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#77 国際税務・PEって何ですか?

恒久的施設(PE)とは、「Permanent Establishment」の略で、事業を行う一定の場所や代理人のことをいいます。
国際課税にいては、「PEなければ課税なし」という基本ルールがあり、原則として日本国内にPEがなければ、その企業の事業利得に課税できません。

国際税務の仕事をすると1年目で、試験にも税法にも出てこなかった租税条約やルールや用語を学んでいきます。

この恒久的施設(PE)からはじまります。

2018年、このPEの関連規定については見直しが行われました。
PE認定の条件が厳しいものになりましたので、PEの意味や認定されるための条件などは、しっかり把握しておく必要があります。

日本国内で事業を行う外国法人は日本国内のPEを通じて事業を行えば、日本で行う事業から生じた所得に対して日本で課税される。
改正には、近年、進出先国でPEの定義に抵触しない活動のみを行い、PEに該当することを人為的に回避する行為(PE認定回避)が国際的な問題となっており、BEPS行動7において、PE認定回避の防止措置が盛り込まれました。
2018年度改正では、従来対応できなかったPE認定回避に対処するため、また、BEPS行動7に対応するためPEの定義が見直されます。

改正から5年経っていますが、浸透してない、知らなかったなどはよくあることで、
PEなければ課税なしという基本的な考え方は従来と同様ですが、
PEの範囲が拡大されるため新たにPEに該当する倉庫等が無いか、代理人について課税されない要件を満たしているか、PE認定され申告が必要か、検討が必要です。

PEの判定は、実質的な判定が必要となります。
具体的にどのように判定するのかについては専門家である私たちに相談することをおすすめします。


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