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WATSON科学教室第4弾「~モノづくりが繋ぐ科学の世界~宇宙とチョコの不思議な出会い」を開催

ワトソン科学教室では、子どもたちに”研究者”という生き方に興味をもってもらいたい。”研究者”という”人”への興味から科学の面白さを知ってほしいという思いから、体験イベントを開催しています。
第4回目の今回は、6月1日(土)、京都市のFabCafe Kyoto / MTRL KYOTOにて、「〜モノづくりが繋ぐ科学の世界〜宇宙とチョコの不思議な出会い」を開催しました。研究者やショコラティエなどプロフェッショナルたちが子どもたちに科学や仕事の楽しさを直接伝える機会になりました。


開催の案内と先生の紹介はこちら https://note.com/watson_japan/n/n3833dd490f58

イベント終了後の集合写真

イベントレポート

宇宙線と雷雲の相互作用とシチズンサイエンスの魅力を伝える榎戸先生

榎戸先生は、参加者に、宇宙線が大気中の物質と衝突して生成されるガンマ線によってどのように雷雲が形成されるのかといった謎を手作りの検出器で解明しようとしていること、そしてその研究を市民サポーターと連携して取り組むシチズンサイエンスの事例として紹介してくださいました。

少し内容は難しかったかもしれませんが、研究で使用している小型の放射線モニタを手に取り、実際に宇宙線を検知して光ったモニタを見ることで、参加者たちも楽しんでいました。「宇宙からやってくるものと身近な気象が関係しているんだ」という驚きが好奇心を高めたように思います。

ショコラティエがつくる特別な時間

「ワールドチョコレートマスターズ」に日本代表として2度参加し、世界4位を2度獲得した実績がある垣本シェフ、「今日は宇宙をテーマに作りました」とサラッとおっしゃった作品は卓越した技術と遊び心を融合させたチョコレートのオブジェの数々。参加者はみんな「ウワー」っと驚いていました。実際にチョコレートを試食し、豊かな味わいと美味しさに再び感動。その後垣本シェフのチョコレートづくりにかける想いや、カカオ豆の選定から製造プロセス、温度管理といった化学的な性質について学ぶことができました。垣本シェフは、「もっと早くチョコづくりに出会いたかった。みなさんも今好きなことに熱中して取り組んでほしい」と強調されていました。普段食べているチョコレート、そのチョコレートづくりに無限の可能性があるというお話に、垣本シェフの探求心の奥深さを感じました。

親御さんや子どもたちから多様な質問が飛び交う

パネラーには榎戸先生、垣本シェフ、一方井先生、榎戸研究室の鶴見さんと辻さん、弊社開発メンバーの満留が登場し、親御さんや子どもたちからの質問に答えたり、パネラー同士のディスカッションをおこないました。

親御さんからは「今の自分が子どもの頃の自分にアドバイスするなら何と言いますか?」、「子どもの頃はどんなことをしてましたか?」という質問が、子どもたちからは「研究やショコラティエという道に進んだきっかけは何ですか?」「嬉しかったことやしんどかったことはどんなことですか?」という質問がありました。

パネラーの皆さんの答えに共通していたことは、「好きなことをとことんやろう、ワクワクすることが原動力」、「好きだからとことんできる、まわりからみると大変かもしれないけれど、苦ではなく成長に繋がっている」ということでした。パネラーたち自身の経験や視点を交えた回答は、プロフェッショナルな熱意や創造に満ちたもので、将来の夢や目標に対する意欲が高まったと思います。

気軽に質問ができるポスターセッション

榎戸先生、一方井先生、鶴見さん、辻さん、ワトソンブースと5ヶ所に分かれてポスターセッションをおこないました。
榎戸先生は宇宙についてオープンに質問できる場を設け、一方井先生はシチズンサイエンスのおもしろさと社会に与える影響について伝えてくださりました。鶴見さんは雷が発生する謎を探す雷雲プロジェクト、辻さんは月に水を探しに行くプロジェクトの研究の成果を子どもたちにもわかりやすく紹介してくださりました。子どもたちが直接質問を投げかけられる形式が好評で、子どもたちは興味津々で話を聞いていました。

人工イクラをつくろう!ワークショップ

ワトソンの実験ワークショップでは、アルギン酸ナトリウムと塩化カルシウム溶液を使った人工イクラ(食品用の製品ではないため食べられません)をつくる体験を、弊社製品に触れていただきながら行いました。子どもたちから「本当にいくらみたい!」「美味しそう!」「おもしろい!」と声があがり、楽しみながら実験に取り組んでくれていました。こうした楽しい体験を通して科学や実験に対する興味と関心が自然と芽生えてくれたら嬉しいなと思います。

おわりに

この「〜モノづくりが繋ぐ科学の世界〜宇宙とチョコの不思議な出会い」イベントは、子どもたちにとって忘れられない一日となったと思います。科学とモノづくりの魅力を直接体験し、学びを深めることで、研究者の卵として未来に向けた第一歩を踏み出すことができた子どももいるかもしれません。今後もこうしたイベントを継続して開催していきますので、次回の開催をお楽しみに。

最後に、会場を提供してくださったFabCafe Kyoto / MTRL KYOTOのスタッフさん、京都大学榎戸先生、Assemblages Kakimoto(アッサンブラージュカキモト)垣本シェフ、金沢大学一方井先生、鶴見さん、辻さん、サイエンスコミュニケーターのくもM先生に改めて御礼申し上げます。

スタッフも美味しく垣本シェフのチョコレートを頂きました


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