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【テンプレート付】カスタマージャーニーでオウンドメディアを改善しよう

オウンドメディア(自社運営のメディア)を始めても、集客につながらずお困りではありませんか?

「広告より安いからと、自社メディアを作ってみた。でも、なかなかお問い合わせ数は増えない。一体どうしたら……」と悩んでいらっしゃる方にピッタリの、無料でできる対策があります。

それが「カスタマージャーニー」です。
カスタマージャーニーとは、人が商品を知ってから、ファンになるまでの思考や行動のプロセスを辿った表です

今回は、オウンドメディアのコンテンツを制作する際に重要な羅針盤となる「カスタマージャーニー」とはどんなものか、オウンドメディアのコンテンツ制作をする上でなぜカスタマージャーニーが重要なのかをご案内してまいります。

カスタマージャーニーを作ってオウンドメディア運営に役立てよう

なぜオウンドメディアの円滑な運営にカスタマージャーニーが必要なのか?

オウンドメディアは一般的に、広告出稿より低コストで運営できる点がメリットと言われています。ただし、戦略を持たずに一方的な発信をしても、ファンは生まれませんし、集客にも繋がりません。

レストランにたとえてみましょう。あなたが、四川料理にチャレンジしてみたいと思って、検索したとします。そこで四川料理のレストランがやっているブログを見つけて、いくつか読んでみたものの、気に入らないお客様に対する愚痴や、店長が好きなカラオケの曲一覧が載っていたらどう思いますか?

「これ、自分には関係ないな」
「別のサイトを探そう」
と、あっさり心が離れ、そのレストランにも行かないはずです。

ですが、代わりに四川料理のわかりやすい説明と分類、そして四川料理屋で頼むと「おっ!」と思われる裏メニューまで解説されていたら、いかがでしょうか。

「ちょっとこの店、どこにあるんだろう」と気になったり、来店を考えたりするはずです。

こういった、顧客の考えに沿って発信内容を考えるために、カスタマージャーニーは重要な役割を担います。

【事例つき】カスタマージャーニーの作り方

論より証拠、まずはカスタマージャーニーの例を見てみましょう。

カスタマージャーニーの例

図解の一番左が「顧客が何も知らない状態」です。時系列とともに顧客の考えることは徐々へ右側へ進み、最後は製品のファンになると考えてください。

カスタマージャーニーでは、顧客が感じ取ることを時系列で分解し、その都度何をすべきかを記載していきます。各段階で、顧客が何を求め、どう行動するかを理解することで、顧客の願望に適切に応えるコンテンツを提供できるのです。

たとえば、自社が家具のオンラインショップで、顧客として20代後半の新婚夫婦を想定する場合を考えてみましょう。

この新婚夫婦は、初めての家を購入し、家具を探しはじめました。最初は「どんなソファがいいかな」程度の興味から始まります。この時点では、ソファの形やデザインに関する基本的な記事や写真が彼らの興味を引くでしょう

自分たちが座っている姿が想像できる写真がいいですね

一方で、「新しい家に引っ越したけど、うちにソファを置くべきか悩むなあ」と、ソファの購入自体を悩む顧客には、「ソファに使われる生地の違い」について長所と短所をまとめた記事は有用と言えません。
まだ、ソファの購入を具体的に検討している段階ではない、カスタマージャーニーの左から2番目、「興味・関心」のフェーズにいる顧客だからです。

このように、カスタマージャーニーの時系列で顧客が必要とする情報は変化します。自社メディアが狙う顧客がどのフェーズにいるのか考え、適切なコンテンツを提供することで、顧客との深い関係性を築きましょう。そのためにも、カスタマージャーニーを一度書いてみることをおすすめします。

【テンプレートつき】カスタマージャーニーの書き方

顧客が何を考えているのか、顧客が知りたい情報とは?

