見出し画像

有志の足跡

volunteer:志願者、ボランティア、篤志奉仕家、志願兵、義勇兵

仕事とは基本的に有志のものである。やりたいからやる。やりたくないからやらない。何かを始めること、既存の何かを変えること。
流れを変えることには一定の犠牲を伴う。それまで評価されなかったものに光があたり、既得権益は失われるかもしれない。
どんなにシミュレーションを繰り返したとしても想定外の事象は発生する。勝敗は時の運、賽は投げられた。百戦百勝の経営など存在しない。

その覚悟をもって鉈を振るう。
身を切る改革などという甘い言葉遊びではない。
自分の仕事を継続し、存続させていくために自他ともに不必要なものを決めて切り落としていく。

思うにそれは損得では測れない。少なくとも最初は損でしかない。
得られるものは少なく、仲間も限られ、利害の害はともかく利の一致など起こりえない。絵に描いた餅の夢を見ながら腹を空かせて歩き回る日々だ。
志の光だけが、暗闇を征くわたしを導いてくれる。

顔も名前も知らない過去と未来のわたしと共に征く

わたしの仕事の土台は、数多のわたしの上に成り立っている。
その働きはいつか来る未来のわたしのためにではなかっただろうが、結果として現在のわたしにつながっている。わたしもまたわたしのために仕事をし、未来のわたしがそれをつないでくれるだろう。
それは単なる意味の連続性ではなく、反面教師や教訓的なものかもしれない。仕事や価値は常に変化していくものだから、そういったハード面ではなく、信条のようなソフト面が受け継がれるくらいがちょうどいいのかもしれない。

ふと振り返れば、あらゆるものが仕事でできている。その仕事には何かしらの意図がある。一つ一つは決して褒められたような都合ではない、不出来なものも多いかもしれないが、すべてが何かしらの志によって形作られた成果だ。

その連続性が過去であり歴史であり、未来であり現在である。
過去のわたしに敬意を。未来のわたしに希望を。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?