見出し画像

水無月 おうちビストロ ~初夏の赤・ロゼとおススメ料理~

東京にも梅雨がやってきてしまいましたが、今年は遅かったですね。
夏好きとしては、初夏っぽい時期が長くて嬉しかったような?!

さて、先月末頃に届いたノーザンアルプスヴィンヤードさんのワイン達をおうちで楽しみました。

今月は、私にしては珍しく赤が多めです。


鶏肉ソテーマッシュルームソースと長野の赤

ある日、スーパーでホワイトマッシュルームがお買い得に。
ふと、以前つくったマッシュルームソースを思い出し、1袋を買い物カゴへ。

ケイチェルおじさまに教えてもらった、修家シェフのマッシュルームソースのレシピを確認。

まず、玉ねぎとマッシュルームを切っておいて、先に玉ねぎをバターと少量の塩で炒める。
玉ねぎがしんなりしたら、マッシュルームを加える。

マッシュルーム追加

そこに白ワインを入れてから、更に塩、水を加えて沸騰させる。
フュメ・ド・ポワソンがなかったので、旨味として顆粒チキンスープもパラリと。

塩、チキンスープ、水も加えて沸騰中

火からおろしてあら熱をとり、バターを追加してブレンダーで滑らかに。
生クリームも混ぜて、クリーム完成。

続いて、鶏肉のソテーの準備を。
この時の気分で、モモ肉とムネ肉を両方用意して大きめにカット。
軽く塩コショウ、薄く小麦粉を付けてフライパンでソテー。
お皿に盛り付けてソースをかける。
付け合わせにブロッコリーを添えて。

鶏肉ソテー マッシュルームソース
(この後、粗びきコショウをかけた)

ソースの色は地味だけど、マッシュルームの旨味がたっぷりでチキンによく合う。
特に、さっぱりとしたむね肉と、コクのあるマッシュルームソースがいい相性。

この料理に合わせたのは、長野県大町市にあるノーザンアルプスヴィンヤードの赤ワイン。
大町市は長野県の北西部、富山県との県境に位置し、北アルプスの麓にある。

ノーザンアルプスヴィンヤード
エチュード ルージュ 2020

ブドウ品種は、カベルネ・フラン50%、メルロー50%。
色調はやや濃い、アメリカンチェリー、プラムの香り、やや土の香り、タンニンは中程度で穏やか、ボディは中程度だが酸味がややライトな印象を与える。
比較的冷涼な地域で作られた赤ワインらしいニュアンス。

以前にも書いたと思うが、ノーザンさんのワインは「山」を感じる。
山々の風景、清涼な空気、朝晩はひんやりとしていて寒暖差があるブドウ畑が連想されるワイン。

このワインがキノコの風味によく合う。
余ったマッシュルームソースを少しの生クリームと水でのばして、ポタージュにしたのも美味しかった。
このスープや、香ばしい風味の雑穀入りフランスパンもワインによく合った。

マッシュルームのスープ
雑穀入りフライパン

ちょうどこの頃、会社で風邪が流行っていたが、キノコによる免疫力アップのおかげかうつらずに済んだ。


ジンギスカンと長野の赤

またある日、ジンギスカンの気分になり、ラム肉ともやしを用意。
フライパンでタレと一緒に焼く。

ジンギスカン風
たっぷりもやしとラム肉炒め
(盛り付けた写真を撮り忘れ)

ジンギスカンに合わせたのは、ノーザンアルプスヴィンヤードの雨音アマネという赤ワイン。

ノーザンアルプスヴィンヤード
雨音 2021

メルロー主体にピノノワールをブレンドしました。
天然酵母、セミカルボニックマセレーションにて醸造
ナチュラルに仕上げました。瓶詰め時の亜硫酸有と無し
のバージョンが存在します。

ワイン裏ラベルより

「セミカルボニックマセレーション」について調べてみると、ブドウを潰さずタンクに全房を投入して発酵させる方法の1つ。
その際に、セミがつかない「カルボニックマセレーション」は二酸化炭素をボンベやドライアイスで注入するが、セミの方は、タンクの下で重みで潰れたブドウのアルコール発酵で出てきた二酸化炭素でタンクを満たす方法とのこと。
セミの方が時間や手間がかかるが、ブドウの個性を引き出すことができる発酵方法のようだ。

開栓してグラスに注いでみる。
色調は中程度、ラズベリーのような赤い果実の香り、紅茶のような軽めのタンニン、リラックス感のあるナチュラルなニュアンスのワイン。
肩の力が抜けていく感じ。
(亜硫酸有りのバージョンでも、ナチュラルな印象だった。)

レタスとトマトのサラダ、ミニ冷奴、作り置きしてあった小松菜の煮浸しも合わせて、仕事の疲労を回復してくれる食事となった。


夏穴子のバルサミコソースとシチリアのロゼ

先月、スーパーで穴子が安くなっていたので購入して、ワインに合う料理を検索。
「焼き穴子のバルサミコソース」を作ってみた。
香ばしく焼いた穴子と甘酸っぱいバルサミコの風味の相性がよくてリピート決定。

