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新卒から5年。代表と振り返ってわかった、WHEREのビジネスに必要なこと

日本全国の地域と伴走しながら「地域づくり」を行なってきた、文化創造カンパニーの株式会社WHERE。

学生ながらそんなWHEREの立ち上げから関わり、5年以上会社を支えてきた『LOCAL LETTER』編集長 高山と、代表 平林の対談から見えてくる、WHEREが目指すビジネス像とは?

WHEREを通して地域と関わりたいと思っているアナタへ、2人の目線で会社が今求めるものをお伝えします。

力が欲しかった。必死に繋ぎとめた4年間で見えてきた、仕事の楽しさ

平林:奈々は、どんなWHEREを過ごしてきたの?

高山:今振り返ると私、力が欲しくてWHEREに入社したんだなと。小学生の頃から勉強もスポーツも音楽も “ある程度できる” 子だったと思うんですが、何か秀でたものがあるわけではないことを痛感してました。

学生の時から起業している友達もいたし「上には上がいる」とわかりながらも、負けたくなかった。「ちゃんと社会に貢献できる人材になりたい」「そのためには力をつけたい」と思って、就活は結局60社くらいみて「いろんな事を、がむしゃらにやれる会社に」とWHEREに入社を決めました。

高山 奈々(Nana Takayama)株式会社WHERE、LOCAL LETTER 編集長 / 地域発信型ソーシャルグッドマガジン「LOCAL LETTER」の編集長。1995年、千葉県浦安市生まれ。新卒1期生として株式会社WHEREへ入社。「LOCAL LETTER」の立上げ、企画、執筆、編集を担当。3年で編集長へ就任し、読者層の拡大に貢献。経営者への取材に定評があり、その数は300人を超える。トップPVを獲得するライターとして、2022年よりライター育成にも携わる。

平林:そう考えると、成長したよね。

高山:え、嬉しいです!(笑)今でもハッキリと覚えていますが、入社してすぐの初出張が『LOCAL LETTER』の取材で。先方との打ち合わせで、ぽぽさん(平林の愛称)が「高山が1人で行きます。新卒ですが、学生時代からLOCAL LETTERの立ち上げもやってるんで、大丈夫です」と話されたんですよ。

「え、マジ!?」と心の中で驚きました。4月の初旬で "新卒" と伝えれば、相手も入りたてホヤホヤとわかるから、取材を終えた後、先方から「いや実は最初に、新卒1人で行かせると聞いた時は驚いてたんだけど、奈々さんなら納得だね」と言われました(笑)。

私にどんなに能力があったとしても、先輩がたくさんいる会社だったら絶対に「1人で行く」ことにはならなかった。打席に立たせてもらうシーンが本当にたくさんありました

でもだからこそ、何度も何度も「あー、もう無理かも。手放したい」とも思いましたよね(笑)。必死に食らいついた4年間でした。

平林:5年経った今、周りから「最近奈々は楽しそうだね」という話をよく聞くんだよね。自分的にはどうなの?

高山:えー!これまた嬉しい!(笑)でもほんとに楽しくなったと思います。5年目に入った瞬間から「一気にできることが広がった感覚」ですかね。

WHEREは常に理想の形を模索し続けるから、日々成長・日々進化。「前回と一緒」が全く通じない環境だと思っていて。WHEREが日々成長・日々進化ということは、自分自身も日々成長・日々進化しなくてはならない環境だったので、大変でしたが、良い環境に身を投じたなと、今振り返っても感じます。

高山:あとは、とにかく関係者が多い。『LOCAL LETTER』や『SHARE by WHERE(WHEREが主催する地域経済サミット)』でお世話になっている方をはじめ、各プロジェクトで関わるパートナーさんや、クライアントさん、プロジェクトやイベントを通じて出会う人たち。

第一線で活躍していたり、今まさに新しい挑戦や葛藤をしていたり、いろんな壁にぶつかっている先輩方が多いので、刺激をもらうことも、時には自分の悩みをぶつけさせてもらうこともあって、たくさん学ばさせてもらいましたね。

