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PMOは時にPMを説得しないといけない

投稿の目的

今まで色々なポジションを経験して
経験・教訓をアウトプットしてみようと
書き始めてみました。
今後、PMOに拘らずに投稿していこうと思っています。


社内に対して強く要望できないPM

稼働中のシステムをリプレイスと
新機能を追加するプロジェクトにPMOとして参画。

既存システムのリプレイスになるので
要件定義らしき資料には機能によって
既存踏襲と記載されている。

実際に基本設計書の確認や設計工数を確認するため
どんな機能なのかをメンバーに確認すると
説明内容が微妙に異なる。

よくよく話を聞いてみると、
「現行がどういう仕様で動いているか詳細を知らない」
「設計ドキュメントはあるが構築当初のもの」
という状態で、メンバーからは
長くこのシステムに携わっている人が
社内にはいるから、その人に参画してほしいとのことだった。

PMにアサインを相談する

どうやら、その有識者というのは
全員が他のPJにアサインされているようだ。
「複数にいるなら、1人ぐらいはこちらにアサインしてほしいが・・・。」

まずは事実関係の確認と事実なら
少しでもこちらのPJにアサインしてもらうように
相談しようとPMに話してみる。

PMもその事は当然理解をしていた。
が、他PJにアサインされているメンバーは追加しない。
プロジェクト責任者が副社長でその副社長が
現行を知っているメンバーらしく、PMが確認しながら進めると。

副社長からも同様に説明があったのもあり、
全員が不安に思いながらもPJとしては進める事になった。

設計フェーズが思うように進まない状況が続く

設計を進めていくが進捗が思うようにあがっていかない。
設計書を作成する上でQAや課題が発生するが
要件定義が現行踏襲で、現行がどうなっているかが
わからないというのが起因している。

肝心のPMに関しては会議の場で発言しない。
副社長は当然設計レビューには出てこない。

で危惧していた事が現実に。

業務利用部門側に仕様を確認しに行ったり
他PJにアサインされているメンバーに無理を言って
ヒアリングしにいくが、なかなか十分な時間を確保できない。

そこで再度PMに相談したところ、実はという形で切り出された。
その話をまとめると

  1. そのPMはこの前のPJで失敗していて役員に頭が上がらない

  2. 副社長からは半ば強制的に今の体制で進めると宣言させられた

  3. 今更体制の変更を依頼するのは気が引ける

  4. 副社長以外の有識者はPMよりも年下なので教えてほしいと言えない

PMと会社との間に事情があるのは理解できたけど
やっぱり、PJにとっては弊害にしかならない事だからとPMに説明し、
言いづらい事もあるので、PM同席でPMOから
PJ責任者である副社長に説明する事にした。

副社長からは
「PJメンバーやPMの実力を軽く見過ぎだ」とか
「PMにマネジメントとは関係のない事を言うな」とか
「PMOは発言するな」とか色々言われたけど、
結果的に有識者1名をフルではないけど一定の工数を確保でき
PMや他のメンバーも何とかこの局面を打開することができた。

この経験のまとめ

  • PMも判断や方向性を間違えるのでPMOが冷静に見極める

  • 判断するための情報を提供するのも大事だが、良き相談役にもなる

  • PMの悩みを拾えるように、PMの微妙な感情の変化を見逃さない

  • PMの代弁者になれるようにPMとPJメンバーの信頼を得る

PMOの方からPMが決めてくれないとか
PMが決めるべきでPMOは決められないとか
聞く事があるけど、PJ全員で物事を決めるぐらいの
スタンスで仕事ができるとちょうどいいと思う。

あとはそもそも現行踏襲という要件定義は要件定義じゃない


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