今月に入ってから、スーパーで穴子がまた割引されていた。
6~8月は「夏穴子」といわれ、旬の時期。
これは買わねばと、半額近くで2パック購入。

穴子

レシピにあるように熱湯をかけて皮のぬめりをとり、酒と塩をふって冷蔵庫に10分おく。
取り出してキッチンペーパーで水分をふいてから、フライパンで焼く。

穴子は焼くと皮が丸まるので、
この後、薄い金属のプレートで重しをした

両面焼いた穴子を火から下ろして、一口大に切る。
この白焼きの状態でも、香ばしくて美味しそう。

次に、バルサミコソースと付け合わせの野菜を用意。
フライパンにオリーブオイルと切ったニンニクを入れて加熱。
香りがたったところで縦に切ったナスを入れて両面焼く。

ニンニクオイルでナスを焼く

ナスに焼き目がついたら取り出しておく。
フライパンに、切った穴子を戻して加熱。
ミニトマト、バルサミコ酢、醬油、砂糖を入れて、このソースに穴子をなじませる。

バルサミコソースと穴子とトマト

更にナスも加えて、照りっとするまで炒め煮する。

ナスも加えた

前に「にしんなす」を作った時、醤油にバルサミコ酢を加えてアレンジした。
その時、バルサミコの風味と魚介の旨味を吸ったナスがとても美味しかったので、それを思い出して今回もナスを加えることにした。

ピンクペッパーをかけて完成!

いざ、実食。
あっさりとした夏穴子にバルサミコの風味がよく合う。
また、とろりとした甘酸っぱいナスがとても美味しく、穴子より存在感があるくらいに。

この料理に合わせたのは、イタリアのシチリア島のロゼ。
4月の記事「GWにもオススメなイタリアワイン ~日伊の料理とワイン⑧ 打ち上げ幹事録~」で紹介したワインだ。

テヌータ・デッレ・テッレ・ネーレ エトナ ロザート 2022

「テッレ・ネーレ」とは「黒い土壌」という意味であり、岩石のごろごろした黒い火山灰土壌から命名されたそう。
つまり、「テヌータ・デッレ・テッレ・ネーレ」は「黒い大地のワイン園」といったような意味合いになる。

ブドウは土着品種のネレッロ・マスカレーゼ、ネレッロ・カップッチョのブレンド。

色調は明るく透明感がある、ルビーグレープフルーツ、チェリーの香り、ミネラル感もあり、ドライでスッキリしている。
梅雨時にもいい、爽やかなロゼ。

料理に合わせてみると、穴子とロゼは合った。
ソースを吸ったナスは、熟成されたバルサミコの風味の方が強くて、ワインがやや負けてしまった。

今度、バルサミコソースの料理を作った時は、エトナのロッソ=赤と合わせてみてもいいかもしれない。
エトナ山の火山灰交じりの土壌で育ったブドウはミネラル感があり重すぎず、軽い肉料理やシーフードにも合い、夏に赤を飲みたい時にもいい。

今回は、更に軽いエトナのロゼ。
この時、副菜でつくった白海老とブロッコリーのソテーの方が、ロゼと重さのバランスがよかった。

オリーブオイルで白海老をソテーし、
ゆでたブロッコリーを加えて塩コショウで味付け、
パルミジャーノチーズをかけたシンプル料理


これからのシーズン、「焼き穴子のバルサミコソース ナスバージョン」と、最後の「白海老とブロッコリーのソテー」は特におススメ。

野菜やキノコ、タンパク質をしっかり摂って、梅雨を乗り切りたい。


🌂     🌂     🌂


6月のおうちビストロいかがでしたか?

今回、日本ワインの赤を春夏シーズンに飲むのもいいなと思いました。

私は、赤ワインは秋冬に飲むことが多く、春夏は冷えた白やロゼが多いです。

日本ワインの赤は軽いニュアンスのものが多いので、秋冬だとちょっと物足りない感じがするときもありますが、春夏だと少し軽い赤の方が料理や季節感と合いやすいですね。


さて、SNSでフォローしているワイナリーさんからは、枝が伸びて、葉が茂ってきたブドウ畑の様子もアップされています。

この記事の初めに、6月が初夏っぽかったと書きましたが、一部の地域では気温が高過ぎてブドウの樹の調子がおかしいところも出てきているとの情報があって心配です。

ブドウ畑の様子を見に行きたいですが、今は仕事がピークの時期で、遠出が難しくなっています。
しばらくは、おうちビストロで我慢です。

次の「日本ワイナリー巡り」の記事はまだ先になりますが、ブドウ畑訪問や初秋旅行なども計画していますので、どうぞ気長にお願いします。m(__)m


今回もお読みいただきありがとうございました🍷

この記事が参加している募集

#おうち居酒屋やってみた

1,357件

#今月の振り返り

14,295件

#このレシピが好き

with 料理レシピ本大賞

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?