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「最終章」 3年・田中雄大

はじめに、2020シーズンは新型コロナウイルスの蔓延により難しいシーズンとなりましたが、早稲田大学はじめOBの方々、ウルトラスの方々、運営をしてくださった学連、流通経済大学の皆様など、本当に多くの方々のおかげで最後まで走り抜けることができました。この場を借りて感謝申し上げます。ありがとうございました。今シーズンも引き続きご支援のほど宜しくお願いいたします。
そして、2020シーズンを創り上げていただいた旧4年生。難しいシーズンの中、コロナウイルス禍の変わりゆく社会の中で、我々ア式蹴球部が目指すべき姿の大きな土台を築いていただいたと思っています。その土台に乗るだけでなく我々新4年生が下級生と共に新たな色を加え、今年成しえなかった日本一、リーグ制覇を必ず掴み取ります。
貴重な経験をありがとうございました。



現実。
現在私は病室にいます。
昨シーズンの#atarimaeni CUP 2回戦で半月板を痛め、手術をする決断をしました。医者には「このままできるのであればプレーしてもいい」と言われ準決勝に出場しました。しかし、膝を気にしながらのサッカーは全く自分を表現できず、楽しくありませんでした。これが手術をする決断に至った一番の理由です。他にも様々な葛藤があり、とても難しい決断でした。

しかし、今はすでに手術を終え、入院しながら前向きにリハビリができています。
手術をするか迷っている時も、そして現在も、本当に多くの人に支えられているとつくづく感じています。だからこそ落ち込んでいてはいけない。私自身の迷いのない最大限のプレーで多くの笑顔を生んでいきたい。そういった強い想いを抱いています。(また同じような状況になるとは思っていなかったけど、去年自分が書いた部員ブログにも勇気をもらいました。ヤシ君が部員ブログを続けてくれているおかげです。ぜひ読んでみてください。ありがとうヤシ君。)

家族や仲間、スタッフの方々、支えていただいている方々への感謝を、そして私の想いを体現するためにも、1日でも早くピッチに戻り100%の自分を表現したいと思います。
今後訪れるリハビリも決して下を向かず、常に前向きに取り組んでいきます。



「最終章」

とうとう4年になり学生ラストシーズンを迎えます。あっという間にこの時がきました。学生ラストにどんなシーズンが待っているのか、1年後どのような景色が広がっているのか。ラスト1年で学生生活が終わりを迎えてしまう。そんな楽しみと寂しさが入り混じっています。


2021シーズン、主将を務めます。

ア式蹴球部の主将は本当に重いもの。それは分かりきっていること。
それでも私は今、歴史あるア式蹴球部の主将に名を刻めることに心の底からワクワクしています。
1人1人がなりたい自分のため、見たい景色のため、「日本をリードする存在になる」というビジョンに向かい、一瞬を、1分1秒を積み上げ続けていきます。そして、支えていただいている方々、家族、友人、隣の仲間、全ての方々の活力になるべく我々にできることを出し尽くします。そして、必ず1stたる早稲田を証明します。
100人近くいる組織を牽引したことなんてありません。この先死ぬまでないかもしれない。このような貴重な経験を全力で楽しみます。

主将を務めるにあたって、
この1年間、”田中雄大”で挑む。
私はそう覚悟を決めています。

ア式蹴球部に入り色々な経験をしました。
自分のことだけしか考えていなかった1年目。
怪我をしてサッカーがない自分に何が残るのか考え続けた2年目。
試合に出させて貰いながらも、チームが苦しい時に勝たせられなかった3年目。
ここでは書ききれないほど濃い経験をしてきました。そのほとんどが悔しい経験や辛い経験でしたが、全てが自分の糧になっています。

私は早稲田大学ア式蹴球部に成長させてもらいました。
だからこそ、ラストシーズンとなる4年目は、私がア式蹴球部に恩を返すシーズンにします。1stたる早稲田に私が導きます。
この1年間どんなに苦しくても、どんな逆境が訪れても、私が誰よりも謙虚に、愚直に、泥臭く走り続ける、DRIVEし続けることを宣言します。
そして、チームが苦しくても自分が光になり、主将について行けば大丈夫だと思える存在になります。

