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近距離モビリティWHILLの販路を自動車ディーラーに広げたセールス。今後の日本市場におけるエコシステム確立に向けた次のミッションとは

WHILL社のモビリティ販売事業は、WHILLオンラインストアのほか、WHILL社のパートナーとなる正規販売店を通して、エンドユーザー向けにWHILLを販売しています。

自動車ディーラーでの販路拡大には特にかねてより力を入れており、取り扱いは全国に拡大。2023年11月現在、地域や自動車ブランドの垣根を超えて日本全国で107社・1,300店舗に上ります。

その販路をいちから開拓することに貢献したのがセールスチーム(アカウントセールス)です。

自動車販売店での新規取扱いPR発表会で、メディアや販売店の社長・役員を前にWHILL製品や意義について説明することもあります。

おかげで、お客さまにとってWHILLを気軽に試乗、相談、購入しやすい環境が全国に広がってきました。

次のステップは、それを長く快適に使い続けられる仕組みや盤石な流通体制を作ること。つまり自動車産業と同様、エコシステムを構築していくことがWHILL社にとって一つの目指す先となります。

今回は、これまでのゼロイチのフェーズから、近距離モビリティ市場をより大きくしていくための成長フェーズへ移行するにあたり、セールスチームの次なるミッションについて、日本事業部の責任者である池田に話を伺いました。

ーそもそも、WHILL社のモビリティの特徴を教えてください。

池田:「WHILLは、免許不要で気軽に移動できる近距離移動用のモビリティです。私たちはWHILLを“電動車椅子”ではなくて“近距離モビリティ”と呼んでいます。電動車椅子という言葉は、『歩くことができない方が乗るもの』というイメージを持たれる方も依然として多いと思います。しかし、私たちは言葉がもつ線引きやバリアをなくして、『歩こうと思えば歩けるけれど、たくさん歩くと疲れてしまう』という方々を含め誰もが気軽に乗っていただけるモビリティにしたいと考えています。

現在はユーザーのニーズに合わせたラインアップを展開し、分解して持ち運びできるModel C2、折りたたみ可能なModel F、スクーター型のModel Sを販売しています」

左からプレミアムモデルの「WHILL Model C2」、折りたためるモデルの「WHILL Model F」、スクーターモデルの「WHILL Model S」

ー近距離モビリティにはどのようなニーズがあるのでしょうか?

池田:「これまでの『電動車椅子』というカテゴリーではカバーできなかったニーズがあると考えています。

飛行機や新幹線、電車などの長距離移動に関わるモビリティはインフラとして社会に根付き、さまざまなイノベーションが起きてきました。しかし、歩いて移動できる範囲のモビリティについては、これまでほとんどイノベーションが起きてこなかったと考えています。

高齢化が加速する日本では、65歳以上の高齢者が3,600万人に上るとされ、うち、休みなく500メートルを歩くのがつらい方は1,200万人いると試算されています。

これらを背景に、『たくさん歩くと疲れてしまうので、気軽に外出できない』といった悩みを抱えている方も増えています。

さらに高齢化に伴う免許返納や足腰の衰え、地域の移動課題など、特に車社会の地方においては自動車以外のモビリティの選択肢が少なく、こうした課題感が日本各地に横たわります。

ー現在WHILLでは自動車ディーラーでの取り扱いが増加しています。その理由を教えてください。

池田:「自動車ディーラーの抱える課題と、WHILL社の方針がマッチしており、私たちが連携することで、ユーザーの課題を解決できると考えたからです。

自動車ディーラーは、1人1人のお客様と長期的に関係を構築していくケースが多いですが、車に乗らなくなったり、そもそも免許を返納したりするとその関係が途絶えてしまうという課題がありました。また、地域に根付いた自動車ディーラーだからこそ、移動手段がなくなった方が外に出ることを諦めてしまい、日々の生活の幸福度が下がってしまうことをなんとかしたいという声が多く挙がっていました。