ここからは、顧客の心理や行動の移り変わりに寄り添った、カスタマージャーニーの書き方を案内していきます。

先程のテンプレートをお渡ししますので、印刷したり画像を保存したりして、見ながら考えてみてください。

カスタマージャーニーのテンプレート

カスタマージャーニーの左端:認知・興味・関心

まず、カスタマージャーニーの初期段階である、「認知・興味・関心」フェーズについてご説明します。

この段階の顧客は、具体的な製品やサービスに対する知識はあまりなく、その存在に「ちょっと興味がある」程度です。彼らは、一般的に以下のような心理や行動をしています。

顧客の心理と行動

「あの俳優が広告に出てる。こんな製品があるんだ…。ふーん」
「この新製品、ちょっと気になるなー。でもよくわかんないからいいや」

SNSや友達を通して製品の存在を知っただけの「認知」の状態から、その製品がちょっと気になる状態「興味・関心」の状態になると、その製品をスマホで調べる顧客がでてきます。ただし、製品に引きつけられる情報がなければ、簡単に忘れてしまう段階です。

コンテンツ戦略の立案

では、このような「認知・興味・関心」のフェーズにいる顧客に向けて、どのようなコンテンツを用意したらいいでしょうか。具体的には、以下のような戦略が有効です。

1) 自社や自社製品を知ってもらう

まずは、自社や自社製品を知ってもらいましょう!
具体的には、SEO対策を講じたコンテンツを量産します。顧客が商品を検索したときにヒットしやすいようにするためです。コンテンツの内容としては、以下のようなものが考えられます。

  • SEOキーワードを解説した記事

  • 自社の簡単な紹介記事

  • 初心者向けのガイド

SEO対策については、別の記事をご用意しています。こちらをご覧ください。

2) 購入検討リストに自社製品を入れてもらう

「興味」、「関心」の段階にいる顧客には、もっと製品の魅力を伝えましょう。具体的には、網羅的な情報を盛り込んだコンテンツを量産します。顧客が抱えているその業界・製品カテゴリーに対する基本的情報や素朴な疑問に対応するのです。このとき、図解や表などを活用して、わかりやすいコンテンツ作りを心がけてください。

具体的には以下のようなコンテンツが挙げられます。

・製品の専門用語の解説記事
・自社や自社製品の強みを端的に説明した文章や図解

この段階で重要なのは、まだ何を購入するか決めていないけれど、何か解決策や新しいものを求めている顧客に対して、その要求や好奇心に答える形で価値を提供することです。

それが成功し、顧客に購入意欲が芽生えはじめたら、次の比較・検討・購入の段階へ進みます。

商品の存在を知っているだけの状態から商品に興味を持った状態へ

比較・検討・購入

カスタマージャーニーの次の段階である「比較」・「検討」・「購入」の段階にいる顧客は、自分のニーズに最も適した製品やサービスを見つけ出すために、すでに多くの時間と労力を投資しはじめている状態です。この段階の顧客はどのようなことを考え、どんな行動をしているのでしょうか。

顧客の心理と行動

「このブランドの製品とあの製品の違いはよくわからないな。だから買わなくていいや」
「この製品の試供品が欲しいな。試してみたい」
「まあ、買うのは今すぐじゃなくてもいいか」

「比較」の段階にいる顧客は、その名のとおり、似た製品やサービスを探し出し、その性能を比較しています。また、どの製品が自分に合うかを考えてはじめています。

「検討」の段階に進んだ顧客は、この製品を買ったら自分の具体的な問題や課題にどれくらい効果があるのか?と考えたり、製品仕様や返品ポリシー、保証期間など、購入前に確認しておきたいポイントもチェックをしたりしています。

顧客はさまざまな疑問を解消できたら、製品・サービスを「購入」する段階に進みます。自分がなにかを買ったときの気持ちをイメージしてみてください。このときの顧客の満足感や期待感は、最高潮に達しています。

コンテンツ戦略の立案

このような顧客の思考と行動に対応するためのコンテンツ戦略は、以下のとおりです。

1) 詳細な比較記事を製作する
類似品を検討している顧客のために、買う前に比較するべき機能についてまとめたガイドを用意しましょう。このとき、顧客に対してヒアリングやインタビューをして、顧客が何を比較したいのかを理解した上で作成することをおすすめします。

具体的には、新製品と旧製品の違いは何なのか、色はどんなものが選べるのかなどです。顧客が、簡単に製品を選べるようにサポートするのです。

2) 顧客の悩みや問題を解決する
類似品を比較検討する中で、顧客の頭にはさまざまな悩みや疑問が浮かんでくるはずです。そのような問題を解決するコンテンツも有効です。

たとえば、「このようなお悩みはありませんか?そんなときには、この製品がとっても便利です」などの顧客の悩みに共感するコンテンツを制作してみましょう。
顧客の悩みや疑問に寄り添い、それらを解決するコンテンツを届けることで、自社の信頼を得たいところです。
そのとき、自社をあまり強烈に売り込みすぎないよう気をつけてください。広告だと思われると、「なんだ、売り込みか」と嫌われてしまうからです。

