーキャンドゥーイット!

ではまた下次見~

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