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子どもを甘く見ない



皆さんは子どもは未熟なものと考えてはいませんか。
それを理由として、何でも大人が手助けをしてあげてはいませんか。
「教育」という言葉で無理難題を押し付けていませんか。



記事をご覧くださりありがとうございます。

今回は「子どもを子どもとして甘く見ない」

というテーマで話させていただきます。




まず皆さんは、

フィリップ・アリエスの「小さな大人」という言葉をご存知でしょうか。


フィリップ・アリエスはフランスの歴史学者。主著は『《子ども》の誕生』『死を前にした人間』『日曜歴史家』。 今日の意味における「子ども」が誕生したのは近代からであり、18~19世紀以前の中世のヨーロッパでは、子ども7歳くらいになると「小さな大人」とみなされ、大人たちと仕事や遊びをともにしながら成長すると考えられていたが、近代になり産業化が進む中で、高度な知能技術が職業に求められる背景などから、大人になるための準備をする「子ども」の期間の価値が認められ、その独自の意義(「子ども」としての期間)が見出されたと説いた。


調べるとこんな説明が出てきました。


つまり、アリエスの主著のタイトルにもあるように
「子どもの誕生」という「子ども」の概念が生まれた時期や理由を説いた人という事になります。



私はこの「小さな大人」という言葉を大学の講義で初めて耳にし、あまり勉強をまじめにしていなかった私は、その前後の内容を記憶せず、「小さな大人」という言葉のみを覚えていたため、「子どもを対等に見ている」というポジティブな解釈で捉えていました。



しかし、子どもを大人として幼いながらに過酷な社会に参加させていたという背景が隠されていたという意味に気が付いたのはつい最近の事です。



私はこの「小さな大人」という言葉を当初私が考えていた「対等に見る」という方向性で、この21世紀を生きる皆さんに捉えてほしいと考え、最初にこの話をさせていただきました。



何故対等に見る必要があるのか



それは、私たち大人が無意識化で子どもたちを見下し可能性を奪っている危険性があるからです。



「出来ない」と子どもを決めつけると「手伝おう」としますよね。

そうすると、「やれたかもしれない」という可能性を摘むことになります。


成長は挑戦と結果の繰り返しから生まれます。その機会を少しでも多く与える必要があるのです。


しかし、対等に見れていないとその機会は知らぬうちに多く摘まれてしまっているのです。





子どもを対等に見るとは


では一体子どもを対等に見るとはどうすればいいのでしょうか。


私は常々子どもの立場に自身を置き換える事で同じ立場に立とうと考え保育に臨んでいます。


例えば
保育園やご家庭にて、


「お片付けの時間ですよ。早く片付けてね。」


と急に言い出す、保育者や保護者の方、少なくないのではないかと思います。




まずは、これを自身の身に置き換えて考えてみましょう。








例えば仕事先で、上司から


「この仕事今すぐ取り掛かって。早く終わらしてね。」



と、急に言われるとどうでしょう。



この記事をまじめに読んでくださる皆さんは、「上司が言うなら仕方ない」と思う方もおられるかもしれませんが、

心のどこかで、


「前もって言っておいてよ」
「急に言われても無理だよ」


と思うのではないでしょうか。




子どもにとっても同じです。


むしろ今回の事例では、大人にとっても難しいことを求めているのです。



このように、子どもを対等に見ようと考える際、



自身と子どもを重ねて置き換えて考えると
少しイメージが膨らむ手助けになるかもしれませんね。


是非、関わり方で悩んだ時、この考え方を参考にしてみてください。





いつから対等に向き合えばよいのか



その答えは至極シンプルです。

生まれた時からです。



おむつ替えや食事の際、大人から赤ちゃんに何か行う時には「今から○○しても良い?」「もうそろそろご飯ですよ」と返事が返ってこなくても声を掛けてあげてください。



「毎日」「全ての関りで」とは言いません。




馬鹿げたことだと感じる気持ちはわかりますが、そういう気持ちをもって関わることが後の価値観に大きく影響します。



少し話は逸れますが、乳児期の親による適切な言葉掛けの大切さは「3000万語の格差」という書籍にて科学的に検証され、明記されています。



気になる方は是非チェックしてみてください。



そして、この生まれた時からの習慣が「対等に見る」という事の価値観を作る大きな助けとなります。




この価値観を大切に子どもと向き合ってみてください。イヤイヤ期、思春期、様々な時期があるかとは思います。


そういったとき、子どもを甘く見ず、「対等に」向き合ってあげるととで人権を尊重し可能性を伸ばすきっかけになるかもしれません。




くじわわ的まとめ


子どもを甘く見ないという事は可能性を広げる事に繋がります。
自分に置き換える事で望ましい関わり方がイメージしやすくなります。
生まれた時から、子どもを一人の大人として捉えて関わりましょう。





おすすめ書籍


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