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【1分で読了!初めての恋愛即興小説】キスしたい

【お題】

栄光の計画


【本文】




彼女とキスをした。




それはそれは、ヤバかった。
脳と体が溶けそうだった。



ドライブ中に、どうにも彼女の唇が気になってしまい、

気になりだしたら、もう頭の中は唇だらけになって、

我慢して我慢して、

だって運転中だったし、

どうにか今日こそはこの唇をおれのものにしたい、

その気持ちはどんどん膨れ上がって、

ちょっと鼻息も荒くなっていたかもしれない。



ヤバい。

おれの彼女可愛すぎ。

今日は特に、何故だか今日は特に、
唇がセクシーすぎる。


口の動き、なんかヤバい。

誘われてる?
おれ、誘われてるの?

うわぁ、我慢できない。
どうしよう。どっか止まるか?




おれはどうにか彼女とキスをするために、
とろけそうな頭を、とろけてしまう前にフル稼働させた。


よし、よし、
もうダメ。

もう言おう。

キスしたいって言おう。


でもいつ?
いつ言おう?

いや、今言えよ。
言えばもうキスできる。
だっておれの彼女だもん。

彼女だっておれとキスしたいに決まってる。



よし、言うぞー言うぞー。

せーの、それ、

あれ?だめ。言えない。


よし、もう一度、それ!

あれ?だめ。






「ねぇ、キスしよ」




突然彼女が言った。



おれは一瞬固まった。

その後はよく覚えていないが、
すぐに彼女を抱き締めることができたと思う。

この時が、
人生でもっとも幸せな瞬間だったことは間違いない。



そして、
おれは、彼女とキスをした。

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