影響力絶大スイーツ

ーとある喫茶のコーヒーゼリー

父親、母親、そしてわが夫婦。いつの間にやら、「カフェ・ベローチェ」のコーヒーゼリー（税込341円）の虜になっている。実家最寄りのベローチェに行くと、ほぼ毎回、当然のように誰かが頼む。4人揃ってコーヒーゼリーをオーダーし、それほど大きくない円卓にひしめくコーヒーゼリーは一見、異様な光景とも言える。

"最後の砦"

コーヒーゼリーよりも、むしろ、その上に乗せてあるアイスクリームが美味しい。それが4人の共通した見方だ。炎天下を避けるように店に入り、そこで食べる冷えたアイスは病みつきになる。

当初、父だけが好んで食べていたが、そのうちに母、そして奥さんの順に魅了された。やがて、絶対心を奪われないと信じていた自分さえも、今では心をがっちり掴まれており、その影響力は絶大だ。

親族への"コーヒーゼリー熱"蔓延を防ぐ"最後の砦"は、姉、義母、義弟だ。ここが落ちれば、親族の主だった面々すべてがベローチェに行き、揃ってコーヒーゼリーを食べる恐ろしい絵図が出来上がる恐れがある。

そうなると、どこか恥ずかしい。

（写真：カフェ・ベローチェに父、母、わが夫婦が訪れると、必ず誰かがコーヒーゼリーを注文する＝りす撮影）