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「正解」 3年・上川琢

自分を表現するブログですが、まずはこの場を借りて、新型コロナウイルスの影響でイレギュラーの開催となった関東大学サッカーリーグやアミノバイタル杯を運営・サポートしてくださった学連の皆様、流通経済大学サッカー部の皆様、関係者の皆様、誠にありがとうございました。
残り2試合となった#atarimaeniCUPもよろしくお願い致します。


2020年は、今まで生きてきた20年間の中で最も考えた年だと自信を持って言える。
自信を持って言ったところで、これを見ている皆さんは今までの自分を知らないと思うので簡潔に書きます。

~2019年までの自分

サッカーを始めたのは3歳から。
きっかけは兄がサッカーをしていたことと、審判をしていたお父さんの影響だ。
それからは、お父さんがW杯で笛を吹く姿や、サッカーを通じて多くの友達ができたことでよりサッカーが好きになり、サッカーが自分の中心になった。
すると子どもの頃は誰しもが言うように、
自分も「サッカー選手になりたい!」と言っていた。

元々FWだったが、県大会でGKをしているとベルマーレのスタッフの方が「GKやらない?」と誘っていただき、練習会などを経てベルマーレのJrユースに入ることができた。ここはかなり自分のサッカー人生のターニングポイントだなと思う。
そしてユースにも昇格して、Jリーグのボールボーイやトップとの練習試合をすることでプロがより近い存在に。結果的に、トップ昇格は叶わず、もうひとりのGKがプロサッカー選手となった。
そして早稲田大学に進学し、2年生の時に運良く試合に出場し、
心の中では「このまま試合に出続ければプロに行けるんじゃないか」と思っていた。
今振りかえれば、甘かったし、本当に運がよかっただけ。


そして2020年になった。
ここからは、就活面とサッカー面に分けて自分の経験、感じたことを赤裸々に話します。


・就活

新型コロナウイルスにより緊急事態宣言が4月に出されて、自分は実家に帰った。
その時にやることがあまりにもないため、オンライン上でアプリを使い、様々な社会人の方々と就活について話をしていた。

今まで自分が話してきた人は、少なくとも自分がサッカーをしていることを知っていることが多かったが、自分を全く知らない人に対して自分という人間を伝えることはとても難しかった。

就活をはじめたきっかけは、サッカー選手になれなかった時の保険という考えだった。
しかし、徐々に進めていくと、サッカーの経験が就活に活きることはもちろんだが、就活で得た経験がサッカーにも活きるようになっていき、様々な企業や自分を知ることが楽しくなっていた。

そこで就活をしていると誰しもが突き付けられる、

「将来何をしたいか」「どのようなキャリアを進めていきたいか」

を考えていた。

自分が将来やりたいことやなりたい姿という自分の中での目的は、仮に自分がサッカー選手になろうが、1人の社会人として企業に勤めても同じなのだろうか。

おそらくそれがサッカーを介してしかできなければ、サッカー選手になれば良いし、企業に勤めることでしかできなければ、就職活動をすべきであり、はたまた、サッカー選手でも企業に勤めてもできるのならば、あくまでそれらは手段としか存在しないと感じた。

幼い頃に抱いていたサッカー選手になるという夢も客観的に見れるようになったと思う。
自分の力はプロで通用するのか? サッカーだけでご飯を食べていけるのか? 仮に契約延長できなかったら? 引退後はどうするのか? セカンドキャリアやデュアルキャリアという言葉があるなかで、自分はサッカーから離れるのか? など。

また、在学時代は最後までプロ志望だったOBの方と話していると、現在は企業に勤め、家族を養い、マイホームを購入したばかりで、「もう一度就活かサッカー選手かを選ぶことになったら、今を経験していると迷うね」と仰っていた。
安定した仕事に就いて、そういう人生もいいなと話を聞いて率直に思った。

早期の本選考なども経験し、様々な刺激を感じたが、自分の中で現在も迷いがある。

「で、お前はどうしたいの?」と。


・サッカー

2020年の公式戦出場はアミノ杯1回戦のみだった。
当たり前の結果だった。
ベンチ外の時期もあり、サッカー選手になれるのかという考えの土俵にすら乗っていない気がした。
周りからは
「琢はスタメンで出れなくても、メンバーに入れなくても、不貞腐れなくて偉いよな」
と言われることが多かったが、

だってそれ以外にできることがなかったから。

偉いと言われたが、自分の中では焦りや葛藤しかなかった。

努力量や自分の技術を見つめなおす時間は今までのサッカー人生で最も高かった。

やっとの思いでベンチに戻ることができた。

しかし、結局試合には出られなかった。

その時の自分の大きな原動力は、自分のできる限りを発揮し、尊敬のできる大好きな4年生のために尽くすことだった。
そんな4年生の姿を見ていると、自分とは決定的に違う部分が見えてきた。

それは「覚悟と責任」だ。

なんだ、そんなことかよ。
と思う人もいるだろうが、自分の中にはあまりにも足りていなかった。
3年生の終わりになってようやくそれに気付けた。
遅かったなと最初は思った。


でも、遅くても気付けたことに大きな価値があるだろう。
しかし、時間は待ってくれない。
覚悟や責任を強く持つことができても、
早稲田大学ア式蹴球部で本気でサッカーができるのはあと1年もない。

仕方ないが、ここばかりは自分の責任だ。

どのような選択をしたとしても、その道を正解にするしかない。

自分の中で答えが出なくても、悩んでも、迷っても、悩むことに対して迷っても良い。

就活を通して得た経験や悩みも自分の人生なのだから、必ず活かしてみせる。

今までの過去の葛藤も行動も、これから先の自分の覚悟と責任を持った行動で正解にするしかない。

大学4年生、覚悟と責任を持って後悔のないように、サッカーを楽しむ。
そして同期や後輩のみんな、スタッフの方と共に日本一を手にして笑う。


最後に自分の親へ
大学に入ってからも、会場がどんなに遠くても毎試合見に来てくれてありがとう。
でも、去年はほとんどが無観客の試合で、有観客でも試合に出る姿を見せられなかったけど、今年は試合に出て、真っ先に見つけて挨拶します。



上川琢(かみかわたく)
学年:3年
学部:スポーツ科学部
前所属チーム:湘南ベルマーレユース


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