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デザインフェスタに行ったら気づいた私の変化。その変化が嬉しかった。

今日、デザインフェスタvol55に行ってきた。

デザインフェスタとは、土日2日間で行われるクリエイターたちの祭典だ。

クリエイターと一言にいっても、その幅は360°なんでもあり。アクセサリーを作る人、イラストを描く人、洋服を仕立てる人、歌を歌う人、料理をする人。

年齢、国籍、ジャンルを問わず、等しく“創る人”に向けたアジア最大級のイベントがデザインフェスタ、略してデザフェスなのだ。

会場は東京ビッグサイトの西館と南館。総勢10,000人を超えるクリエイターが会場内にひしめき合う。

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毎年、春と夏の2回開催され、回を追うごとにエリアが拡張、クリエイター、来場者ともに過去最多を更新し続けている。

とはいえ実は、私の参加はまだ3回目。初めて参加したときにはなかった飲食ブースや、暗転したエリアなど、初めても多い。

午後1時、りんかい線国際展示場駅に着くと、午前11時からスタートしていたデザフェスを、すでに楽しんで帰路に着く人たちとすれ違う。楽しさは、他人から見せつけられると増えていく。ビックサイトに向かう足取りがちょっと速くなる。


デザインフェスタでまず、気をつけなければならないのが予算だ。

イラスト、雑貨、民芸品、洋服、アクセサリー、文房具、書籍、10,000を超える出展数の中でほしいものは無限に出てくる。私の今日の予算は、多めに見積もって1万円に設定した。

ところが。

気づけばビックサイト内にあるATMに並んでいた。

どのクリエイターさんも名刺代わりにポストカードを100円200円で販売している。一つ一つブースを覗くと、原画やイラスト集、Tシャツなどに比べると、ポストカードは一番手に取りやすい。

大きなものは買えないけれどポストカードだけなら……それが落とし穴だ。

ワンコイン、ツーコインだと油断すると、手元には50枚を超えるポストカード。

今日の戦利品たち。ああ、かわいい。


いろんなブースに寄り、たくさんのクリエイターさんたちと買い物ついでに話をする。

「どうしてこれを作ろうと思ったんですか?」「今日は、どこからデザフェスへ?」「デザインフェスタに参加しようと思ったきっかけは?」

どの方もみなさんそれぞれ、創作にかける想いが当たり前だけど違う。それが面白い。そうやって話すたび、クリエイターがもつ「創作の熱狂」が塊になって、私にどかんと向かってくる。

すごいなあ、そんなこと考えているのかあ。
へえ! 私とは世界の見え方が違うのかあ。
面白いなあ。すごいなあ。

「熱狂」と言葉にしてしまうと、熱くたぎるようなイメージが湧くかもしれない。もちろんそれも間違いじゃない。だけど一方で、静かに、ふつふつと燃える熱狂もあったりする。

「気づけば創ってしまっていた」という偶然の熱狂もあるし、「世の中に自分が納得いくものがなかったから、創るしかなかった」という諦めの果てに見いだされた熱狂もあった。

「もっと知りたい」という好機心が私の鼻をかすめるけど、他のお客さんの相手もしているクリエイターを独占するわけにはいかない。クリエイターにとって、収益となる販売の場でもある。私は物足りないまま、その場を離れた。

そこであることにふと気づく。

1回目、2回目の参加のとき、私は「もっと知りたい」なんてそんなこと、感じたことがなかった。

素敵なポストカード。可愛いピアス。ここでしか売ってないTシャツ。誰が作ったかよりも、私が気に入る作品かどうかばかりを気にしていた。販売しているクリエイターよりも、並んでいる作品ばかり見ていた。

どうして3回目の今日、「創作の熱狂」を感じれたのだろうか。クリエイターが作ったものにはどれも、みなさんの熱がぼうっと宿っている。それが、確かに私の目に見えた。


ああそうか。

私も、文章を「創る」人になったからだ。

クリエイターに話を聞いたのは、今日のnoteにデザフェスのことを書きたかったからで、彼らの紹介をしたかったから。出会ったクリエイターの話を発信したいと思ったから。

「熱狂」を受け取れるようになったのは、私が1回目、2回目と変わったからだった。

オリジナリティあふれる作品や、人と被ることがない作品を買いたい、という気持ちだけでここに来たわけではないからだった。

その変化に気づいたとき、私はちょっとだけ自分のことが誇らしくなった。

「創る」人。

ここにいるクリエイターたちと、ちょっとだけ同じものを見る。創るものも、創った末にできあがる作品も全く違うけれど、それでも、「創る」気持ちは一緒。「創りたい」という欲望も一緒。創る人である、私。

私が変わると見える世界が変わる。その変化が私は嬉しかった。




”終わりよければすべてよし” になれましたか?もし、そうだったら嬉しいなあ。あなたの1日を彩れたサポートは、私の1日を鮮やかにできるよう、大好きな本に使わせていただければと思います。