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小学校にあがるまでに,どんな子になってほしい?NO.3

こんにちは!
わたあめせんべいです。

子育て中のみなさんと一緒に,子どもの教育について学んでいくためのnoteを書いています。

今回は,子どもが小学校にあがるまでに,どんな子になってほしいか,
言い換えると “幼児期の終わりまでに育ってほしい姿” についてお伝えしていく3回目の記事です。

この “幼児期の終わりまでに育ってほしい姿” は,幼稚園教育要領・保育所保育指針・幼保連携型認定こども園教育・保育要領(以下,幼稚園教育要領など)の2017年改訂時に示されたものです。

そこでは,“幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿” として記されています。



今回の内容をよりご理解いただくために,よろしければNO.1からご覧ください。


小学校にあがるまでに,どんな子になってほしい?NO.1
https://note.com/wataame_senbei/n/n4084fb63487a

小学校にあがるまでに,どんな子になってほしい?NO.2
https://note.com/wataame_senbei/n/n0f2e1c38c7ef


NO.2までに, “幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿”

①健康な心と身体
から⑤社会生活との関わり

  
までお話ししました。


今回は,その続きをお伝えします。

幼稚園教育要領などでは,子どものどのような姿を育てようとしているのでしょうか。

さっそく見ていきましょう!


~目次~

1.⑥思考力の芽生え
2.⑦自然との関わり・生命尊重
3.⑧数量・図形・文字等への関心・感覚
4.まとめ


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新幼稚園教育要領のポイント(文部科学省)より引用


1.⑥思考力の芽生え

では  “幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿” の6つめ,
“思考力の芽生え” についてみていきましょう。

幼稚園教育要領には,以下のように記されています。

『身近な事象に積極的に関わる中で,物の性質や仕組みなどを感じ取ったり,気付いたりし,考えたり,予想したり,工夫したりするなど,多様な関わりを楽しむようになる。また,友達の様々な考えに触れる中で,自分と異なる考えがあることに気づき,自ら判断したり,考え直したりするなど,新しい考えを生みだす喜びを味わいながら,自分の考えをよりよいものにするようになる。』

ポイントは『積極的に関わる中で』という文言でしょう。

子どもが成長するために必要な態度として,“自ら関わろうとする” ことが必要です。

誰かに促されてなんとなくやるのではなく,自分から「やってみたい!」と思って取り組むからこそ,そこに学びが生まれるのです。

ですので私たち親は,子どもがいろいろなことに自らかかわとうとしている姿を認め,その機会を保障することが必要になります。


生活上,今すぐ出かけなければならない時など
「今はどうしてもやらせてあげられない」という場面もあると思います。
その時は仕方ないです。

ですが,それ以外の時間には,できる限り子どもの興味関心から起こった積極的な姿に対して,受け入れようとする ”親の態度“ が大切になります。

例えば
子どもが泥に興味を持った時,泥遊びをすれば服が汚れることが予想されますが,どれだけ服が汚れたとしても,それを認めてあげられるでしょうか。

梅雨時期,雨に関心を持った子どもに対して,傘をささずに雨に打たれることを「積極的に関わっている」と捉えて,「気が済むまで濡れてこい!」と思えるでしょうか。

このように「積極的に関わる姿を保障する」という言葉に対して,頭では大切なことだと理解しても,実際にそれをどれだけ受け入れてあげることができるか,というと難しいと感じることもあるのではないでしょうか。

ですので,子どもが積極的に関わろうとする姿を保障するために必要な親の考え方として,
 “まあいっかマインド“ が必要だと思います(笑)。


「あとで漂白剤ぶち込んで洗濯すればいっか」

「後であったかいシャワー浴びさせればいっか」
など,


「まあいっか」と思って,その後の面倒くさいことや心配なことを考えないようにします。

それと同時に「この積極的な姿によって,我が子は成長中なんだ」と言い聞かせましょう(笑)

そのような積極的な関わりの中で,子どもはいろいろな関わりを楽しむようになっていきます。


また『友達の様々な考えに触れる中で』という点についても,親の心構えが必要です。

様々な考えに触れて自分と相手の考えの違いに気づくと,相手が同じように考えてくれないことに対して葛藤が生まれることもあるでしょう。

考え方の違いに触れることは,友達とトラブルになる可能性を秘めています。

このトラブルを避けていては,考え方の違いに気付いて『新しい考えを生みだす』ことには繋がりません。

ですので,保護者間で子ども同士のトラブルを許容しあえる関係がつくれるのであれば,トラブルを見守りましょう。

そのことが『自分と異なる考えがあることに気づき,自ら判断したり,考え直したりするなど,新しい考えを生みだす喜びを味わいながら,自分の考えをよりよいものにするようになる』に繋がります。



