見出し画像

【#Real Voice】 「ベクトルと感謝」 1年・木原爽汰

突然だが、常に成長し続けるためには何が必要かと問われれば、なんと答えるだろうか。今の私は「自分にベクトルを向け続けること」と即答するだろう。
 
 
実はこの「自分にベクトルを向けろ」という言葉は高校時代の監督である森泉先生が、よく選手に投げかける言葉だ。
 
ん、待てよ、「ベクトルを向ける」の意味がわからない。そう思った人も多いはず。
 
事実、私自身も高校2年生の前期まではこの言葉の意味があやふやで、ミーティングのたびに言われ続けていたが、聞き流していた。
 
 
が、高校2年生の夏休み前、私はこの言葉の翻訳に成功する。
 
「自分の弱みから逃げずに向き合い、愚直に取り組むこと」
 
これが私なりに考えた翻訳だ。もちろん、違う捉え方をする人もいるだろう。しかし、私はこの翻訳が間違っているとは思わない。なぜなら、弱みと向き合い続け、愚直に取り組み続けたことで高校3年間の中で大いに成長できたから。
 
こうして振り返ってみても、私は高校入学から高校2年の前期まで、サッカー人生の中で1番辛い時期を過ごしたとつくづく思う。
 
高校入学直後、1年生からでも試合に出られると思っていたが、なかなかトップチームの試合に絡むことができず、とてつもなく悔しい思いをした。そして、2年生の前期、試合には出場したもののチームとしては開幕3ヶ月勝利なし。個人としても伸び悩む時期が続いた。苦しかった。「楽しいから」やっていたはずのサッカーが楽しくなくなっていた。
 
そんな苦しんでいた自分が、「自分にベクトルを向けろ」の意味を理解できたことで変化することができた。時期は高校2年の6月。唐突だった。それまで何となく聞き流していたはずの言葉。先生は選手全体へ向けて発信しているはずの言葉なのに、どうしてか自分自身に向けて言われているように感じた。でも、直感的に「自分が成長するために必要なのはこういうことだ」と思ったからその時は聞き流さなかったのだと思う。自分自身も数年前のことで明確には記憶がない。
 
2019年6月29日のTリーグ。チームはシーズン初勝利を挙げる。弱みに向き合い、愚直に取り組み続けた1週間の練習内容がそのまま試合内容に繋がった。私自身も変化を試合で体現し、その変化で周りにプラスの影響を与えることができた。
 
元々私は、「自分の弱みに向き合う」ことはあまり得意ではなかった。性格がポジティブ思考であるが故に、ネガティブな要素にはあまり目を向けず、得意なことばかりを伸ばしたいタイプだった。ネガティブな要素に目を背け続けてきたツケが高校1、2年生で回ってきたのだろう。逆に今まで背け続けてきた分、そこの部分での伸び代という面では大いにあったからこそサッカーにおいても、人間的にも成長できたのかなと今振り返るとそう感じる。
 
改めて、気づきの言葉を投げ続けてくださった森泉先生には感謝しなければいけないな、とブログを書いていて痛感している。
 
高校3年間で大きく成長できた。ただ、人としても、サッカー選手としてもまだまだ未熟な部分が多いのも事実。だからこそ、「自分にベクトルを向けろ」と常に言い聞かせ、大学4年間で、高校3年間以上に成長できるよう愚直に、謙虚に頑張りたいと思う。

画像1

最後に、こうして今部員ブログを書くことができているのは、間違いなく周りのサポートのおかげ。特に、ランテストを一緒に走ってくれたり、怪我の具合を気にしてくれていた同期には感謝しかない。
 
そういったような周りへの感謝を忘れず、ピッチ内外でチームに貢献します。
 
拙い文章でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。



◇木原爽汰(きはらそうた)◇
学年:1年
学部:教育学部
前所属チーム:早稲田実業学校高等部

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?