このような課題に対して、WHILLは解決策のひとつになると考えています。

モビリティの購入は、実際に自分の目で現物を見ることや、試乗することを通してユーザーに意思決定されていきます。地域社会に根付いた自動車ディーラーでWHILLに触れる機会が増えることによって、『免許不要で歩道を走れる、近距離モビリティ』として認知していただくことができるので、WHILL社にとっても大きな意義があります。

店舗でのWHILL納車の様子

また、自動車ディーラー様にとっても免許不要のWHILLがあれば、車を手放した後もお客様との関係を維持することができますし、免許を持っているお客様に対しても、車に加えて使い分けられるモビリティを提案できるので、例えば「今日は近場だからわざわざ車を出さなくてもいい」「車以外の『足』もある」というゆとりや心理的な安心感も提供できます。

お客様目線では、より長く快適に気軽に外に出かけ続けられ、日々の生活の幸福度も維持していただけると考えています。

アカウントセールスは上記のことを提案し、共感いただくことで自動車ディーラーの販路を拡大してきました」

自動車ディーラーの役員によるWHILL取り扱いに至った経緯説明

ー販路は広がりました、セールスの次なるミッションは?

池田:「おっしゃる通り、この2~3年で自動車ディーラーさんの仲間はたくさん増えました。そして、お客様が身近に試乗したり購入したりできる環境も整いました。

次は、お客様に安心してWHILLを選んでいただくための体制を自動車ディーラー様と一緒に創っていくことがセールスのミッションと考えています。

WHILL社では、WHILLご購入後、長く快適にWHILL使い続けられる仕組みや盤石な流通体制を作ることに注力すべきことと捉えています。つまり自動車産業と同様、エコシステムを構築していくことがWHILL社にとって一つの目指す先となります。

例えば、家の近くの店舗で、購入後の定期点検や修理に対応できる認定修理取扱店ネットワークの拡充や、WHILL社が提供するあらゆるサービスの利用をサポートする仕組み「WHILL ID」の提供、何かあった時も安心な保険などのサポートサービスなど。

整備工場でのWHILL点検の様子

車と同じように、近距離モビリティも当たり前に利用してもらえるようにしたいーー。その中で「WHILLなら安心ね」と選んでもらい、自動車ディーラーで購入してもらえるようにしたいと考えています。

セールスの役割は今後、アカウントセールスとして、自分が担当する自動車ディーラー様でWHILLがしっかり販売でき、その後も収益の柱として貢献できるように取り組んでいくことが求められています。

店舗スタッフが新規のお客様はもちろん、かねてからお付き合いのある既存顧客様に対しても、車に加えてWHILLを提案いただきやすくるような支援を行ったり、より長く顧客様との関係性を維持できるような施策の検討や実行を進めていくことがアカウントセールスの役目です」

ー今後の、近距離モビリティ業界のエコシステム構築についての展望について教えてください。

池田:「自動車ディーラーでの展開を通して、少しずつ『近距離モビリティ』という新しいカテゴリーが認知されてきたことを実感します。今後は自動車ディーラー各社・各店舗との団結をより一層深め、ライフスタイルにあった移動手段の一つとしてWHILLが提供されていくよう邁進していきます。

また、自動車ディーラー様と引き続き密に連携しながら、WHILLの認定修理取扱店の設置を通じて、購入後の定期点検から修理まで対応できる店舗を全国に増やしていきたいですし、それ以外にも保険や納品サービスなどのアフターケアもより充実させていく考えです。

ゆくゆくは、中古車販売や下取り体制の構築にも視野に入れています。上述の通り、まさにエコシステムの構築ですね。

こうした製品の販売やサービスの提供を通して、地域社会が安心安全に移動できる社会づくりに貢献していきます」

WHILL株式会社 日本事業部 上級執行役員 SVP of JP Region 池田
立命館大学卒業後、大手印刷会社の企画営業を担当。WHILLの製品性や会社の成長スピードに惹かれ、2017年にWHILL社に入社。西日本拠点の立ち上げや販売網の拡大に携わり、現在はモビリティ販売事業とモビリティサービス事業を内包する日本事業部全体を統括している。


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