無我夢中で走った4年間。記憶も断片的にしかないですが、でもだからこそ、5年で一つ突破できたものがあったと感じています。

平林:でもそれって誰にでもできることじゃない。代表のすぐそばにいて得られる経験って沢山あると思うけど、求められるものもめちゃくちゃあるし。

高山:1年目が終わった時に、尊敬する先輩から「奈々の強みは、とにかく一度掲げた旗を降ろさないこと。『私どうしてもこれやりたいんです!』って倒れそうになりながらも言い続けるのは凄いこと」と言われたのが大きかったのかな。

WHEREでお会いする方は、スキル経験のあるなしではなく「自分が決めて全力でやる」の連続の中にいる方ばかり。そんなマインドがあるからこそ、少しずつ「できることが増えた人たち」なんだと思うと、「自分が誰かと約束したことを全うする」ことだけは、唯一、新卒の私でも能力関係なくできたことだったので、意識していたかもしれません。(懐かしい…。)

WHEREを支えてきたのは「誰かの役に立ちたい思い」と「起業家精神」

平林:WHEREには、最初からビジネスのタネがあったわけじゃない。自分の足で日本全国を回って、いろんな人に話を聞いていく中で「日本全国の信頼できて、ユニークな情報が欲しい」という連絡が個別に来るようになって、それなら「ローカルには面白い人や文化がたくさんあるから、信用を担保したメディアをつくろう」と生まれてる。

平林 和樹(Kazuki Hirabayashi)株式会社WHERE 代表取締役、内閣府地域活性化伝道師、ふじよしだ定住促進センター理事 / ヤフー株式会社、カナダ留学、株式会社CRAZYを経て、株式会社WHERE創業。地域コミュニティメディアLOCAL LETTERは約2万人の会員規模まで成長。人口900人の村で古民家をリノベした体験型民泊施設まつや邸は開始9ヶ月で宿泊客180名を突破。地域経済活性化カンファレンスSHARE by WHEREを立ち上げ業界・地域を超えた産学官民の起業家70名以上が登壇。

平林:もちろん「自分のために」何かをすることは大事だと思う一方で、その前に「誰かのために役立ちたい」という想いはとても大切だと思っていて。

奈々には最初からこの想いがあったから、ここまで一緒にやってこれたと思ってるんだよね。

高山:「誰のためにやっているのか」「相手のことを考えたときにこれがベストなのか?」ということは、常に考えているかもしれません。例えば、LOCAL LETTERの編集をするときは「読者視点」を大事に考えてるみたいな。

新しい気づきや出会いから、少しでも変化が生まれ、社会が変わっていったら、という視点はどんな仕事をしていても常に頭の中にある。むしろ、意義が見出せなかったら動けないので、ぽぽさんにガンガン質問してしまいますよね(笑)。

平林:本当にすごい経験だよね。奈々が入社したあと、3年間くらいは会社も大変な時期が続いて、やってもやっても成果が出ない、沈んでいく感覚や空気感があった。この負の循環をどうしたら好転できるのか?を体験している奈々は強いなと思っている。

高山:周りの方からも「奈々ちゃんは起業家精神があるからすごいよね。会社を自分ゴトとして捉えて、お金の流れを理解していたり、多岐にわたる仕事を経験していたりするのは強いよね」と社会人2年目くらいから言われることが増えていて。

「私の価値ってそこなんだ…!」と驚きましたが、自分ゴトで仕事をする仲間がいる有り難さが今なら少しわかる気がします(笑)。

事業にも地域にも重要な「数字に向き合う」「改善を重ねる」ということ

高山:私がぽぽさんを凄いと思うのは、常に自分の課題とも、会社の課題とも向き合い続けていること。特に、会社が大変だった時に「数字」と向き合い続けていた姿、「改善」を重ねる姿には衝撃でしたし、今振り返ると、当時はわからなかったものが理解できていることもあって、さらに驚きます。

