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【あいだのレッスン】やさしい歩行訓練:セミナーレポート

こんにちは。TAM UX UIチーム、デザイナーの和佐(@wa_sser)です。普段はUX設計からUIデザインまで幅広く担当しています。

クリエイティブネットワークセンター大阪 MEBICで開催された全3回セミナー【あいだのレッスン】。講師はUMA/design farmの原田祐馬さんです。
第二回は『やさしい歩行訓練』。ワークショップに参加した感想を交えてレポートにまとめました。

第一回『目の発見と手の対話』セミナーレポートはこちら。

どうして?何のために作られたのか?を考える

14世紀オランダのワインボトル(オニオンボトル)

輸送用に積みやすい形。オランダのワインは輸出が多かった。手でガラスを吹いて作りやすい形状でもあった。

視点を変えるツール

URの色彩計画

やりたいこと、気になることは公言する

古くなった団地を塗り直すプロジェクト。
壁面は20年に一度、鉄部は10年に一度。目安を決めることで、メンテナンスするのか、判断基準になる。

きっかけはUR都市機構のメディア取材。団地住まい経験者の原田さんが、なぜ団地は白やベージュばかりなのか、とUR担当者と話したことがはじまり。

メモ:やりたいこと、気になることを公言することで面白いことが舞い込んでくる。それを逃さないアンテナも必要。

生活が交差する

団地との接点は、住民だけではなく、通学路にもなっている。団地と団地を縫うように通学路があるそうだ。以前から子ども達(と恐らくその保護者)より、街灯がなく古くて暗いと怖いという声があった。

後日談が興味深い。
階段下のスペースに、以前は決まりに反して停める自転車が多かった。リフォーム後、ちょうどその場所に団地を象徴する看板が設置され、停める自転車が減った。しばらくして、また自転車の数が戻りつつある。

自転車が減ったことも、増えたことも、その変化さえも前向きに捉えてお話されていた。 他にも、看板の文字をいたずらで盗む子どもが続出。自身のイニシャルのアルファベットを選んでいたのだそう。子どもの発想はいつでも大人を超えてくる(笑)。こちらも次第に愛着が出てきたのでは、と話されていた。

どんな個性も許容する

団地に住む人はさまざま個性がある。
建てられた当時から変化しており、住民も高齢化、海外の方が増えたり、障害のある方が住んでいたり。

玄関前に植木を置いていたり、傘を干していたり、私物を置いている人も多い。分譲マンションとは違い、賃貸なので変えられないぶん、アイデンティティが滲み出ているのかもしれない。

フィールドワーク

お題は「東横堀川の10色」

日本塗料工業会の色見本帳を片手にまちをめぐり、あらゆるものから色を抽出し、カラースキームをまとめていく。(実際は季節や雨の日は色が違って見えるので、同じ場所に何度も通うのだそう。)

集めた色を持ち寄って話し合い、色を厳選する。最後にテーマと、厳選した色に名前をつける。どんなテーマで、どの色をチョイスするか、など視点が異なり個性が出る。

感想

まちはみんなのものであり、余白が必要だとあらためて感じた。

フィールドワークをした「東横堀川」は、新旧が入り混じり、懐が深い。 阪神高速下には古い橋が多数かかっていて、大阪最古の堀川という歴史を感じる。その反面、古い建物の一階だけリノベーションしてオシャレな飲食店になっていたり、川沿いに広い区画のパブリックスペースがあったり。お散歩するだけで面白い。

フィールドワークをすることで、普段は流してしまっていた風景から新しい発見があり、なぜこうなったのだろう?と探究心が尽きなかった。延長戦でその土地の図書館へ行くのも面白そう。

自分の住むまち、生まれ育った故郷でも、家族や友人を巻き込んでフィールドワークしてみたい。いや、企画しよう✊✨
きっとさらに愛着が湧き、新たな問いかけに出会うだろう。


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