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孤独のグルメってなんかいいよね

1人でお店で食事をするのが非常に苦手である。そんなことはないということはわかっていても、自分の振る舞いや注文がほかの客に注目されているような気がしてしまう。中でも、昔から地元の人に愛されているような食堂は特に苦手だ。そういうところには基本的に常連と呼ばれる人間がいる。店主の次に店で幅を利かせており、場合によっては初めて来る客を毛嫌いするような人もいる。店のカウンターの角で客の振る舞いを見て値踏みしている(ようなきがする)のだ。私は本当は昔ながらの店は大好きである。しかし、見られていると思うとやはり落ち着かないのでいつも店に向かう足を止めてしまう。そんな、行きたいのにいけないジレンマ、心の葛藤を軽減してくれるのがテレビ東京で放送しているドラマ『孤独のグルメ』である。このドラマ、個人で輸入雑貨商を営んでいる主人公の井之頭五郎が仕事終わりに実在の店で食事をする。ただそれだけのドラマなのだが、なんかいいのである。

五郎は下戸なのでお酒はのまない。居酒屋に入ることもあるが酒はのまずその分しっかり料理を楽しむ。その料理選びの際にも、五郎はあまり店主におすすめを聞かなかったりする。自分の今食べたいもの、店内で発見した興味ある料理を自らの食欲の赴くままに、自由に注文する。そんな自分の胃に正直なところが非常にかわいらしい。そして五郎はよく悩む。メニューを熟読し、店内の黒板や張り紙も見たうえで吟味する。それだけ一食にかける思いが尋常ではない。そして小さく一言「いただきます」とつぶやくと、料理をほおばりはじめる。一心不乱に、額に汗して、かきこむのである。ね、いいでしょ?

ちなみに「孤独のグルメ」は現在シーズン9まで放送されている。また2016年からは年末年始に、舞台を地方に移したスペシャルが放送される。いまやテレビ東京の一大コンテンツとなっている「孤独のグルメ」。ぜひおなかをすかせてご覧になっていただきたい。


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