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女性アイドルデュオ『PUFFY』について。

『PUFFY』は、1996年にデビューした大貫亜美と吉村由美による女性アイドルデュオ。力の抜けた自然体のスタイルと親しみやすいキャラクターが特徴的で主に1990年代後半に人気を得た。全盛期は主に1996年~1998年頃とされる。

パフォーマンスを披露するPUFFYのメンバー2人

1993年、大貫亜美がソニー主催のオーディションに合格した後、エピックレコードからソロデビューの話が決まったのが始まり。どういった形で彼女をデビューさせるのがいいのかと試行錯誤しながら考えていく中でソロではなく、誰かとユニットを組んでみるのも面白いと考えられた。そこで大貫亜美が事務所の後輩で「ピッタリの子がいますよ」と言って吉村由美が紹介された。ちなみに吉村も1993年にソニーが主催していた「ちょっとそこまでオーディション」に応募し、合格した後、ソロデビューする予定だった。しかし、それぞれソロデビューの話を止めてユニットとしてデビューさせることに計画が変更された。

同じ90年代に活躍した女性アイドルデュオ2組

当時は、同じ2人組のアイドルデュオ「Wink」が活動を停止する直前であり、その他に女性2人組のユニットがJ-POPアーティストの中にはいなかったのでタイミングが良いと判断され、Winkと入れ代わるように1996年5月に「アジアの純真」でデビューした。同じ1990年代に活躍していた2人組の女性デュオ、ロック調の楽曲を歌うといった点でイギリスのSHAMPOOのポジションに近い雰囲気も感じられる。

全盛期当時のPUFFYの2人

プロデュースは2人と同じ事務所の先輩だった奥田民生が担当。PUFFYがデビューするにあたって、プロデューサーの奥田民生やスタッフたちは、2人を一般的なアイドルではなく、「日本のロックとJ-POP界のアイドル」に仕立てるというコンセプトで売り出した。

■PUFFYがブレイクした理由

PUFFYのデビューアルバム「amiyumi」

●PUFFYがデビューした当時は安室奈美恵に代表される小室哲哉サウンド、いわゆる打ちこみ系サウンド全盛の時代だったが、奥田民生はPUFFYのサウンドに敢えてシンプルで分かりやすい、アナログ録音によるロックサウンドを取り入れた。
●奥田民生やユニコーンのファンは女性が中心だったが、彼らの曲は女の子がカラオケで歌うには難しかった。そこで、同じ奥田民生が作った曲でも女の子が気軽に歌えるPUFFYの曲の方が受けた。
●大貫亜美、吉村由美の2人はアイドルのステージ衣装ではなく、ジーンズ、Tシャツ、スニーカーを基本とした衣装でTV番組に出演。これがファンに身近な存在として感じてもらうことが出来た。
※この3つの要素があいまって同世代の女性を中心に人気を獲得した。

2000年代初頭には北米にも進出し、米国では2004年に2人をモデルにした「Hi Hi Puffy AmiYumi」というアニメが製作されたりした。同時期に初期の頃のようなアイドル路線ではなく、アーティスト寄りの方向に進んでいくようになった。2016年には、デビュー20周年を迎え、NHK紅白歌合戦に初出場、グループは現在でも活躍中である。

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