ギルドハウス十日町の顧客とは?
平年よりも5日早く梅雨入りした新潟県。
その中山間地域にして特別豪雪地帯にある十日町市 津池という所は、たった6軒の小さな集落です。
そこで築100年以上の古民家を住まいとし、「ギルドハウス十日町」と名付け、「ソーシャルな隠居」という生き方を始めて丸4年が過ぎました。
最近では東京・愛知・長野からやってきた新しい仲間が住みはじめ、相変わらず十数名と共同生活をしています。
ふらっとやってくるひとも相変わらずいて、先ほども新潟市在住のひとのお誘いで、350名くらいの会場にて開催されるシンポジウムの、パネリストのひとりとして登壇することが決まりました。
ここでいうソーシャルな隠居とは、世間と隔絶されたような山間に住んでいても、より一層ひととのつながりが広がる、そんな生き方です。死ぬまで楽しく暮らしていけたらという想いでチャレンジしています。
さて、いまでこそゆったりとした隠居生活を送っていますが、8年前の40歳までは休日出勤も残業もバリバリこなしながら働いていました。
そして、いろんなことを学びました。
たとえば「顧客」という言葉を知りました。
ただの客ではなく、自社の商品やサービスをひいきにしてくれる客のこと。
つまりは、客を顧客に変えて、その顧客を大事にしよう、ということです。
たしかにそのほうが合理的ですね。
その考え方は、いまの隠居生活にも違った形で受け継がれています。
たとえばもしギルドハウス十日町が東京駅の目の前にあったなら...。
古民家カフェなどと勘違いしてたくさんのひとがやってきたら、ただの客への対応に追われ、一緒に住む仲間が疲れちゃうかもしれません。
じぶんもいまみたいにのんびりハンモックに揺られながらnoteを書く余裕がなくなったり...。
だけどギルドハウス十日町は山の中にあります。
観光ガイドブックに載っていません。
不動産系Webサイトのネット検索にもヒットしません。
そもそもインターネットの情報だけではどんな所なのか、よくわかりません(と、しばしば言われます)。
それでもギルドハウス十日町の何かに惹かれて、物理的な距離などリスク(危険)を冒してまでやってくるひとたち。
だからこそ、ここで出会う、互いのシンクロ率が高いのでしょう。
そうしたひとたちを、じぶんは「冒険者」と呼んでいます。
じぶんの相手すべきは、ただの客ではなく冒険者。
個人で開発しているアプリ「まちかどルート」もそう。万人に使ってもらうつもりは元々ありません。取扱説明書やメニュー表など無くても「おもしろそう!」と言ってくれる冒険者に使ってもらいたいんです。
これからも危険を冒しながらも果敢に挑戦して行動していく彼ら・彼女らを客でもなく顧客でもなく「仲間」と呼んで迎えていこうと思います。
そのために、自らの住まいを、冒険者の集う家「ギルドハウス」と名付けたのですから。
よかったらサポートをお願いします。もしくはギルドハウス十日町へ遊びにいらしていただければうれしいです。