3) 顧客に自分が製品を手にした状態をイメージしてもらう
顧客が製品を購入した後の状況をイメージしてもらいます。実際に製品を使用したら、どうなるかを具体的に示してみましょう。ユーザーにインタビューを実施し、口コミを掲載するもおすすめです。

4) サンプルで実際に試してもらう

試供品の例

使い勝手がイメージしにくい製品の場合は、無料・安価に試供品を送ることで、顧客が製品を手にして体験してもらいましょう。オンラインサービスであれば、「○日間無料お試し」で課金サービスを試してもらうのも良い手です。

試供品・お試しサービスは購入前に最後の後押しをします。実際に試供品を使って、顧客に製品の機能や利点を実感してもらい、購入に至る確率を高めます。

継続・応援・発信

カスタマージャーニーの最終段階「継続」・「応援・発信」の顧客は、前の段階で購入した製品・サービスを再購入し、他人にその製品・サービスをすすめています。具体的に整理してみましょう。

顧客の心理と行動

「先週買ったこの商品がなくなりそう。すっごくよかったから、またリピしようかなー」
「(SNSを見ながら)あ、この製品!私がいつも使っているやつだ。シェアしようかな」

「継続」の段階の顧客は、製品・サービスの素晴らしさに満足し、リピート購入を検討したり、もっとこの製品・サービスをたくさんの人に知ってもらいたいとSNSに製品のレビューを投稿したりしています。

「応援・発信」の段階に進んだ顧客は、実際に同じ製品を何度も買うリピーターになっています。SNSでも積極的に製品の良さを共有している状態です。さらに、この段階の顧客は、販売元の企業やブランドに対する信頼度も高く、そのブランドの新製品にも注目しています。

コンテンツ戦略の立案

このような顧客の心理や行動に対応するコンテンツ戦略は、以下のとおりです。

1) 再購入インセンティブの提供
リピート購入を促すために、割引クーポンや次回購入で使えるポイントなどの特典を提供しましょう。実際にポイントカードを持っている人やお誕生日クーポンを使う方も多いのではないでしょうか。もう一回買おうかなどうしようかなと思っている顧客を一押しするちょっとうれしい特典をプレゼント。こうすることで、自然な口コミも促進できます。

たとえば、以下のコンテンツを検討してみてください。

  • リピーター限定セールのお知らせ

  • 友人紹介で割引などのキャンペーンの案内

2) 既存顧客向けの特別なコンテンツ
リピーターである顧客には、新製品のプレビューや使いこなしのコツ、裏話など、一般の顧客には公開していないような特別なコンテンツを用意しましょう。顧客が特別視されていると感じ、ブランドへのロイヤリティ(愛着)が高めてもらうのです。このとき、定期的にコンテンツを配信するようにしましょう。顧客が次回購入する際の選択肢として自社ブランドを念頭に置いてもらうためです。

具体的には、このようなコンテンツを提供してみましょう。

  • リピーター限定コンテンツの定期的な配信

  • 顧客コミュニティの活用

  • メールマガジンや公式LINEの配信

以上のような手法を用いることで、顧客は一度きりの購入者から、ブランドの継続的なサポーター、さらには積極的な発信者へと変わっていきます。

自分の口コミを見て商品を買ってもらえるのもうれしいですよね

カスタマージャーニーに基づいたコンテンツ作りを

本記事では、オウンドメディアのコンテンツ制作時に必須のカスタマージャーニーについて解説いたしました。ぜひ、テンプレートを印刷して、貴社だけのカスタマージャーニーを作ってみましょう。

それぞれのフェーズで顧客が何を考え、どのように行動するのかを理解したコンテンツを提供することが、顧客との強固な関係を築く第一歩となります。

本記事が、皆様のコンテンツ制作のお役に立てば幸いです。

オウンドメディアのプロに相談したくなったら

弊社の記事制作チーム「WERITE」では、オウンドメディアやSNSの運用代行サービスを行っております。

経験豊富なライターと編集者のプロフェッショナルチームが、お客様の情報発信を全面的にサポートいたします。カスタマージャーニーについてなんとなくわかったものの、「社内でコンテンツを作れる人がいない」、「オウンドメディアの運営まで手が回らない」という方は、下のリンクからお気軽にご相談ください。

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