Lemon.
ビタミンC、足りてる?
オロナミンC、アセロラドリンク、C1000タケダ。駅のホームには、ビタミンCをアピールする商品が沢山並んでいます。疲れたとき、つい買っちゃいますよね。なんとなくビタミンCは必要だと誰もが思っていると思います。
けど、ビタミンCがどのような作用を持っているか、どんな性質があるかについては意外と知られていないように思います。何となく摂るのではなく、何故自分の身体に必要なのかを簡単に押さえましょう。ビタミンCの情報は溢れてますが、医学的に分かってることはシンプルです。
【Agenda】
1, なぜビタミンCをとらなきゃいけないの?
2, ビタミンCの特徴
3, ビタミンCの効果
4, ビタミンCを含む食材
5, 注意点
6, 最後に
1, なぜビタミンCをとらなきゃいけないの?
実は多くの動物は体内でビタミンCを合成することができますが、ヒトは体の中でビタミンをつくることが出来ないため、外から摂取する必要があります。
2, ビタミンCの特徴
ビタミンCは水溶性ビタミンの一種です。水に溶けやすく、食事からの吸収率は約90%と身体に吸収されやすい性質があります。
一方尿からの排泄も速やかに行われるため、過剰に摂取したとしても2-3時間で排泄され、脂溶性ビタミンのように過剰症は起こりません。
逆にいえば、一気に沢山とればいいというものでもないということです。余分に取っても数時間で排泄されるため、こまめに補給することが重要です。つまり、3食バランスよく、というありきたりな結論に行き着きます。
3, ビタミンCの効果
最近だと美容のための高濃度ビタミンC点滴が話題ですね。ビタミンCは様々な作用があると言われてますが、大きくは以下の3つです。
・抗酸化作用
身体で生じた酸化ストレス(紫外線やタバコ、疲労が原因で起こる)を軽減してくれます。美容・アンチエイジングや疲労に効くというのはこの作用を主に期待しています。
最近はフリーラジカルによる細胞損傷を防ぐことで、特定のがんや心血管疾患の予防にも繋がるのでは?とか言われ始めてますが、今のところこれを証明するRCT(信頼できる研究)は出ていないのが現状です。
・コラーゲン生成補助作用
皮膚や血管の形成にも関与しています。昔はビタミンC不足による壊血病(血管もろくなる)なんかがあったようですが、今の日本で普通の生活をしていてここまでビタミンCが足りないというケースは稀です。
・免疫作用
ビタミンCは免疫細胞が健全であるのを助ける可能性があります。好中球やリンパ球はビタミンCを多く含んでおり、これによって酸化障害から保護されている可能性があります。
ただしビタミンC投与による白血球の生産・機能の変化はないことが示されています。
まとめると、日頃からビタミンCを取っておくこおは免疫作用を高める可能性がありますが、風邪を引いたからと急いでビタミンCを摂ってもあまり効果はないということがいえます。
4, ビタミンCを含む食材
山ほどありますが、積極的にとるとよい食材は以下です。
・野菜(パプリカ、ブロッコリーetc.)
・果物(レモン、アセロラetc.)
・全粒穀物(玄米etc.)
これらは他にも様々な点で優れる食材ですので、積極的にとりましょう。
5, 注意点
ビタミンCは大切だ!最後に盲点となる注意点をいくつかお伝えします。
・ビタミンCを摂るためにジュースはとらないこと(果糖を含む甘いドリンクは肥満や糖尿病の大きなリスクになります)
・喫煙者は普通の人以上にビタミンCをとること(酸化ストレスが多く発生するために多くのビタミンCが消耗されています。通常より35mg/day以上多めにとることが推奨されています)
・マルチビタミンは飲みすぎに気をつけること(ビタミンCは水溶性なので過剰にとっても排泄されますが、ビタミンAやビタミンDのとりすぎは過剰症をきたします。
6, 最後に
ビタミンCは抗酸化作用・コラーゲン補助作用・免疫作用をもち、美しい肌の維持や疲労感・ストレスの消失、風邪予防などに有効である可能性があります。そして、とりすぎても有害事象はとくに指摘されていません。
日々の食事で意識的に野菜・果物や玄米を取り入れ、ビタミンCを補ってあげましょう。
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