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【#Real Voice 2022】 「転機」 1年・村田新直

この度、部員ブログを担当させていただく、S&P500に投資をしている、1年商学部村田新直です。

S&P500(Standard and Poor’s 500)というのは米国株の銘柄で、アメリカの企業の株、約500銘柄を時価総額で加重平均し指数化したものです。

私は商学部なのでしばしば株について勉強しているが、このS&P500は私のサッカー人生と共通している部分があると感じる。


毎日、上がったり下がったりを繰り返しているが、何か大きな出来事をきっかけに成長を見せ、長い目で見たときには大きく成長をしている。

そんな部分が共通していると感じる。


そこで今回私は、サッカー人生において自分を大きく成長させてくれた出来事について綴ろうと思う。



挫折


小学6年生の9月頃、父親の元に電話が届いた。

内容は横浜FCジュニアユースの合格を知らせるものであった。



めちゃくちゃ嬉しかった。


「激弱小学校チームからJ下部とか快挙すぎるでしょ」

「サッカー人生勝ち組やん」


そう思った。




しかし現実はそんなに甘くはなかった。


翌年の4月、私は周囲とのレベルの差に苦しんでいた。

自分はトレセンにも入ったことの無い、ただの地元小学校チーム出身であるのに対し、周りの奴はみんな小学校時代から全国で活躍し、名を馳せていた選手ばかり。

小学校の頃は当たり前のように試合に出ていたのに、公式戦に出場することのできない日々。


「自分なんかが来て良い場所だったのか」


そう思う日もあった。


次第に練習に行くのも嫌になり、サッカーすらも嫌いになりかけていた時期もあった。



私はこの時、サッカー人生において最初で最後の挫折を経験した。



しかし、この挫折を経験したからこそ私はどんな苦境に立たされても折れない強い心を手に入れることが出来た。



岐路


中学3年生の6月



「ユースに昇格することはできない」



コーチにそう言い渡された。




しかし私は



「チャンス」



そう思った。


もとよりユースに昇格したら選択肢が狭まるのではないかと考えていた私は、ユースに昇格したいと本気で思っていなかったし、違う環境に身を置いて選択肢をもっと広げたい、そしてこの妥協してばかりの自分を変えたいと思っていた。


それと同時に


「これはまあまあ人生の岐路やな」


中学生ながらそう思っていた。



私は熟考を重ねた末、私は國學院大學久我山高校に入学することを決断した。


この決断は結果的に素晴らしい決断であったと思っている。

実際に、勉強では一切の妥協を許すことなく3年間オール5を取り続けた。サッカーでもそれなりの結果を残すことが出来たと思っている。

またほとんどの有名私立大学に進学することが出来たので、とても多くの選択肢を自分に与えてくれた。



いま振り返ってもあの時はまさしく人生の岐路であった。



選択


「早稲田大学商学部」



私は指定校推薦希望書の第1志望の欄にそう記入し担任の先生に提出した。



後日、早稲田大学商学部の指定校推薦についての詳細な冊子が渡された。

ざっと目を通していると



「11月13日 小論文試験」


と記載されていた。


11月13日は高校サッカー選手権東京予選決勝の日であった。


小論文試験と選手権予選決勝の日が重なってしまったのである。


もし仮に久我山がAブロックに入った場合、どんなに急いでも後半からしか出場することが出来ない。



「でもBブロックに入れば試合開始が午後からだから余裕で間に合う。」



そう期待し抽選会を見ていたが、その期待とは裏腹に久我山は見事にAブロックに入った。



「でも、別に選手権が終わった訳じゃないし」



そう割り切って毎日練習に励み、久我山は何とか決勝戦まで駒を進めた。




そして迎えた決勝戦当日、小論文試験を終えて駒沢陸上競技場に向かっている途中、前半0-3でリードされていると知った。私は急いで着替え、ほとんどノーアップで後半から出場した。


後半2-3まで追い上げたが、ラストプレーで「ジョグバック」をかまして2-4で試合が終了した。


しかし私はこの日のことを1度も後悔したことはない。


それは私が深く考え選択したことだからである。


選手権に出場したいと強く思っていたし、そのために毎日努力を重ねてきた。


しかし、人生を長い目で見たときに選手権に出場することよりも早稲田大学に入学することの方が重要であると判断し選択をした。この決断を悔いたことは無いし、今でもこの選択は間違っていなかったと自信を持って言うことが出来る。


最後に



今振り返ると、私を成長させてくれた出来事は他人から見たら必ずしもプラスの出来事ではないと思う。


しかしこれらの経験があったからこそ今私はア式蹴球部の一員として活動することが出来ている。



この先どのような出来事が私に待ち受けているか分からないし、その出来事がどのように私の人生に作用するかは分からないが、その経験が、その決断が、その行動が将来の自分に大きな影響をもたらすことは間違いない。


もしかしたらリバプールに入団し、アリソンと肩を並べて練習しているかもしれない。


はたまた麻雀を極めて、プロ雀士になりMリーグの舞台で活躍しているかもしれない。


どうなるかは分からないが、その出来事1つ1つが私の人生にとってプラスの出来事になるとそう信じている。



明日何が起こるか分からない。



だからこそ後悔のないように日々を大切に過ごしたい。



「何が起こっても変じゃない、そんな時代さ覚悟はできている」


同期の集合写真 (最上列左端)

村田新直
学年:1年
学部:商学部
前所属チーム:國學院大學久我山高校

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