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[AIチャレンジャー] 第1回(前編):AIで新卒採用のサイトのイラストを作ってみよう!

いま、AI画像作成サービスの世界の進化が熱すぎる!!

ということを、ここ数ヶ月ずっと経営者向けメールマガジン『ビジネス発想源 Special』で書きまくっているが、本当にこのわずか数ヶ月の間に、AI画像サービスの世界はとてつもない進化を繰り返していて、デザイン界やクリエイター界隈ではすごい騒動になっている。

特に最初の衝撃は、Midjourney(ミッドジャーニー)の登場だった。ここ数年はキャラクターの顔やロゴマークなどが作れるといった小さな画像のAIサービスはあったものの、抽象画からCG画から安価でなんでも描けるというMidjourneyが2022年7月にベータ版公開となった瞬間、世界中に激震が走りった。

デザイン界に激震が走った「Midjourney」

時代がここまで進化したのか!とMidjourneyで驚かされている最中、翌月の2022年8月には無償のオープンソースというStable Diffusion(ステーブル・ディフュージョン)が登場。しかも作成画像は商用利用OKということで、Midjourneyのあの衝撃が霞んでしまうほどの話題になった。この間、わずか1ヶ月というのが凄い。

MidjourneyやStable Diffusionは若干プログラミングなどの知識が必要になる感じのサービスだが、その2ヶ月後にはさらに黒船級のサービスがやってきた。NovelAI(ノベルエーアイ)である。

サービス名どおり、もともとは小説など文章を出力するAIで、2021年頃から存在していたが、2022年10月に画像生成機能が実装されるや、日本でも瞬く間に話題になった。

MidjourneyやStable Diffusionのような複雑なコマンド命令ではなく簡素な指示入力となり、またこれも生成画像に著作権や所有権を主張しない、つまり商用利用ができるということで、多くのイラストレーターやデザイナーが飛びつき、どんどん画像を作っている。

しかもこのNovelAIは、日本のラノベ(ライトノベル)の表紙のようなイラストレーションに特化しているようで、女の子の絵などのクオリティがとにかく半端ない。だから「小説家になろう」のような小説を投稿するユーザーなどは挿絵を作ることができるからと、かなり歓喜している。


私は全く絵心がない。中学や高校の美術の授業でも通知表で2という低い成績しか取ったことがない。またプログラミングの知識などもほとんどないのだが、そんな私でもAIを使って絵が描けるのかどうか。

さて、これらのイラストを見てもらいたい。

秋の山の中の小川っぽい風景の絵。
冬の雪空と満月と女の子のイラスト。

これらの絵は、誰が描いたものか。そう、私がNovelAIに描かせたものである。しかも、かかった時間は20秒ほどだ。「秋の山で、小川があって……」と指示を入力する時間が15秒ぐらいで、AIが描く時間は5秒もかからない。

何も考えずにそれぐらいの時間でパッとやってしまえば、これぐらいの絵は描けてしまうのである。とにかくすごい。


だが、AIというのは「こういう絵を描いてねー」と指示をしても、こちらのイメージ通りの絵になってくれることはなかなかない。

例えば上の、満月の女の子のイラストをよく見てみると、右手の指の数は6本になっている。「おいおい、人間の手は5本だろ!」というのは、人間にとっては常識であったとしても、AIは簡単には分からないのだ。カバンの紐も、よく見るとどうなっているのか不思議な形である。

だからAIの描写というのは、「こういう条件、こういう感じで描いてね。その代わり、こういうのは描いちゃダメだよ」と命令によって制限をつけて描かせるものであり、AIの画力というのは要するに「指示する人の指示の仕方」が運命を左右するのである。


そういうわけで、この連載「AIチャレンジャー」では、実際にAIを使って絵を作ってみようという実験的なことをやってみる。

デザイン関係の専門の方は「なんで今さらそんな話」という内容だとは思うが、ここでは私のように全く絵心がないという方を対象にお伝えしていく。

今まで企画書や提案書に使う画像がなかなか見つからなかったとか、発信の際の挿絵を入れてみたかった、なんていう人には、参考になるのではないかと思う。

そして何より、AI画像制作の世界がもうここまで未来的になっているのだということを見ていただければと思う。


今回の第1回は、「新卒採用のページに使うイラストをAIで描いてみよう」というテーマで、実際に生成できた画像を見ながらその過程を追っていこう。

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