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自分の人生を作っているのは自分自身


ジェームズ・アレン著作『原因と結果の法則』

すべてのものには原因と結果がある。

『As a man thinketh』

というのが英語の原題。
直訳すると、「人は思い通りのものになる」。

つまり、人は自分が考えた通りの結果を得る、ということ。

良い思考を持っていれば良い方向に、
悪い思考を持っていれば悪い方向に進む。

だからこそ、このように言われます。

“自分を変えたかったら、自分の考えを変えなさい”
“世界を変えたかったら、自分が変わりなさい”

他人を変えるのは大変なことです。
「○○してほしい」「○○になってほしい」
もしそう願いを伝えたとしても、
実際に行動するのは相手自身ですから、
直接その人を変えることはできません。

私たちが変えられるのは自分自身だけ。

「すべては自分の問題」

問題の中心を相手と考えるのではなく
自分自身の問題と捉えること。

自分に変えられるものを課題として見出し
アプローチしていくことで、
結果として相手や環境の変化に繋げていくということ。

「相手は変わらない」という思い込みを棄てなければ、
自分自身の行動を変えることもできません。

自分の思考次第で、すべてが変わる。

それが、この本の主題だと思います。

まず、起きている物事を
「原因」と「結果」の二つに分けて考える。

原因は「思考」と「行動」に分けられます。
行動を変えるためには、思考を変えること。
(行動から思考が変わる場合もありますが)

さらに、思考には大きく2種類あります。
「良い思考」と「悪い思考」です。

では、何が良くて、何が悪いのでしょうか。

ここでの「良い思考」とは、
「自分で自分を変えられる」という思い込み。
一方の「悪い思考」は、
「自分で自分を変えられない」という思い込み。

私はそのように解釈しています。
要するに《思い込み》の問題。

「自分で自分を変えられる」という思い込みを持っている人は、
失敗しても挑戦を重ねて、やがて成果を出す。
そしてまた挑戦し、収入も増えて人脈も広がります。

「自分で自分を変えられない」という思い込みを持っている人は、
失敗して諦めたり、失敗を恐れて挑戦しない。
したがって成果も出せずに成長もできない。

人生に降りかかる出来事を、
どのように受け止め、どう行動に変えるか。

経営の神様と呼ばれる松下幸之助さんは、
ご自身の成功の理由について
次の3つであると話しています。

①貧乏な家に生まれて
②頭が悪くて
③身体が弱かったから

貧しい家庭で育った松下さんは、
12歳で奉公に出され、そこで商売の本質を学びました。

学歴がない自分よりも、社員たちの方が優秀であると、
周囲を尊敬し頼り、組織を創りました。

身体が弱くて自ら会社を見て回ることが出来ないからこそ、
事業部制度を生み出し、部下に報告させる仕組みを考えました。

この3つの理由がなければ、
そのような成果は出せなかった。

自分の境遇を、プラスに捉えて行動したからこそ
世界に名を馳せるパナソニックという会社が存在します。

すべては松下さんの良い思い込みから始まった成果。

思考が現実を作る。

しかし、私たちの脳は厄介者で、
現実を基に思考を広げてしまう性質があります。

過去にそうだったから。
今そうだから。
未来もきっとそうなるだろう。

過去の失敗に囚われ、
あるいは過去の成功が足枷となり、
現実がずっと続くように感じてしまう。

たしかに過去は変えられません。

しかし、どう思い込むかで、
私たちは今を変えることができます。
今が変われば未来も変わる。

未来の「結果」を変えたいのなら
「原因」となる今を変えるしかない。

相手や環境を変えたいなら、
まずは自分自身を変えるしかない。

自分を変えるためには、
「思い込み」を変えること。

自分には価値があると思えるのか、
自分には価値がないと思うのか。

それによって仕事への考え方も変わり、
人生への考え方も変わります。
相手への接し方も変わっていきます。

自分の人生を作っているのは自分自身であって、
それを変えられるのも自分自身だけ。

と、こんなことを書き連ねている私自身も
まだまだ悪い思い込みに引っ張られがちです。

「自分にはできない」

その思い込みを、
「自分ならできる」に変えていきたい。

一緒に変わっていきましょう。

一人一人の小さな思い込みが、
組織や社会を変えていくので。

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