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47歳、はじめての転職_041_転職を決意する『根っこの理由』

新卒の就職と転職活動と比較した時に、面接官からの質問で大きな違いのひとつ。

『今回、転職される理由は何ですか?』


新卒での就職活動の面接で、『就職される理由は何ですか?』とはあんまり聞かれないものです。転職する理由ってもちろん人それぞれで、ネガティブなものとポジティブなものとあります。そして経験上、この質問は結構深掘りされます。悩ましいのは、あなたにとって真っ当な理由であっても、受け側(採用する側)が納得するかどうかとは違うという事。『上司が嫌で辞めた』という本音が採用側で納得いただける事はあまりないです。それを応募者もわかっているからこそ、別の理由を考えます。採用側からすると、ネガティブな理由は自社で再現されないかどうか?そんな事(理由)、どこの会社でもあり得る事ですよ、と思われるとそれが本音の理由であっても、居酒屋話でとどめておくべきで面接では言うのは望ましくない内容です。となると、もっとこうしたいああしたい、ポジティブな内面からくる理由の方が分かってもらえるかと。ただ、これを自分の中から、引っ張り出して来ないとダメな場合はしんどいです。深掘りしていくと、自分の意見に無理が出てくる。ですから、転職理由は『本当の事であり、採用側も理解出来ること』を探していく作業が必要になります。となると『辞める理由』よりも『新しい別の事をやりたい理由』を探せるかが鍵となりそうです。過去形よりも未来形。理由を形成するのに、『〜だったから』は必要なのですが、『〜だったから〜していきたい』とまで繋げる必要があります。自分はこれからどうしたいのか?



若い時は会社に心底惚れて仕事をしていた。会社人生と自分人生が一体になっていた。だから会社の戦略や方針に賛成するときも反対するときも熱量が高かった。会社が買収され、企業名も外観も変わらないけれど中身は全く違うものに。賛成する事も反対する事も喜びも悔しさも、その感情の振れ幅は昔のそれと比較して狭くなってしまった。結婚して子供も生まれて会社人生よりも大事なものが見つかったからなのか、そもそも会社に対する熱量が減ったのか、会社に対して飽きや諦めが出てきたのか、どちらかなのか、どちらもなのか。昔の様に働けない自分がいて、でもまだまだ仕事でキラキラしていたくて、それには多分環境を変えるしか無くなって。熱量の総量を増やせる環境に身を置きたい。それが正直なところの転職理由です。こんな理由を採用側にわかってもらえる様に細分化していきました。


新卒入社時は就職氷河期で『採用してもらった』という気持ちもあったと思います。とにかく没頭出来る環境で仕事をしていました。自分自身のキャリアを積んでいくという発想はあまり無く、会社が成長すると結果として自分も成長すると思い込んでいたフシがありました。終身雇用がまだ残っていた頃です。自分のキャリアを積み上げていく為に転職して叶えていくという発想は当時の私にはなく、自分が立派な会社員になる事で会社に貢献していくことが出来ると。結果として少し自分に返ってくる程度の成長感があればいい。

皆さんの根っこの理由は何でしょうか?実のところ、どこまでいっても理由が解消されることは無いと思います。ずっと理由と付き合っていくものだと思います。環境変わっても、こちらの理由もまた変化します。変化しながら、理由を抱えて毎日過ごして、日々ちょっといい事があってまた頑張る。そんなんでいいんじゃないかと。理由がある事=向上心がある事だと思います。どうしてもの時に環境を変える手段として転職があるんではないかと。転職は手段ですから、そこで本音と違う事話して入社してもしんどいだけです。迎合しすぎず、自分自身も伝えた上で、ご縁があれば環境を変えてみて、一旦今までの「理由」をリセットして、新しい理由を探してまた働き続けましょう。ご参考になれば幸いです。

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