SQL テーブルからすべての行を削除するTRUNCATEの使い方と注意点
SQLのTRUNCATEコマンドは、テーブルからすべての行を高速に削除するために使用されます。
DELETEコマンドと似ていますが、TRUNCATEはテーブルのデータを削除すると同時に、テーブルを再利用可能な状態にリセットします。
TRUNCATEの使い方
TRUNCATE TABLE employees;
上記コマンドはemployeesテーブルからすべてのデータを削除し、テーブルを空の状態に戻します。
注意点
取り返しのつかない操作
TRUNCATEはDELETEと異なり、個々の行を削除するのではなくテーブルの内容全体を削除してしまうため、使用する前には注意が必要です。
トランザクションログ
TRUNCATEはDELETEよりも少ないトランザクションログを生成します。
これはデータベースのパフォーマンスには良い影響を与えますが、削除されたデータを復元することはほとんど不可能です。
ただ、SQL Serverのようないくつかのデータベースシステムでは、TRUNCATE操作もトランザクションの一部として扱われるため、トランザクションをロールバックすることで操作を取り消すことが可能です。
制約の無視
TRUNCATEはテーブルのデータを削除する際、外部キー制約などの制約を無視することができないため、関連する制約があるテーブルでは使用できない場合があります。
自動インクリメントのリセット
多くのデータベースシステムでは、TRUNCATEを実行すると、自動インクリメントフィールド(例えば、主キー)のカウントもリセットされます。
そのため新たなデータ挿入時には新しい連番が開始されます。
セキュリティと権限
TRUNCATEコマンドはDELETEコマンドよりも高い権限を必要とすることがあります。
データベースによっては、特定のテーブルをトランケートするためには特別な権限が必要な場合があります。
使用できないケース
一部のデータベースでは、ビューや特定のタイプのテーブル(例えば、インデックス付きビュー)に対してTRUNCATEを使用することはできません。
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