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【#Real Voice】 「素直さ」 4年・吉田峻

平素よりお世話になっています。
早稲田大学社会科学部4年の吉田峻と申します。
部員ブログも4回目となりました。自分の思いを素直に書きました。
最後まで読んでいただけたら幸いです。


「素直さ」

私は誰かに言われたことをただこなすことや型にハマるのが好きではない。


それは、誰かとの違いを生み出さないと評価されないという厳しい世界で生きてきたからかもしれない。

そう思って今まで生きてきたから、誰かとの違いを生み出すために様々な工夫をしてきた。その結果、周りから評価され、今の自分があると思っている。

だからこそ、この違いを生み出すために私は常に考えて行動してきた。

自分の良さは何なのか?
自分らしさって何なのか?

特に大学に入ってからはめちゃくちゃ考えた。

怪我が多く、自分の立てた目標を達成できないのではないか、リハビリ期間でできしまった周りとの差を何としても埋めなければいけないという焦りもあり、必死に考え続けた。だけど考えれば考えるほど良さがわからなくなるし、自分自身を見失っているという感覚が自分の中にはあった。

昨年の12月に半月板の手術をして4月に復帰した。復帰してからは、FCでプレーしたが、思うようなプレーができず、Iリーグに上がっても、チームとしても個人としても結果を残すことができない日々が続いた。自分自身の理想とするプレーと現実とのギャップに苦しむ日々。自分の中でモヤモヤが取れないまま時間は刻一刻と過ぎて行く。

言われたことに対して、聞くことはできても、素直に聞き入れることができない自分がいた。自分の中に誰かとの違いを生み出して評価されたい。評価されて試合に出たいという思いが強くあったからだと思う。

ただ、

これってチームの為になっているのか?
単なる自己満足なのではないか?

と考えることが多くなった。

このように考えるようになったのは、自分の調子がなかなか上がらずに、Iリーグ vs FCでゲバやゲーム形式をしても勝つことができなかったからである。

他人との違いを作ろうとするあまり、他人と繋がることができなくなっていた。単なる他人との違いであり、自分の良さではなかった。

そんなコンディション的にもメンタル的もキツかったこの時期に活動自粛になってしまった。正直に言うと、このままBチームのまま引退するのかなとも思ったりもした。しかし、この期間に行った外池さんとの面談がきっかけで心境が変化した。

外池さんからは、

「置かれた状況で常に自分と向き合っている姿は吉田の良さだと思う。ただ、一番の良さは、カバーできるところにあると思うし、誰かのチャレンジに対してサポートすること、穴埋めすることができることが良さだと思う。」

というようなことを伝えてもらった。

今までは、聞いたことを自分なりに工夫して自分に落とし込むようにしていたが(今考えると自分の都合の良いようにしていただけかもしれない。)このときは違った。理由はわからないが、外池さんの言葉を素直に聞き入れている自分がいた。

その日から自分の本当の良さに素直に向き合うことを意識して取り組むようになった。大学に入って他人との違いを生み出すために自分の良さまでも否定して、見失ってしまっていたのだと強く感じた。

この出来事があり、私の中でプレーする際の気持ちに変化があった。

今までは、どのポジションに入っても自分の成長のためだと思ってプレーしていたから、各ポジションにおける自分の良さとは何か?ということだけを考えていたけど、自分の良さはどこのポジションだろうと変わらないということを理解することができた。

その結果、どのポジションでもやるべきことが明確になってプレーに迷いがなくなった。

それと同時に味方の良さにも目を向けることができるようになった。そこからは、コミュニケーションの量も増えたし、周りとの繋がりが濃くなったと感じている。

後期からはチーム付きやリスク管理の担当としてベンチに複数回入る機会があった。多分、以前の私なら、自信はないけど任されたからやります。というような考えだった思う。けど、自信を持ってやりますと言えるようになった。自分の良さ・味方の良さも素直に認めることができたからだと思っている。

また、Aチームにも上がることができたし、関東リーグのベンチにもかろうじて入ることができた。素直に嬉しかったと同時に試合に出場することができなかった悔しさもある。

けど、自分のやるべきことはこれからも変わらないと思う。やり続けるしかないと思う。色んな思いがあると思うけど、やっぱり忘れてはいけないのは「素直さ」である。

他人との違いを生み出すことはもちろん重要なことではある。

しかし、必ずしも

自分の良さ=他人の違い

には、ならないということに気付いた。気付くのが遅かったかもしれないけれど、気付くことができて自分の中でもスッキリした。

また、自分の良さ=他人との違いではないからこそ、自分自身の良さを認める「素直さ」が重要であることを実感した。


みんなには、みんなの良さがあると思う。どんなに小さなことでも良さであることには変わりはない。

だからこそ、自分の良さを見つけてほしいし、自分の良さって何なのかを知ってほしい。どんなに小さなことでも素直に自分の良さを認めてほしい。味方の良さって何なのか知ってほしい。知ろうとしてほしい。味方の良さを認める素直な気持ちを持ってほしい。

互いに互いの良さを知ることができれば、今まで以上の繋がりを生み出すことだってできるし、今まで以上にチャレンジできる雰囲気を作ることができると思う。


今の早稲田は課題にばかり目が行って、自分達の良さ・積み上げてきたものに目を向けられていないと思う。だから、少し弱気で後ろ向きなプレーが多くなっていると感じる。もちろん課題から目を背けることは良くないことだけど、良いことから目を背けるのも違うと思う。

そこのバランスは大事だし考えなくてはいけないけれど、そこをコントロールできるのが自分の良さでもあると思うし、自分のやらなくてはいけないことであると思う。

だからこそ、みんなにはチャレンジしてほしい。ドライブする姿勢を貫いてほしい。その姿勢こそが、周りにも勇気を与えるし、見ている人にもいい影響を与えることができると思う。そういう誰かの心を動かすことができるのが早稲田の強みだと思う。

今シーズン残された試合を増やせるかどうかは自分たち次第。まだ、強い早稲田を証明できるチャンスはあるし、そのチャンスを自分たちで掴み取る権利がある。

どの立場になっても、自分のできること、自分の良さを見失わず、チームのために最大限尽くしていきたい。


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吉田峻(よしだしゅん)
学年:4年
学部:社会科学部
前所属チーム:清水エスパルスユース


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