平林:自分がやりたいことを実現する時は、必ず数字と向き合う必要があるからね。

自分が「こうしたい!」と思った時に、実現するために仲間が必要なら、仲間分も含めて、食っていかなくちゃいけない。数字と向き合って、稼いでいくことも大事な要素。

最後の最後に責任が取れるのは代表だけだし、それが俺の役割だから、
この一番大事な役割を誰かのせいにしたり、環境のせいにしたりって、無いと思っていて。だから改善をする必要があるなら、喜んで改善するだけなんだよね。

高山:ぽぽさんの数字と向き合う話を高山流の理解で話すと(すごい陳腐になるかもしれないんですけど)、痩せるために体重計に乗ることだと思っていて。

「毎日体重計に乗るだけで痩せる」と言われるように、毎日現在地を把握して、自分のその日の行動を振り返ったり、体重に意識を向けたりすることで、変化が起きる。でも反対に、体重計に乗らないと、意識が薄らいで太っていくわけなんですよ。

なんでこんな話をしたかというと、これ「痩せるために体重計に乗る」という個人の中でおさまる話であれば、正直「やっぱり大変だったし、辞めよ」とか「今日はサボっちゃおう」ということが、いとも簡単にできる。でも、会社経営となるとそうはいかない。

そんな大変な会社経営や数字とぽぽさんが向き合う根源はどこにあるのかなと思っています。

平林:自分自身と家族が生きていくためだけにお金を稼ぐことは、正直もうやりきったと思っているんだよね。そして一人でどんだけ頑張っても、出せる価値をお金に直すと、せいぜい数千万円。

でも会社として人を雇い、自分の目の届かないところまで事業が広がった時に見える世界なら、どこまでも目指せる。「自分が見えてない世界まで変わっていく」ことができるのが事業で、会社だと思うんだよね。

平林:例えば、iPhoneはわかりやすく世界中に普及してて、代表が知らないところで使われてる。これは1人でiPhone作って手売りしてたら、絶対辿り着けない世界。だから自分が実現したい世界があるのなら、会社として仲間を集めて一緒に目指すことがしっくりくるんだよね。

地域に必要なのは「経済」へのアプローチ。目指している世界に共に努力できる人を募集

平林:ちょっと前にTwitterで『地域と向き合いたい人は多いけど「地域経済」と向き合いたい人は希少』って投稿したらめちゃくちゃ反響よくて。

平林:地域が何に一番困ってるかを抽象度上げていうと「経済」なんだよね。

高山:間違いない。

平林:経済が成り立たないからシャッター街がたくさん生まれているわけで。だからやっぱり「経済」にアプローチできる人材になるためには、自分が「経済」を経験していくことが大事だと思う。

高山:『力なき正義は無力』を思い出しました。もちろんいろんな関わり方があるけど、下手に手を出すとすごく危険な領域というか、とてもスキルと経験を求められる分野だなって思います。

その一方で、だからこそ、自分自身が成長できるスピードも早い。WHEREの領域を何業界というのか私はよくわかっていませんが、「この業界だから、このサービスだから通用する能力」ではない。間違いなくここで培ったものはどこでも活きると感じています。

平林:まさに。だから一緒に高みを目指し、成長していける人材と働きたい。

高山:そうですね。本当に泥臭い領域なので、そこも一緒に葛藤してもらえたら嬉しいな。

平林:どの企業も一見キラキラして見えても、ちゃんと話を聞くと、泥臭いことばっかりだよね。一人一人に声がけしたりとか、営業取れるまでテレアポとか。

高山:なかなか見えないけど大事なところですよね。泥臭いことがいい!ではなく、目指している世界に対して努力できることって、当たり前のことのようでできる人は少ない。大変だけど、突破した先にある世界もまた格別ですもんね。

現在、WHEREでは事業拡大にあたり、新しい仲間を募集中です。ご興味のある方は、ぜひ以下より詳細をご確認ください。
https://whereinc.notion.site/WHERE-INC-e9a5623f19744c4f8c07a0254a1e99d8

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