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"三破"

ー続・ぬか喜び、2YEARS

東京五輪・パラリンピックの無観客開催に伴う五輪観戦チケットの無効・払い戻し。これにショックを受けたのは、何も自分一人ではない。近いところでは、奥さんがそうだ。むしろ、自分以上に落胆している。この話題を振ると、堰を切ったように思いの丈を語りだした。聞いているうち、こちらの方が申し訳ない気分になってくる。奥さんは、五輪観戦チケット購入から無効・払い戻しに至るまで、三つの夢が破れたそうだ。

関連リンク:「ぬか喜び、2YEARSー"無観客開催"の東京五輪」「りすの独り言:不満でお腹いっぱいー東京2020組織委からのメール」「いたたまれない気持ちー東京五輪チケット当選」「五輪チケットに悲喜こもごも

大きな意味

奥さんが五輪観戦に期待を膨らませているのは知っていたが、そこまで大きくなっていたとは夢にも思わなかった。1964年大会以来、56年ぶり2​回目の東京開催。これを生観戦できることに大きな意味を感じていたという。

確かに、今後、わが夫婦が元気なうちに、日本国内で五輪(冬季大会を除く)が開かれるのは難しいかもしれない。「本当に行きたかった」と頰を膨らませる奥さんの表情には、夢を断たれた悔しさがあふれ出ていた。

奪われた希望

奥さんによると、それまでに抱いたわずかな望みも根こそぎ刈り取られたという。われわれ夫婦が買った観戦チケットは、会場が埼玉県。当初、東京都内の会場がすべて無観客になるとの報道があった際、神奈川、埼玉、千葉の3県については無観客にするとの報道がまだなかったため、一縷の望みを抱いたらしい。残念なことに結果は現状の通りだ。

また、購入した観戦チケットの再抽選になったときも、完全に希望が断たれたわけではないと気持ちをどうにか奮い起たせたそうだが、結局、これも折られることになる。もっとも、その割には「(再抽選は)何だか外れる気がする」とずっと不安を口にし、本当に気持ちを立て直したかについては疑問を残すが、本人がいうのだからきっとそうなのだろう。

不撓不屈

こうして三つの夢・望みを一挙に断たれた"三破"の奥さん。ただ、個人的に同じ思いだ。それにインターネットを通じ、大手マスメディアによる相次ぐ報道を見る限り、大勢の人が同じ思いでいるようだ。56年ぶりの地元五輪生観戦の道は絶たれたが、東京五輪を楽しみたいという思いに変わりない。これからその方法を考えよう。

このまま不貞腐れて終わるわけには行かない。

(写真:東京五輪観戦チケットの無効・払い戻しによって三つの夢・望みを一挙に断たれた"三破"の奥さん。自分以上に落胆した様子だ=フリー素材などを基にりす作成)

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