2.⑦自然との関わり・生命尊重


次は7つめ,“自然との関わり・生命尊重” について,みていきましょう。

幼稚園教育要領には,

『自然に触れて感動する体験を通して,自然の変化などを感じ取り,好奇心や探求心をもって考え言葉などで表現しながら,身近な事象への関心が高まるとともに,自然への愛情や畏敬の念をもつようになる。また,身近な動植物に心を動かされる中で,生命の不思議さや尊さに気付き,身近な動植物への接し方を考え,命あるものとしていたわり,大切にする気持ちをもって関わるようになる。』

と記されています。

『自然に触れて感動する体験』って,どんなものがあるでしょうか。

天から一気に水が降ってくるように感じられる “滝”。
夏場に滝つぼを訪れれば,汗をかきながらの道中から一変,異界に足を踏み入れたかのような圧倒的な涼しさに,思わず
「わぁ……」と感嘆の声を漏らす。

こんな場面は『自然に触れて感動する体験』でしょうが,こんな大袈裟なものは日常にはありません(笑)。


でも,子どもが『自然に触れて感動する体験』は,わざわざ出かけなくてもたくさんあるのです。


例えば身近にいるダンゴムシやアリを飼育してみる。

ベランダでミニトマトを育ててみる。

公園に咲いているオシロイバナで指輪や冠を作ってみる。

こんな身近な自然体験が,子どもの自然に対する関心につながると思います。

あまり難しく捉えず,気付いたものに対して,まずは親である私たちがかかわってみるといいですね。

ポイントは,継続してかかわることです。

エサをあげる,水をあげる,など継続することで親しみをもつことができるでしょう。


3.⑧数量・図形・文字等への関心・感覚



8つめは “数量・図形・文字等への関心・感覚” です。


『遊びや生活の中で,数量や図形,標識や文字などに親しむ体験を重ねたり,標識や文字の役割に気付いたり,自らの必要感に基づきこれらを活用し,興味や関心,感覚をもつようになる。』

タイトルだけ見ると,“お勉強感” があるかもしれませんが,ここで記していることは,
『遊びや生活の中で』興味をもつ,ということです。


湯船につかるときによくやるような「10数えてから出ようね」というような,日常的な生活の中にでてくる数字。

また4つあるお菓子を2人で同じ数に分け合うためには,何個ずつにすればいいかなど,必要な場面で自然と数を使う状況から,子どもは自分で考えようとします。

絵本の読んでもらう経験を通じて,「自分で読んでみたい」と思い,文字への関心をもったり,

出掛けた先の店に掲げてある看板に知っている文字を見つけて喜んだり


というような体験から,生活のなかで数字や文字を使うことに対して関心や感覚をもつようになっていきます。


これには,親が一緒に楽しんであげるとどんどん育っていく力でしょう。

できるだけ答えを提示することせず,子どもが自分で考えて答えを見つけられるようにすると,
「僕にもわかる!」「私にも使える!」という感覚をもつことができ,より自分で考えたり覚えようとするでしょう。



4.まとめ


今回は “幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿” のうち,

⑥思考力の芽生え
⑦自然との関わり・生命尊重
⑧数量・図形・文字等への関心・感覚

の3つについてお話ししました。

どの力を育てるにしても,子どもがいかにして自分でやってみようとするか,ということがポイントになってきますね。

ぜひそのことを気にしながら,お子さんと関わってみてください。


次回は “10の姿” の⑨言葉による伝え合いから説明を続けようと思います。

とうとう,ゴールが見えてきました(笑)

次回でこの『小学校にあがるまでに,どんな子になってほしい?』シリーズも終わりになります。

ここまで読んでくださってありがとうございました。
よろしければ,次回の記事もご覧ください。
またお会いできる日を楽しみにしています。

わたあめせんべいでした!


小学校にあがるまでに,どんな子になってほしい?NO.4https://note.com/wataame_senbei/n/n05849664bfd8

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