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「記憶力」と「心拍数」の関係。

脳は、生涯を通じて縮み続けていると言われている。
25歳頃がピークで、その後は年齢とともに徐々に小さくなっていく。

脳の細胞は一生涯作られ続けるものの、それよりも速いスピードで死滅している。
具体的には1日10万の細胞が失われていると言われている。

記憶中枢と言われる「海馬」は、ちょうど親指ほどの大きさ。
やはりこの海馬も年齢を重ねるにつれて縮んでいく。

*米国の研究チームが面白い実験を行った。
120名の被験者を対象に、1年の間隔を空けて2回、MRI で脳をスキャンして海馬の大きさを測ったのだ。

持久力系のトレーニングをするグループ
→心拍数が上がる
ストレッチなど軽いエクササイズをするグループ」
心拍数が上がらない。

その結果、持久力系グループの被験者の海馬がまったく縮んでいなかったとのこと。
一方、軽いエキササイズグループはほぼ変化がなかった。

持久力系グループの効果は明らか。
それどころか、成長して2%ほど大きくなっていた。
運動することによって、脳の肥料とも言われるBDNF(脳由来神経栄養因子)が、
海馬の大きさを促し……
そしてBDNFが脳の細胞同士のつながりを強化し、それによって記憶力が強化される。

* BDNFは神経細胞の発生や成長、再生を促すだけでなく、学習や記憶など脳の認知機能の向上など重要な役割を担っているタンパク質の一種で、おもに記憶を司る海馬や大脳皮質に多く含まれている。

それでは、これらの被験者はどのような運動をした?
フィットネスバイクを猛スピードでこいだ?
きついインターバルトレーニング?

いや、週に2回、40分、早足で歩いただけ。

この効果のメカニズム…
少しでも心拍数を上げながら身体を動かすと血流量は増える。
そして脳に適度に血液が流れ込む。

運動が記憶力を高めることは間違いない。

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