歴代の主将である岡田君のように、大桃君のように、杉山君のようにどうしたらなれるのか考えた時期もありました。でも、誰かになろうとしたところでなれないし、うまくなんて絶対いかない。私はそう考えています。
この1年間、ありのままの”田中雄大”で挑み続けます。
最高の同期、後輩、スタッフと共にラストシーズンを走り抜きます。

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不安は準備不足

幼い頃からの憧れである中村憲剛選手の引退セレモニーを見ている時、この言葉に出会いました。何気なくアナウンサーの方が中村憲剛選手とのエピソードを話していた時に出てきた言葉でしたが、その言葉がすごく耳に残りました。

正直、私が「主将をやる」と同期に伝えた当初は大きな不安がありました。本当に自分に務まるのか、勝てなかったらどうしようか、とにかく不安を抱いていました。しかし、同期と共に長い時間をかけて準備を進めていく中で、いつの間にかその不安は消えていきました。

不安は準備不足。本当にその通りです。

不安がある状態は、準備をしきれていない状態。しっかりと準備をしていれば、それを信じて行動するだけで不安になんて思わない。そして、楽しむことだってできる。
私自身も、正解がないものに対してとにかく前を向いて準備を進めてきたことで不安を消し去ることができました。

2020シーズンを振り返っても、リーグ戦2位、アミノバイタルカップ2位、#atarimaeni CUP第3位など好成績を残せたのは、西前君や杉山君を先頭としたチーム運営の準備、千田君を中心としたサッカー面での基盤の準備があったからこそだと思います。

それでも、大事な試合で勝つことができず優勝が果たせなかったシーズンでした。
今思うとそれは、「勝たなきゃいけない」といった想いから、チームとしても個人としてもどこかにプレッシャーを受け、不安要素があり、楽しめていなかったのではないかと私は感じます。

だからこそ2021シーズンは、不安を消すほどの究極の準備を積み上げていきます。どんな局面でも楽しめる状態を作り上げていきます。その先に、「日本をリードする存在」、早稲田の1stたる姿があると信じています。

同期と共に今できる究極の準備はしてきました。あとはラストシーズンを全力で楽しむだけです。



最後に、この3年間苦楽を共にし、このラストシーズンも共に全力で走り抜ける同期への想いを書かせてください。

その前に・・・ 
実は、外池さんも監督としては新4年生の同期です。
同期の一員として、外池さんにも少し書きたいと思います。

外池さんに私は、様々な視点から物事を捉えることや1人の人間としての在り方、サッカー選手としての在り方などについて、今までに持っていなかった視点から多くのことを学びました。そう感じている人は他にも多くいると思います。大学生という社会に出る一歩手前の立場として、人間としての幅を広げることができました。本当に成長させていただきました。

そして素直に私は、外池早稲田でのサッカーが大好きで本当に楽しいです。怪我をして苦しんでいる時も外池さんの言葉に何度も励まされました。
外池さんと共に日本一をとりたい。4年目で外池早稲田を創り上げ、私は次のキャリアに進んでいく。そう強く思い描いています。
共にビジョン、ミッションを体現し、日本一の景色を掴み取りましょう。

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そして、同期へ
私が成長できたのはみんながいたからこそです。怪我で苦しい時、目の前が真っ暗でどこへ進んでいけばいいかわからない時。いつも同期が手を差し伸べてくれ、目指すべき光を与えてくれました。同期に支えられ、同期に刺激を受け、同期の姿を見て奮い立ってきました。
私は同期みんなが大好きです。そんなみんなの先頭に立ち、今度は自分が同期みんなの光になります。

「早くいきたければひとりで行け、遠くまで行きたければみんなで行け」

みんなとだから「日本をリードする存在」を目指すことができる。みんなとだから日本一もリーグ制覇も目指すことができる。
俺はみんなと最高の景色を見たい。笑って2021シーズンを締め括る。そのためならなんだってやります。
俺らならできる。めちゃくちゃ楽しみだ。

さあ、いこう。

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◇田中雄大(たなかゆうだい)◇
学年:3年
学部:スポーツ科学部
前所属チーム:桐光学園高校


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