[AIチャレンジャー] 第8回(前編):AIでスポーツ関連事業のPR用イラストを作ってみよう!
midjourney、Stable Diffusion、NovelAIなど黒船級のAIサービスが2022年に次々に登場したことで、我が国のクリエイティブ界隈も天地がひっくり返るほどのインパクトを受け、大きな話題になっています。
自分でもAIを使えば簡単にイラストや絵画ができてしまう。そんなこれからの時代を生き抜いていくために、自分たちもAIを触ってみて自前でイラスト作りができるかどうかに挑戦しよう、ということで連載企画「AIチャレンジャー」は始まりました。
おかげさまで「AIチャレンジャー」は毎回大きな反響をいただいておりまして、今回は第8回となります。
「AIチャレンジャー」ではこれまでに、このようなミッションに挑戦してきました。
さらには番外編として、AIで制作したイラストを実際にNFTのマーケットプレイスで販売してみる、お客様に限定画像をプレゼントしてみる、というところまでお伝えする「NFTチャレンジャー」もお届けしました。
前回の第7回では、教育関連のAIイラストを作るということで、中高生の制服がAIで描けるのかという実験をしてみましたね。ちょうど卒業シーズンだったので、桜の花びらが舞う様子なんかもAIで描いてみました。
そして前回はさらに前進して、それまでラノベの表紙のようなイラストだったのを、まるで写真のようなリアルなイラストを描くまでに至りました。AIの練習を始めて5ヶ月ほどでここまで描けてしまうことに驚かれた読者の方も多かったようです。
さらにこの「マーケティング発想源」の1コーナー「トップリーダーズ 〜読書発想源〜」の画像も、最近では「AIチャレンジャー」で学んだ技術で作ったAIイラスト技術を使ったりしています。
そんなこんなで、実際に日々の仕事に利用するまでになったAIイラストの技術を、一から学べる連載企画「AIチャレンジャー」。
第8回の今回は、スポーツ関連のAIイラストの生成にチャレンジをしてみます。
だんだん暖かくなってきて、これからはスポーツが盛んになってきますね。プロスポーツはシーズン真っ只中になり、学校や会社でも運動会などが気持ちのいい季節です。スポーツに関わる業界ではなくても、スポーツに関する画像を使う機会は増えてくるのではないでしょうか。
スポーツといってもいろんな種類があります。さらに、ただ立っているだけの描写はやたら得意なAIも、人物に動きがつくと途端に制御が難しくなります。どうやればどのあたりまで今のAIが描けるのか、この連載で一緒に試していきましょう。
ちなみに、この連載記事の中に掲載されたAI生成の画像は全て、著作権フリーでご利用いただけます。また公開している呪文(指示)も自由に使ってくださってOK。出典の記載もしなくても結構です。
それでは「AIチャレンジャー」第8ミッションへのチャレンジ、スタートです!
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■[AIチャレンジャー]第8回(前編):AIでスポーツ関連のPR用イラストを作ってみよう!
皆さん、「AIチャレンジャー」へようこそ!
これまで様々なジャンルのAIイラスト生成に挑戦してきたが、今回のテーマは「スポーツ」である。
これから夏本番。スポーツをするのも観戦するのも楽しい季節だ。スポーツっぽいAIイラストを作ろう!
さて、当たり前のそもそも論になるが、スポーツのイラストを作るにあたって最も大切なことといえば、何か。
それは当然、「何のスポーツのイラストなのかが一目で分かること」ではないだろうか。
例えばサッカーチームが練習で走っているイラストを描いても、それがサッカーチームではなくマラソンのように見えたり、強盗集団が逃亡しているように見えたりすると、伝えたいことも伝えられなくなる。
では、AIでスポーツのイラストを描くにあたって、重要なものは何か。
私が思うに、それはユニフォームではないかと思う。
例えばサッカー場でサッカーをプレイしている様子を描かなくても、ゴールとゴールキーパーをわざわざ描かなくても、ただ人物がユニフォームを着ているだけでサッカー選手なのだと分かれば、サッカーのことを伝えるには最もシンプルな描写で済むことになる。
実際に確かめてみよう。
次の3つのイラストを見て、「何のスポーツのイラストか」を当ててみていただきたい。
何のスポーツのイラストか分かっただろうか?
そう、「野球」である。
「女の子だからソフトボールかと思った」とかあるだろうが、それもまあいいだろう。ほとんどの人が「野球」や「ソフトボール」などと答えられるのではないだろうか。
野球といえば、野球場でベースやバッターボックスがあって、ボールとバットを使って、ピッチャーやバッターがいるものだが、上の3つのイラストはそれら背景や道具を全く描かず、また人物も一人で上半身しか描かれていないのに、ほとんどの人が「野球」と答えられる。
それはなぜかというと、ユニフォームがあるからだ。帽子も重要なポイントかもしれないが、3枚目の帽子をかぶっていない人物を見てもほとんどの人が「野球」と答えただろう。ユニフォームひとつで、何のスポーツかは表せてしまうのだ。
「いやいや、スポーツを描くならユニフォームよりも断然、道具でしょう!? 野球だったらバットやボール、サッカーだったらサッカーボールとかがあれば、誰だってそのスポーツが何かはわかるじゃないですか」と言いたい方は、きっと多いはず。確かにその通りである。
しかし、これまでの「AIチャレンジャー」を見ていただいた方はもうお分かりかと思う。 今のAIは道具などの物を描くのが非常に苦手である、ということだ。
スマホや鉛筆といった単純な形のものでさえ、呪文(プロンプト)で指示してもなかなか上手に描いてくれない。
実際に、AIに野球のグローブやボールを持たせてみよう。
ユニフォームを着ているからかろうじて野球のグローブやバットに見えるかもしれないが、サイズも形もおかしな感じで描いてくる。これでは逆に、違和感をツッコまれてしまうことになる。AIではまだまだ、道具の描写に頼っちゃダメなのである。
ちなみに前回、ラノベ風のイラストだけではなくて写真のようなリアル系の描写を描くことにも触れたので、今回のテーマであるスポーツだとどんな感じに見えるのか、一応ご紹介しておく。
どちらもリアルではあるが、もちろんどちらも写真ではなくてAIが描いたイラストである(服のマークなどを見ていただければ、結構テキトーなのが分かる)
このリアルなイラストはどうやって描いたかをお伝えしよう。
でもその前に、実はこのリアル系のAIを描くにあたって、AI界隈でちょっとしたニュースがあった。それは……
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