【教育note:12ページ目】ブラックボックスの意味は?
1か月前くらいかな?中3生の受験対策授業で国語の文章読解をしていました。説明文で内容は少し難しいものでした。
今日の記事内容は、「語彙力」の話です。このテーマばかりな気がしますが、やっぱり大事なので何度もお伝えします(笑)
語彙力がなくても「推測力」があれば何とかなります。いや、この推測力も語彙力か…。
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小学生や中学生の指導をしていると、語彙の差が学力差なのだとはっきりわかります。まずは冒頭で書いた中3生の授業の中で起こったことから。
文章の中に「ブラックボックス」という言葉が数回出てきて、この「ブラックボックス」という言葉の意味がわからないまま読み進めても「?」状態になるようなものでした。
ここで、生徒を3つのパターンに分けることができます!
①もともと「ブラックボックス」という言葉を知っている
②初めて聞いた言葉だが、文脈から読み取って「ブラックボックス」という 言葉がどういう意味かを推測する
③何も気に留めずの読み進める
だいたいこの3つのどれかに当てはまります。
問題を解き終わって、答え合わせ・解説の時間になったとき、みんなに「ブラックボックス」の意味わかったか??と質問しました。全員が初めて聞いたようでした。(1人くらいはおってもいいやろ。と心の中で思った汗)
国語が苦手な生徒に「ブラックボックス」ってどういう意味やと思った?と聞きました。その生徒はどういう行動をしたと思いますか?
「黒い箱」と答えた?
「わからなかった」と言った?
「適当な意味」を答えた?
その子は、私に質問されてから考え始めました。なぜかというと、「ブラックボックス」という言葉がどういった意味なのかを解いている最中に考えようとしない、わからなくても気にならない。からです。これが一番危険です。スルーしてしまっているのです汗
次に、国語がある程度得意な子に聞きました。知らんかったけど、なんとなくわかった。と。意味の説明してみ??と聞くとそれは難しい。ということでした。
その次に、語彙力があって国語に強い生徒に尋ねました。その子は見事に意味を当てました。もともと知っていたわけではないようです。
おそらくその子は、「ブラックボックス」という言葉が出てきた前後の文の内容と、【黒い】→【真っ暗】→【何も見えない】そして【箱】という言葉の連想ゲームを脳内で行い、導き出したのです。
ちなみに、最初に質問した生徒は記述問題がほぼ不正解でちんぷんかんぷんなことを書いていました。意味を当てた生徒はほぼ正解。
これは日々の習慣から身につく能力だと私は考えます。「言葉」というものに対する「興味・関心」、「自分で考える」という行動はすぐに身につくものではないからです。だからこそ、「言葉」に関する意識を小学生低学年の子たちにも徹底したいと考えています。
次は小5の授業でのことです。
内容までは忘れましたが、「百聞は一見に如かず」に似たような文章があったので、質問しました!
「○聞は○見にしかず」とホワイトボードに書いて、○にはそれぞれ数字を表す漢字が入る!さあ、何?と。
小5でこれを知っている子はすくないです。なので勝手なクイズ大会が始まります(笑)
数字やと言っているのに違うのを言ったり、さっき違うと言った漢字を言ったり・・・汗
最終的にヒントを出しました。最初の○に「百」と書いてあげました。ちなみに読み方は一切言っていません。子どもたちの頭の中に「聞」を「ぶん」と読む意識は薄いと思います。
百を書いたら「ひゃくぶんはいっけんにしかず!」と答えた子がいました。この生徒はかしこいです。いろいろなことを知っています。みんなは何で知ってるん?と驚いていました。答えた本人も何で知ったかまでは覚えていなかったですが、うっすら記憶にあったようです。
この生徒のお父様と懇談で話したときに、「いろいろ問題を出したりして知識が増えるようなことを意識しています。」と聞いたことを思い出しました。納得です。
つい先週の小2の授業です。
何かのきっかけでことわざの話になりました。
「さるも木から落ちる」の意味を知っている子がいませんでした。(5人中0人)
すぐに意味を教えずに考えさせました。思いついたら変なことでもなんでもいいから答えよう!というと、ある生徒が「さると木が一緒に落ちた」と言いました。「さるも」の「も」に注目したのでしょう。いい発想だと褒めました。
いろいろみんなとやりとりをした後に意味を説明して、「1つ知識が増えたね」と伝えました。この5人の生徒のうち1人が、他にも知ってる!「ぶたに真珠!」と言いました。意味は知らないようでした。
なぜそれを知っているのか?と聞くと、学校でノートに貼ってもらうシールに書いてあるということ。見せてもらうと、イラスト付きのことわざシールでした。その子はそれをよく見ていたので知っていたのです。
他のある生徒は「おれそれ全部はがして捨ててるわ」と言っていました。こういった少しのことでも知識は増えるんだよ。と伝えました。
この小2とのやりとりで私が感じたことは、小1や小2の低学年の子には、もっと保護者の方が介入していってほしいということです。もちろん学校や塾でいろいろなことを教えますが、保護者の方が家庭内でいろんなことに興味を向けさせるようなはたらきかけをした方が子どもは賢くなります。
ここ5年くらいの子どもたちと、10年前くらいの子どもたちを比較すると、圧倒的に「ものを知らない」「考えない」「勉強習慣がついていない」と感じます。学校の先生、塾の先生など共感してくださるはずです。
保護者の方のはたらきかけが変わるだけで子どもの能力は上がるはずです!ちょっとしたことでもいいんです。天気予報を見ながら大阪府のまわりの都道府県を教えてあげるとか、晩ごはんの中に含まれる変わった野菜の名前を教えてあげるとか。なんでもいいです。実践してみてください♪
ちなみに…
ブラックボックス→内部がどうなっているか(まだ)不明である、またはそれを問題にしないが、一定範囲の入力に応じて一定範囲の出力があるような仕掛けのこと。暗箱。
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