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森や木材と調和したライフスタイルの再発見に向けて① 「はじめに」

エルヴィン・トーマ著の「木とつきあう智恵」を読んでいます。

昔は、木材だけで家が建てられ、生活に必要な家具も、木や竹など自然素材から作られていました。
自然素材でも、手入れをされ、修理しながら使われてきた物たちは、100年もの時間を耐え、現代まで残っています。

現代では、化石燃料由来のもの、天然素材のものにも防腐剤や変質・変色などを防ぐために化学薬品が使用され、人体に影響を及ぼし、シックハウス症候群などを発症することも知られるようになりました。

化石燃料由来・化学薬品の使用は、品質を一定化させ、早く・安く・手軽に製品として一般利用者に普及させるのに適しています。

しかし、一方で自然な状態から大きく外れてしまっている物を使用することで、人体はもちろんのこと、地球にも大きく負担がかかってしまっています。
化石燃料由来・化学薬品を使用したものは、自然には分解しきれず生物に害をもたらします。

木材を利用するためには、木を育て、伐採・乾燥し、製材・加工する必要があります。
木材の個性は一定ではなく、それぞれの癖があります。
育てるところから、利用できるようになるまで、何十年も数百年も必要とします。
「効率が悪い」
これが、木製品離れをする大きな理由の一つです。

木材は、正しい時期に伐採して十分に乾燥し、熟練の技で組み立てると、木材保護剤を使わなくても数百年は持ちます。(「木とつきあう智恵」より引用)

森や木材と調和したライフスタイルを再発見することは、森が死につつあり、化石燃料への依存によってエネルギーの循環が不安定になっている地球の現状に、問題解決のための新たな糸口を与えてくれます。(「木とつきあう智恵」より引用)

経済的・数字的な成長を追い求めるがために、人間は自らの手で生活し辛い環境をつくり出してしまうようになりました。

木材を利用するということは、木の新陳代謝を手伝うことになります。
大規模な森林伐採は環境破壊ですが、必要な木を切り出し、新たに植樹することは森林の新陳代謝になります。
木材を育てる動きが始まると、森に人が入り、管理・手入れされることで災害を防ぐことにつながります。

和眞嘉傳は、昔からの知恵と現代の研究や技術が融合することで、森や木材と調和したライフスタイルの再発見に向けて取り組んで行きたいと考えています。

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