見出し画像

「これまでとこれから」 3年・大西翔也



これまでのこと、そしてこれからのことについて書いていこうと思う。


これまでの3年間は本当に怒涛だったと思う。
楽しいこと苦しいこと、うまくいくことうまくいかないこと、あらゆる経験をしてきた。今まで経験したすべての時間を総じて纏めるならば、すべては「充実した時間」だったと思う。


苦しい経験、うまくいかない経験をあげればたくさん出てくると思うが、共通して言えるのは、それらの経験は無駄ではなかったということ。大学生という時期は、無駄だと感じる時間や経験が無駄にはならない時期だと思う。

多感で思考や行動の幅も広がり、成熟していく過程にあるからこそ、あらゆる経験を自身の材料として取り入れようとする。それらを感じとる力と、それらを咀嚼していく力が過去の経験からある程度醸成されている。それによって、出会う新しい経験を良くも悪くも過度に感じ取ってしまうこともあり、時にその受け取ったものが自身を苦しめてしまうことにもなる。ただ、それらの経験が自身を揺さぶれば揺さぶるほど、その後の人生においては高い基準での判断軸が形成されると思っている。

この組織で経験してきたこと、経験していくことはおそらく、かなり高基準なものだと肌で感じている。分からないことやうまくいかないことが多ければ多いほど組織から感じ取れることは多く、自身の成長には欠かせない貴重な経験になる。未来の自分が思う「あの時」の基準が高いほど人生は有意義なものになっていくと信じているから、今所属しているこの組織での経験をいかに高基準なものにできるかを常に考え続けている。そのための試行錯誤、経験のすべてに無駄なことは何ひとつなく、自分がどう捉え、どう意味づけていくかの部分に焦点を当てる方が結果的には得策だと思う。


総じてうまくいくことよりうまくいかないことの方が多かった気がする3年間であったが、冒頭で述べたように、自分は充実した時間だったと捉えている。葛藤し続け、自分と向き合い続け、あらゆる変化を模索して、着実に経験を積み重ねてきて今の自分がある。たくさん悩んで、苦しんで、迷ってよかったと思っている。今までにない組織環境の中で自分の個性を守りつつ、その中でも存在感を発揮していくために試行錯誤し続けた経験は、今の自分に豊かさをもたらしてくれた。多様な個性と価値観で溢れる組織の中で自分を貫くことは簡単ではなかったけれど、それでも考えて行動して、少しずつ自分という存在を確立していき、成長を実感できるようになると見えてくる景色も変わってきた。

先のことなど全くわからない中で、理想と現実のギャップに苦しむ中で、必死に頑張ってきた過去を自分は誇らしく思う。後に人生を振り返った時、「充実していたな」と感じる瞬間はおそらく、楽しかった時や嬉しかった時よりも、苦しかった時や辛かった時だと思う。「その時」は苦悩を感じるかもしれないけれど、「あの時」になれば必ず充実した経験に変換される。自身もこの3年間で経験したように、人生においても、その時気づけなかったことに後で気づけることがあると思う。だからこそ、その事象をどう捉えるか、どう意味づけるかが大事で、その意識がその後の人生の充実度を左右していくと思っている。


これまで3年間で得た経験を綴ってきたが、あらゆる充実した経験を与えてくれた大学生という時間、早稲田大学ア式蹴球部で過ごす時間も最終章を迎える。たくさん試行錯誤し、あらゆる変化を遂げて、辿り着いた今。これからもたくさん変化していくと思うし、その変化を尊重していきたいと思う。これまでもそうだが、今もあらゆることに対して存分に悩み、考え、迷っている。これからも悩み続けていくと思うし、納得解を求めていく旅は永遠に続いていくと思う。それでも時間は過ぎていくし、人生は進んでいく。贅沢に悩み、考え、選択していきたいと思う。


そして、最後の1年間はこれまでの3年間よりも充実したものになると信じている。それは、3年間で培ったすべての経験を存分に発揮し、チームに還元することができるから。これまでの経験が、これからの経験にどう反映されるか非常に楽しみである。


最後に、3年間かけて熟成されてきた同期。本当に密度の濃い時間を過ごしてきたと思う。何百回とミーティングし、要求し合い、高め合い、刺激し合った。いいことばかりではなかったし、嫌な時間も共にしてきただろう。それでも少しずつ確実に積み上げてきた。すべての時間、すべての経験は成熟するために必要なステップだったと今では捉えているし、そのおかげで成長してこれたと思う。


共に過ごしたすべての時間を全力でぶつけよう。ラスト、出し切ろう。

画像1

画像2

画像3



大西翔也(おおにししょうや)
学年:3年
学部:スポーツ科学部
前所属チーム:浦和レッズユース


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?