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スーパー銭湯ダンジョン

スーパー銭湯について書きたいと思ってから400文字くらい書いたが、読み返してみるとクソつまらなかった。馬鹿の一つ覚えのようにスーパー銭湯の魅力を語って丁寧に説明しているのである。スーパー銭湯は大きくて食事もできるんです!1000円行かない値段で一日中楽しめるんです!。そんなことはみんな知っている。自分で自分が嫌になった。こんなに書けない物か?私にしか書けないことは何だろうか。本当に私はスーパー銭湯に大満足しているのだろうか。ということで今回はスーパー銭湯が好きなのに楽しめないという話をしたい。

スーパー銭湯は割と子供のころから行っている。実家のすぐ近くに大きなチェーン店のスーパー銭湯があり、朝から父に連れて行ってもらっていた。今住んでいる近くにはスーパー銭湯がない。1つの居場所がなくなってしまった気分で非常に残念である。ところで私は当然一人でスーパー銭湯にいけない。もうお前は何なら一人でできるんだという話だが、話を聴いてほしい。スーパー銭湯は大好きだが、私にとって苦痛なのはあそこはとにかく人が多い。どの湯につかっていても人が目に入り、あの人次ここに入りたそうだなとか、長く入りすぎかなとか、いらぬことを考えてしまいリラックスどころの騒ぎじゃない。しかしそれでも楽しみたいという気持ちはもちろんある。せっかく1000円弱払ってこの施設に来ているのだ。お風呂だけでなく休憩所、食事処、何ならあかすりなんてものもやってみたい。今日という日をここにささげるのだと。そして私はたいてい一時間でスーパー銭湯を後にする。いや無理なのである。風呂に入ったあと、どこにいればいいかわからない。休憩所で漫画を見てればいいのか。いつまであそこでマンガ読んでんだよ。ようがないなら帰れよ、と思われそうじゃないか。ほら、受付のお姉さんが睨んでいる。なんか清掃のおばさんがやたら近くに来てないか?これはお前は邪魔だということを暗に表現しているのではないか?。だからと言って食事処で食事なんてもってのほかだ。一人で外食できないというスキルはここでも発動する。パッシブスキルだ、常時発動している。そうなるとこの広大なダンジョンに私の居場所などない。下駄箱に鍵をさし、今日も今日とて泣きながら帰路につくのである

それでもスーパー銭湯にまた足を運んでしまうのは、やはりそこにしかない魅力があるからだろうか。明日こそマッサージチェアでコナンを読むんだ。次こそは押しボタンで店員を呼びつけて盛り蕎麦一つと言い放ってやるんだ。さあ新しい冒険の始まりだ。まずは仲間を集めるところからだな……。

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