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「2020シーズン」 2年・山下雄大

今年の早稲田は、関東リーグ15節を終えて11勝3敗(1試合延期)の勝ち点33で2位につけています。得失点に至ってはリーグトップで最多得点、最小失点を現段階では記録しています。去年の関東リーグは全22試合終えて勝ち点24。最終節まで残留争いをする厳しいシーズンでした。

では、なぜ今年のチームがここまで好調なのか。
理由を自分なりに探ってみました。

現在私はケガをしていて、試合をピッチの外側から試合を見る機会が増えました。ケガする前は関東リーグでプレーする機会があったので、ピッチの内側と外側の両方の視点から考えてみようと思います。今回はピッチ外(サッカー外)のことは置いておいて、ピッチ内での部分だけで考えます。
※あくまで個人の考えです。



2019シーズンと2020シーズンの大きな違い、かつ今年の好調の要因として挙げられるのは、チームとしての戦い方が定まったことだと思っています。その精度がどうとかは抜きにして、ピッチ上の選手同士で共有しているものができたということ自体とても大きいと思います。当たり前のことだと思う方もいるかもしれませんが、去年のチームはこれをなしに個々が戦っているという状態でした。出る選手の特徴によってサッカーが変わってしまうので、積み上がるものは正直少なかったです。また、攻守に置いてうまくいかない時に立ち返る場所がなく、各々がどうすればいいのかわからない状態で試合をしていることが多々ありました。しかし、今年は攻守両方で多少規律ができてプレーの基準や求められるプレーが明確になったことで、選手も頭がクリアになってやりやすくなったと思います。戦い方が定まったことでプレー中の迷いはある程度解消され、選手同士の連携(アイディアの共有)も出てきました。それぞれがチームに対して自分の役割をこなし、その上に個性を出すという状態を作る、チームの歯車の一部であるということへの意識を高めることが重要であると私は考えています。また、早稲田がこれからさらに強いチームになるには、選手同士の連携を深め、チームとして成熟しなければなりません。それはどんなサッカーをするにしても言えることです。

これに加えて忘れてはいけないのは、各選手がいちサッカー選手として相手に走り負けない、球際で負けないといったサッカーのコアな所の徹底です。これをなくしてチームとしての戦い方もへったくれもありません。今年はこの部分が相手を上回っている試合が多く、好調の要因になり得ていると思います。


しかし、いくら好調とはいえ、ここからは私の考える早稲田の課題についても少し触れてみようと思います。

私が考える早稲田の課題は、選手同士の繋がりが少ないことです。
ここでいう「繋がり」は、パスコースを持っているということです。どんなにプレスを受けても、パスコース(逃げ道)を持っていれば、困ってボールを失ったり、不用意なロングボールでボールを失うことも減るはずです。そのためには、ボールを受ける前にパスコースの目星をつけておくが大事です。また、出し手、受け手だけでなく3人目、4人目がボールに関われば相手に多くの選択肢を見せることができます。もちろん出し手、受け手だけの関係でドリブル、ターンなど個人のスキルを使い状況を打開することもできます。しかし、それだけでゴールまで到達することは難しいです。3人目、4人目がいれば、選択肢を消されても次の選択肢があるので相手は迷い、隙が生まれ、自ずと今より前進する機会や決定機を迎える機会が増えると思います。


ここまで、2020シーズンの早稲田について個人的な視点で分析してみました。まだ今年のリーグ戦が終了したわけではありませんが、来年が本当の勝負だと思います。今年の4年生が創り上げた基盤に、下級生の自分達がどんな肉付けをすることができるかが、来年、再来年、その先の早稲田を左右するぐらい重要なことだと捉えています。うまくいくこともあればうまくいかないこともあります。チームがうまくいかなくなった時にどんなトライができるのか、どんな変化を生み出せるかが試されます。今年の現状に満足せずに挑戦し続け、強い早稲田を取り戻すきっかけを作っていきたいです。



山下雄大(やましたゆうだい)
学年:2年
学部:スポーツ科学部
前所属チーム:柏レイソルU-18


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