見出し画像

【#Real Voice】 「5G宣言」 3年・平田周


3年の平田周です。

実は最近手術しまして、今は片腕生活です。
手術するにあたって検査やら手続きやらで病院に頻繁に行くじゃないですか。
まあ楽しみなんてないもんで、病院近くに美味そうなラーメン屋を見つけていったわけです。

すげぇこじんまりとした、薄暗い、だいぶ雰囲気のあるラーメン屋でした。

もう少し詳しく説明すると、油そばと大盛りの食券を買い、どこへ座ろうかなというところで「お客さん8番へどぅぞ」の一声がかかり、聞こえづらくて聞き返すとちょい半ギレで「8ばあんん」と言い返される店です。
さすがに沸点が低すぎて「ものを売るレベルじゃねえぞお」と感じながらも、ニヤケを抑えながら席に付きました。

初めて行く店もあって(さっき席つくだけでどやされたこともあって)少しばかり緊張感を感じながらもラーメンを待っていると、予想の3倍でかいラーメンが出てきたんです。丼のレベルから違いました。


久々にビビりました。
「当店のラーメンは通常でも2倍の量があります」という目の前の張り紙に気付かなかった自分が悪いのか、いやカウンター座ってからこれ見せられても先に食券買ってもーてるやんと思いながらも、確かに周りの人見たら誰一人大盛り頼んでないやんと思いながらも、完全に初見殺しのしょぼんのアクションやんと思いながらも、そんなことを今言ったところで「世間は許してはくれませんよ」と自分自身を納得させ眼前にそびえ立つラーメンに食らいつくわけです。


食っても食っても減らないとはまさにこのこと。
味は非常にうまいのだがそれ以上に全然減りません。
あまりに多すぎて、やけにメンマがバカでかい件について腹が立ってきました。そう、公文が膝下に巻くたった一周のテーピングにイラついていたように。
半分食べたところでもう腹の限界が見えてきています。しかも麺が汁と油を吸って倍の量に膨れ上がっています。有吉ゼミの大食い企画の終盤でよく聞くやつです。

でも僕には残せない理由がありました。
それは3人の店主が僕のことを見ているような気がしたような気がしたからです。
「こいつ大盛り頼んだけど食えるんか??」
「この店初見やな大盛り頼んどいて残したら○す」
と言わんばかりの眼光でこちらを睨んでるような気がしたような気がしたんです。


この時の私は必死でした。
この日病院で血液検査をして、筋トレをしていると高くなってしまう"CK"という値が一般人の上限値の1.5倍高い(ちなみに2ヶ月筋トレはしてないのに草)ため手術できないと言われたことを忘れるぐらい必死でした。


いやーこうなると強いもんで、腹がはち切れそうになりながらも気合でなんとか食いました。
嘘です。気合ではなく店員さんの圧が怖くて食い切りました。
厳密に言うとチャーシューの脂身がデカすぎて「あ、これ食べたら絶対吐くやつだ」と思い残りわずかな汁に溶かすように誤魔化しました。
すみません。
もしかしたら店員さんの中には、「俺でなきゃ見逃しちゃうね」と思った人もいるかもしれませんが、あたかも食べきった顔で堂々と店をあとにしました。量多すぎてバカ野郎と一時は思いましたが、今の気持ちはと聞かれたら「最高っす」。

画像1




ふざけた話はここまでにしましょう。なんでこんなふざけてしまったかというと、今年、僕がベンチで常にふざけ倒していたので、その意味も込めてこんな書き出しになりました。

画像2


ここから少し真面目な話に移ると、今年ずっとベンチだったわけです。
色々ありました、まあ色々あったんですけどそれは置いといて、サッカー人生で一番勝負弱かったなあと感じています。
割と今まで勝負強いプレーヤーでは?と思ってましたが、少なくとも今年は違いました。
勝負弱いとは何ぞや。簡潔に言うと大事な時に絶対失点してました。
このトレーニングマッチで、このゲバ(紅白戦)で、この練習で、無失点に守る。高いパフォーマンスを示す。これができなかったんですね。


なんでできなかったか。

なんでそんなときに限って簡単に失点してしまったか。

考えついたのは、「勝負の場面なんて人によってちゃうやん」てことです。もちろん公式戦、みんな勝ちたいです。
でも、組織内における個々のチャンス、要は自分自身の勝負となるところって人によって違うんですよね。
俺は、今後の自分の立場を作るためにもめっちゃ大事な練習でも、周りの選手も全員そうかって言われたらそんなわけないんですよね。

その"時"は、人によって違う。


ずっと自分の中で燃え上がってるだけだったと思います。
GKなんて、失点するときは失点します。
あまりにも無力な形で失点するときもある。
そんなこと自明なのに、自分だけで盛り上がって自分だけで守ろうとしてたんですよね。

自分の"時"に限って。


要はどんなに僕が気合入ってても、周りも同じかと言われたら決してそうとは限らない。
だから、もっと僕の雰囲気とかオーラをビンビンに発しなきゃ周りもついてこないし、ましてやゴールなんて守れないじゃんってことです。
なんか感じ取ったら必死に守って下さい。いや守らせます。伝えるとか一緒にとか、あんまりくさめのことは好まないです。

なんで僕は来年雰囲気とオーラ、ビンビンと言わず5G並みにビュンビュンに飛ばしてくので、皆さん宜しくお願いします。


画像3




平田周(ひらためぐる)
学年:3年
学部:スポーツ科学部
前所属チーム:國學院大學久我山高校


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?